『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

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『みちしるべ』**第35回 道路全国連交流集会集会アピール**<2009.11. Vol.61>

2009年11月01日 | 道路全国連

第35回 道路全国連交流集会集会アピール

 いま、道路行政は大きな転換のときを迎えている。

 第35回道路全国連交流集会は、10月24~25日横浜で開催され、41団体200名の参加で、「今こそ、チェンジ!クルマ優先の道路行政」と交通政策の転換を確信し、熱い討議を行った。

 いま、道路行政は大きな転換のときを迎えている。

 8月の衆議院選挙で、これまでの道路行政を担ってきた自公政権が退場し、新たに民主党中心の鳩山内閣が誕生している。新しい政権は、高速道路網建設にお墨付きを与えてきた国土幹線自動車道建設会議の廃止や透明性を持った道路づくりの仕組みとすることなど、これまでの道路建設ありきを見直すことを打ち出している。道路特定財源による補助金のバラマキで道路建設に依存する歪んだ経済構造をつくってきたこれらの体制や仕組みを見直すことは、道路全国連の主張であり、大いに歓迎する。

 しかし、他方では、高速道路の無料化や自動車関連諸税の暫定税率の廃止も掲げている。これらの政策は、車利用をさらに促すものとなり、電車やバスなど公共交通機関の衰退を招き、大気汚染やCO2の増加をもたらし、高齢化、温暖化の時代に逆行するものである。

 道路建設計画が進められている各地では、情報の非開示、説明会拒否、住民無視の測量強行などが相次いでいる。

 八ッ場ダムや川辺川ダムなどの建設中止、鞆の浦景観保全判決、泡瀬干潟公金支出違法判決など、公共事業における環境破壊、税金投入が鋭く問われている。公害の原点といわれる水俣の未認定患者、PM2.5などの大気汚染・道路公害患者などの公害被害者救済も待ったなしの課題となっている。

 いまこそ、必要のない道路をつくり続け、大気汚染公害患者を生むクルマ依存社会を招いてきた道路行政を、人や環境にやさしい公共交通優先の交通政策に転換させる大きなチャンスが生まれている。

 私たち道路全国連は、国民と住民が参画・討議する中で、便益だけでない新しい道路づくりの基準、仕組みをつくることを要求する。

 高速道路の無料化、自動車関連諸税の暫定税率廃止も、地球温暖化、公共交通へのモーダルシフトなどの国民的討議を経るまで実施しないよう要望する。

 道路行政の転換が始まっていることに大きな確信を持ち、その国民的流れをさらに強くしていくことを誓い、アピールとする。

         2009年10月25    

           35回 道路全国連交流集会 in 横浜

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