『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

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『みちしるべ』**5月例会《安治川隧道視察会》報告**≪2023.夏季号 Vol.116≫

2023年08月27日 | 藤井隆幸

5月例会《安治川隧道視察会》報告

藤井隆幸

 安治川隧道は川底を南北に通るトンネルです。1944年に開通した日本初の沈埋トンネルというのも、特筆すべきもの。「沈埋トンネル」とは、海底・湖底などに鉄筋コンクリートなどで出来たパイプを沈め、それを繋いで造るトンネルです。このトンネル使用には、両岸にある5階建ての鉄筋コンクリートのエレベータ建屋、又は93段の階段を使用するのも、非常に珍しいものです。

 JR大阪環状線・西九条駅、阪神なんば線・西九条駅より南へ500mほどの所に、北側のエレベータ建屋があります。大阪市此花区と西区を結ぶ延長80.6mの歩行者・自転車専用トンネルとなっています。

 建設当初は、両岸に歩行者用と車両用エレベータ、それに歩行者用階段を備えていて、最盛期(1961)日交通量は歩行者約8,500人・自転車約4,600台・自動車約1,200台の通行があったそうです。自動車は維持費一部負担で通行料を徴収していたようです。その後、下流の国道43号線安治川大橋が開通してからは、車両利用減少により、1977年に車両の通行は中止となったとのこと。

 とはいえ、歩行者・自転車(押して通行)にとっては、今でもとても便利なようで、視察日の状況はひっきりなしの利用者がありました。深夜はエレベータが休止して、階段のみの利用となるようです。自転車は利用禁止になり、かなりの迂回路となります。防犯対策として、監視カメラが作動していて、24時間の監視がされているようです。

 夏は涼しく、冬は暖かいという、地底ならではの特徴があり、当日は雨模様で外の気温は高くなかったのですが、トンネル内はひんやりとした感じでした。帰りは全員が階段を利用しましたが、結構な運動量でした。お年寄りが深夜に利用することは、余り無いのでしょうが、チョットしんどいですね。

 S画伯の少年時代の生活エリア、Hさんの若かれし頃の仕事地域ということで、ご両人には懐かしさもあったようです。ということで、全メンバーは視察後会議ということで、大衆酒場での交流となりました。

【投稿日 2023.6.8.】

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