小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

前原誠司衆議院議員講演会

2004年04月26日 | 活動日記
昨日、サンドーム福井で民主党ネクストキャビネット(次の内閣)外務大臣の前原誠司衆議院議員の講演を聞きました。(もちろん投票を済ませてから)
演題は「自衛隊派遣と緊迫したイラク情勢」です。要点だけ簡単に紹介します。

国際法は、他国への武力攻撃を禁じていますが、例外が2つあります。ひとつは自衛権の行使、もうひとつは国連安保理で武力攻撃の決議があった場合です。
今回のイラク戦争は、このふたつの条件を何れも満たしておりません。
従って、民主党(日本の)は、新たな武力攻撃を容認する決議が無ければ攻撃はできない、とのスタンスをとりました。アメリカの攻撃を支持しないということです。私もそう思います。

さて、しかしながら、現在の無政府状態のイラクをそのままにしておくことはできません。日本は石油資源のほとんどを中東に依存しており、国益の面からも復興支援に協力すべきです。
このため政府は、アメリカ・イギリスの占領統治に協力すべくイラク特措法により、自衛隊を派遣しましたが、現在、イラク全土がコンバットゾーンで非常に危険な状況です。イラク特措法でいう非戦闘地域という定義は現実的ではありません。一旦、自衛隊を撤退すべきとの意見です。

アメリカは、出来るだけ早くイラクに民主的な暫定政権を樹立し、6月末に政権移譲する計画ですが、明確なビジョンもなく問題だらけです。イラクがそう簡単に民主主義の国になるなど幻想です。アメリカは壊すのは得意ですが創るのは苦手な国なのです。このままでは6月末以降、イラクは内戦の絶えない国になってしまいます。
なぜならイラクという国は、クルド人、スンニ派、シーア派をフセインが力で抑えてきたモザイク国家だからです。

今後、取り組むべきは、イラク復興支援に出来るだけ多くの国が参加できる枠組みを作ることです。国連決議によって多国籍軍を出し軍事力で抑えるほかありません。その時、民主党が多国籍軍に自衛隊の派遣を認められるか党にとっての正念場となります。前原氏は出すべきとの意見です。

その他、日本に戦略がないことにも触れていました。現在の政権は親米べったりですが、ブッシュ政権は少し行動が極端な面があり、アメリカ国内にも憂慮する声があります。もし民主党(アメリカの)のケリーが勝利した場合、現在の親米べったりは国益を損なう恐れがあります。
ブッシュ一点張りで、アメリカとの戦略的な対話もなしでは少し問題だということです。

講演会司会役の奈良福井県議会議員は、松下政経塾で前原氏の2期先輩にあたるそうです。
また、会場に今夏の参議院選挙に民主党公認で出馬予定の五十川まきこ氏がおられましたので、握手して名詞交換しました。チャーミングな方です。カメラも実は持っていましたが、写真を一緒にとは言えませんでした。