昨年8月16日、京都の”大文字焼”(正式な呼び名があるそうですが)の日、私は某コンサートホールで音楽家の懇親会に参加していました。
その時、隣席にベルリン在住のピアニスト萬谷衣里さんがおられ、いろいろお話する中で、幼少期にピアノを習っていた先生が大橋邦康先生だといわれびっくりしました!大橋先生は私たち(社)日本音楽ヘルパー協会のアーティスト部門の重鎮でいらしたからです。
私は寝屋川に住んでいること、小さいながら音楽ホールがあることなどお話し、「いつの日か機会があれば演奏してください」と申し上げました。
今年の3月だったかに”萬谷衣里公式ファンクラブ事務局”とやらさん(浜松市)から事務局に連絡が入り、7月に萬谷さんが帰国されるので、大阪公演としてサモックホールを使いたいとのこと、スタッフ一同大賛成、そして”今日の日”を迎えました
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”萬谷衣里公式ファンクラブ主催 ピアノリサイタル・懇親会2016”のパンフレットを見てビックリ!なんと彼女は、東京芸術大学在学中に「大阪AIS(大阪市による若手音楽家支援事業)」に最年少で選ばれ本格的な演奏活動を開始、以来ソリストとして毎年日本で定期的にリサイタルを行っているとのこと
世界の名だたる国際ピアノコンクールで(カサグランデ・リスト・シューベルト・ルーマニア等の)入賞、カサグランデ・リストでは最高位を受賞され、東京芸術大学大学院終了後ドイツ留学(ロストック音楽大学ピアノ科および室内学科)、ドイツ国家演奏家資格を取得されたとか。
そのようなビッグな方だったとはつゆ知らずお誘いしていた無鉄砲な私、正直言ってビビりました。
本日の演奏曲はスカルラッティ(5つのソナタ)・リスト(愛の夢他4曲)・ショパン(革命他8曲)、たっぷり120分、私もお招きを受けファンクラブの方たちと”萬谷ワールド”に浸らせていただきました。
萬谷さんのピアノの音は、重厚でまったりとして、”はちみつ”か”マーマレード”のよう、ペダリングが最高で、リストの”愛の夢”は究極の甘い”焼きプリン”をいただいている感じ、ショパンの”雨だれ””ノクターン「遺作」”はすすり泣いているよう・・・(どの曲も表情豊かに、上半身はあまり動かさず腕と手首で表現)と数え上げればきりがないほど。
アンコールで弾かれたスカルラッティのワルツを聴いていると、軽やかで私はふと映画”アルプスの少女ハイジ”を思い出し、彼女のほっこりした丸い腕と足がコロコロと草むらを駈け、ヤギや羊と戯れる様子が浮かび・・・
と本日のブログは少々アカデミックでマニアっぽくなりました、この長文にお付き合いくださった方、本当にありがとうございます。
最後に萬谷さんから皆さんへ紹介していただきご挨拶させていただいたのですが、2005年にコーラスの練習場がないからと、今は亡き叔母に嘆願しゲットした小さなホールが11年後にはこうやってアーティストの皆さんに命を吹き込んでいただいていると思うと感無量です。
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≪サモックホール≫がこれからも沢山の方たちに愛され≪音の館≫として存続することを心から願っています