今ここに寒さに耐え蕾をつけた1本の小ぶりの桜の鉢植えがあります。
この木の先祖は今から58年前の4月、私が教育大(福岡)の音楽科に受かり、その合格記念に植えられたものです。その当時も丁度この写真のように小ぶりで「根付くかしら?」の心配もなんのその、ぐんぐん根を張って大きくなり”足立(あだち)の桜”としてちょっとした名物になりました。
昭和42年私は大阪に嫁ぎ、里帰りのたびに桜の木に向かって「ただいまー!」・「さよならー」を40数年繰り返してきましたが2014年に実家を処分することになり庭の植木が全て除かれることになりました。
ここからが”奇跡の桜物語”の始まりです。 「桜を処分したら私の音楽人生が終わる!!」 本気でこう思った私は懇意にしていた植木屋さんにお願いして事情を話し大阪から九州市小倉北区の実家に迎えに来ていただいたのです。
私は2007年7月からブログを始めておりその2014年1/29に”さくら号で≪桜≫を迎えに”という記事がupされており(植木屋さんが木を伐り、私が幹に抱き着いている写真と共に)
切り株や枝をサモツクホールに持ち帰りプールに活けていたら蕾がついて花が咲き(2014年3月)それが終わってある枝はそのままオブジェにし、又ある枝は炭に焼いていただき、はたまた枝を100個の輪切りにしてコースターにして皆さんに貰っていただき・・・
と、ここで桜の木のディエンドのつもりでしたが「物は試し!」と植木鉢に1本の枝を突き刺してそのままほったらかしていたのです。
丁度1年たったころ、親友のIさんが「桜の芽が出てる!!」と言うので、「うそでしよう!?」と行ってみたら本当に桜木の芽が・・・!
2016年には花が咲き”桜祭りコンサート”を開き鉢に植え替え
2017年になると花も葉もぐんと増え
2018年3月終わり~4月にかけてきっと”花は咲く”を私は信じているのです。
今年の春(4月)でこの”桜”先代から数えて60年余り、”桜は挿し木も接ぎ木も不可能”とされている世の風潮に反してまだまだ生きながらえてくれそうです。
私たちはこの1本松ならぬ1本桜を≪KISEKIの桜≫と呼ぶことにしました。
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