明烏：十三日目

　苦しい土俵が続く明烏は今日も敗れ５連敗。「昨夜からの腹痛、吐き気により今朝もボロボロ。なんとかしたい所だが疲れが取れず」と語った。本来ならば休場してもおかしくない状況の中、土俵に上がり続ける精神力はさすがに先場所の敢闘賞受賞力士。状況は限りなく厳しいが、「疲れまら」ということもある。奇跡を祈るしかないが、あと２日、何とか乗り切ってほしい。　（「まらずもう新聞」）

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毛呂乃：十三日目

　毛呂乃は今日も精子を生むのではないかという勢いでぐんぐん前に出る力強い相撲、夢精寸前のところで快勝。大横綱貴乃花や最近の白鵬は、相手を寄り切ったとき、勢い余って相手を土俵下に落としたせず、すんでのところで止める、というような相撲で力の差を見せるが、まさに今日の毛呂乃はこのような横綱相撲に通ずる寸止め。相撲内容は早くも横綱級だ。

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　今日で１０勝３敗と雲虎に並んだ毛呂乃だったが、雲虎に関して「成績良すぎだろ」と口にする一幕があった。どうやら、雲虎の成績を「八百長」と言いたいようだ。毛呂乃は自分の実力にはそれはそれは自信があるようで、雲虎が毛呂乃と同じだけ勝ち星を挙げていることが不満らしい。これを受けた雲虎は緊急会見を開き「毛呂乃関こそ八百長ではないのか。毛呂乃関は今場所３敗している。私も３敗。これはおかしい。毛呂乃関が私と同じく３敗も喫するはずがない。毛呂乃関はわざと勝ちを負けとして報告しているのではないだろうか。」と声明を発表。
　場所前から不穏な火種だった雲虎一門とアホリ部屋の抗争が、ここへきてついに表面化。終盤戦から来場所に至るまで、遺恨を残しそうな気配になってきた。　（「まらずもう新聞」）

雲虎：十三日目

　雲虎はこの大事な時期に痛恨の黒星。湯船作戦で勝ちを狙うも、就寝中に布団を剥いでしまっており、取組時間にはすっかり身体が冷え切り、まらも冬眠。いつもなら犯すはずのない、「剥く相手を間違える」という役力士にあるまじきミスで自滅した格好だ。本人に自覚はなくとも、やはり大関取りのプレッシャーは相当のものだったのだろう。これで今場所３敗目。場所後の大関昇進は消滅、来場所再挑戦となった。また、今日勝った玉椿、毛呂乃にも成績で並ばれてしまった。来場所につなぐためにも、残り２日、気持ちを切らさず白星を上乗せしておきたい。　（「まらずもう新聞」）

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・雲虎関の自戦記

幕下以下の結果：十三日目

＜幕下＞
○　朝乃立（７勝）
朝乃立は見事全勝優勝を達成、来場所の新十両昇進を決めた。全勝優勝を賭けた最後の一番は、不覚にもチェックを失念。あわや不戦敗かと思われたところ、朝のトイレという土俵際でかろうじて勝ちを確認、という薄氷の勝利だった。まらずもうは寝起き状態の意識で取組が行われるため、このようにあちこちに落とし穴が口をあけている。「心技体」と言われるように、基盤となる「体」の強さや、それを補う「技」に加え、寝起きでも確認を怠らないという強い「心」がまらずもうには必要。今日の取組を良い経験に、来場所は関取として心もまらもさらに一回り大きくなった朝乃立の姿が見られるに違いない。

○　飛埒王（２勝４敗）
５日間の休養をとった飛埒王は、立ち合い圧倒されるも、土俵際腰を反りかえらせて懸命に残し、その後巻き返し。終わってみれば完勝。傍目には不利に見えるかもしれないが、いったん相手に存分に攻めさせて、そこから逆襲する、というのがこの「飛埒王訓二」の持ち味。既に負け越してはいるが、最後の１番の勝敗で番付の落ち幅が５枚以上変わるので、最後の一番も気を抜かず頑張ってほしい。


＜三段目＞
○　摩羅の川（６勝）
　今場所は勝つには勝っているものの、なかなか内容がよくならない摩羅の川。とうとう『漢方系の栄養ドリンク』を服用するというドーピング行為に走った模様。ドーピングの効果か「パジャマを突き破らないか心配になった」という圧倒的な内容で６勝目。報道陣にむかっては「栄養ドリンクも馬鹿にできないね」と悪びれることなく語った。　（「まらずもう新聞」）

玉椿：十三日目

　
　玉椿は「ここしかない」という一瞬のタイミングで立って１０勝目。相撲巧者ぶりを見せた。会心の一番に本人も上機嫌で「いやあ、庭に埋めといたあさがおの種が芽をだしてよ。あさがおってのは朝に花が咲いて、すぐにしぼむだろ。まらずもう力士にとっちゃ縁起ものなんだよ」と饒舌だった。
　「来場所は大関取りですね？」と記者に水をむけられると、一瞬「え」と絶句したものの、しばらくして気をとりなおすと「んで来場所は何勝すれば大関になれんの？」と計算高いところも見せた。　（『まらずもう新聞』）

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