毛呂乃：七日目

　けさも毛呂乃関は報道陣のほうには近寄らず、雲虎関にだけ小声でぼそぼそとなにかつぶやいて、そのまま立ち去ってしまった。しかたなく記者たちは「きょうの毛呂乃関はどうだったんでしょう？」と雲虎関に説明を求めたところ、雲虎関はにっこり笑って「ワカメ酒の力で白星」と教えてくれた。　（「まらずもう新聞」）

　　●○○●○●○

明烏：七日目

　明烏は連勝が続かず黒星先行。 取組後は「なかなか力が出ません」と言うと、足早に花道をあとにした。　（「まらずもう新聞」）

　　●●○●○○●

雲虎：七日目

（画像は三鷹駅にある階段。ただし雲虎関が取組時に使用したものかどうかは不明）


　けさの雲虎は「三鷹駅前の階段に座り込んで毛布をかけてオナっている夢をみて勃起」という大技を決めて６勝目。
　『三鷹駅前の階段』というあまりに豪快なおかずに観客からはため息がもれ、その話を聞いた協会幹部も「人間は『三鷹駅前の階段』に対してさえも性欲を感じることが可能なのか・・・」と絶句。取り囲んだ報道陣も雲虎のあまりにマニアックな性癖に「階段のどのあたりに興奮するんですか？」などとストレートな質問をぶつけていいものどうか躊躇してしまい、質問すらできない。しかし、当の雲虎は「勝因は射精（夢精）に至らなかったこと」と平然としていた。　（「まらずもう新聞」）

　　○○○■○○○

・雲虎関の自戦記

幕下以下の結果：七日目

＜幕下＞
○　朝乃立（５勝）
　朝乃立は「新たな技で勝利」とうれしそうに自分からインタビュールームに駆け込んできた。
＿＿＿＿＿
ー　新しい技というのは？
（朝乃立）朝になったら立ってたんですよ勝手に。

ー　勝手に・・・ですか。くわしい状況を説明していただけますか？
（朝乃立）夜更かしして徹夜。寝てる間に勃起ではなく、起きてる間に勃起。

ー　ようするに寝ていないわけですね？
（朝乃立）　起きてるんだから妄想しようが何しようが自由。ただし両刃の剣。勝つには勝ったが界王拳直後の疲弊感。

ー　徹夜で興奮状態の朝乃立さんでした。ありがとうございました。
＿＿＿＿＿


○　飛埒王（１勝４敗）
　飛埒王は入門してはじめての勝利。「ようやく、初日がでました」と、長かったトンネルを脱出できた喜びで、すこし涙ぐんでいた。


＜序二段＞
●　池男王子（１勝３敗）
　立合いのタイミングが合わず、なんども待ったをくりかえすが、粘りは実らなかった。池男王子はこれで３敗目と苦しい展開になった。

玉椿：七日目

　好調の玉椿はしっかり５勝目。「絶好調ですね？」との問いかけには「んー？　まあそういうわけでもないんだけどよ、まらがずんずん前に出ていく感じはあるね」とうれしそうだった。（「まらずもう新聞」）

　　●○●○○○○