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初場所を振り返って

2010-01-27 10:50:23 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析
 まらずもう初場所も、去る1月24日、大盛況のうちに幕を閉じた。幕内ほしの山・雲虎(うんこ)、幕下玉太田(たまおおた)、序の口池男王子(いけめんおうじ)・摩羅の川(まらのかわ)の5名で始まった今場所。幕内、序の口ではまらずもう史上初めて、同一地位に複数の力士が所属し、その新旧対決が注目されたが、幕内・序の口ともに初土俵組に軍配が上がった。
 幕内の土俵では雲虎が13勝2敗の成績で初優勝。まらずもう開催4場所目にしてついに優勝者が出たことになる。その雲虎、立ち合いに苦しみ、何度も取り直す相撲が多かったが、取り直しの度に力でねじ伏せる豪快な取り口で白星を重ね、4日目に初黒星を喫するもその後7連勝。ほしの山の持つ連勝記録(4)を大幅に塗り替え、優勝とともに敢闘賞も受賞。前評判通りの実力で、ほしの山との地力の違いをまざまざと見せつけた。一方のほしの山は、正直5,6勝かと目されていたものの、雲虎の活躍に刺激され、その刺激がまらにも伝わったのか自己最高の11勝。「ほしの山に勝つ」と公言していた雲虎に必死で食らいつき、13日目を終えてほしの山9勝4敗、雲虎11勝2敗。この時点では、残り2日間、ほしの山が連勝し、雲虎が連敗すればまだ両者は同成績になる可能性が残されており、雲虎の勝ちが確定したのは14日目だった。かつて幕内で勝ち越したことのないほしの山が、ここまで粘ったことは評価に値するが、相変わらず、アダルトビデオに頼るというワンパターンの勝ち方はいただけない。技巧派として、さらなる創意工夫が求められるところだ。
 幕下では幕下付け出しの玉太田が脱走して最初の相撲を不戦敗。場所前からの危惧が現実となってしまった形だが、六日目に戻ってきて相撲を取り1勝。その後再脱走して次の相撲を不戦敗、1勝2敗(ともに不戦敗)4休の結果に終わった。鳴り物入りでプロ入りしながらこの体たらくに、「そんなんでタマついてんのか」と非難が殺到。業を煮やした後援会長も、「玉太田から「玉」の字を取ってやる」と強制的に改名を示唆。しかし、1場所でそのような判断をされるのもあまりに酷。そこで協会の重鎮が、「実際相撲取って負けたことはまだないのだし、それにタマは2つついておる。もう1場所待ってやってもよいのではないか」と仲裁。「葱錦」襲名どころか今の四股名から「玉」を失う窮地に立たされた玉太田。来場所は正念場である。
 序の口では摩羅の川が24歳という若さを武器に連戦連勝、7戦全勝での優勝を決めた。優勝決定は13日目、雲虎に先んじての優勝で、地位問わず、まらずもう初の優勝者、という場合には摩羅の川が歴史にその名を刻んだ形になる。摩羅の川はこの7勝でまらずもうの連勝記録でも雲虎と並んで1位タイ、しかも連勝を継続して来場所に臨む。プライベートでは危機的状況との噂もあるが、そんなことは一切表に出さず、のびのびと土俵を務めているかに見えた。一方の池男王子はまたも3勝4敗の負け越し。先場所同様序盤の連敗が響いた形で、来場所も序の口にとどまる。序の口連続在位記録を地味に更新し、来場所は3場所目に入る。連続負け越し記録2場所も、まらずもう記録。王子自身の華とは背反する地味な記録ばかりだが、大相撲では昨年、序の口森麗が38場所連続負け越しという不朽の記録を打ち立てたばかり。ここまでくれば立派に派手な記録である。何事も考えようとやりよう次第。池男王子が今後どのような方向性で華をみせてくれるのか、期待が集まる。そんな序の口に、今場所さらに途中参加者が加わった。西29枚目となった汚痔の山(おじのやま)、御年49歳の大ベテラン。途中参加のため勝ち越しの4勝には届かなかったものの、3勝2敗と白星先行で場所を取り終え、来場所を期待させた。30代の力士たちは「歳のせいか、最近弱くなってきて・・・」と年齢を言い訳にする傾向があるが、汚痔の山の奮戦を目の当たりにしてはもはやそのような言い訳はできまい。汚痔の山は、相撲を取ること自体で、30代のヒヨッ子どもの尻を叩いてくれた。来場所もぜひとも参加をお願いしたい。
 今場所は参加人数が多く、その分かつてない盛り上がりを見せた、実り多い場所であった。やはりまらずもうはみんなで取るに限る、ということを再認識させられた場所である。来場所デビューが内定した力士が早くも数名いるとの情報もあり、希望は膨らむ。玉太田の例をみてもわかるとおり、まらずもうは脱走、復帰、再脱走も自由な競技である。少しでも関心をお持ちの方は、とりあえず入門、という形でお願いしたい。

参加力士の皆さん、15日間おつかれさまでした。
来場所もよろしくお願いいたします。

   (『まらずもう新聞』編集部)
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