お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

お水取り

2012年03月11日 17時09分25秒 | 旅先で
3月11日14時46分 家族そろって黙祷いたしました。
報道で見る限り、まだまだ復興の道のりは長いかと思われますが、一刻も早く元の生活に戻られることを祈念いたします。
さて奈良の続き。3月1日から14日まで行われる奈良・東大寺のお水取りを一度拝観したいと以前から思っていました。幸い?行中の3月のある日に休みが取れまして、お昼ごはんに「くるみの木」夜は「お水取り」という予定で奈良に向かったわけです。くるみの木からバスを乗り継いで(奈良ワンデーチケットはバスもフリーです)東大寺南大門に着いたのが夕方5時ころ。鹿と修学旅行生がにぎやかです。

南大門からお水取りが行われる「二月堂」までは徒歩15分くらいです。お水取りは午後7時に松明が点火されるので、まだ2時間ほど時間があります。初めてなのでとりあえず様子を見にゆきます。二月堂の下の広場に行くとやはり毎年来る人なのか既に折り畳み椅子持参で場所取りの人たちが待機しています。

うちの奥さんは新しくできた東大寺ミュージアムにちょっと寄りたそうでしたが、ここはこのままいい場所をキープして待っていたほうがよさそうです。うちの奥さんが、ささっと警備のガードマンに「どの辺で見たらいいですか?」なんて聞いてきて、ちょうど松明が見やすい位置で待ちます。午後6時を過ぎたころから、にわかに人が増えてきて、30分前にはもう立錐の余地もないくらいの人で二月堂の下の広場は人で埋まってゆきます。

午後7時前には奈良県警の警備の案内や、東大寺の案内の放送が再三流れます。これだけの人が結構滑りやすい斜面に立っているんですから安全には再三の注意が必要です。ちいさな松明がお堂から降りてゆき、いよいよお水取りが始まります。火と水の祭典であるこのお水取りは、東大寺二月堂に1250年以上前から毎年行われてきた「修二会」という行で、新しい年を迎え、若水を観音様に捧げ、前年までの罪を悔い、国の安泰を祈る行事とのことで、ちょうど東日本大震災の一周年を迎え、国の安泰と東北地方の復興をお祈りしてきました。

二月堂の舞台を神聖な火が通ります。

今年も健康で、安心な日々が送れますように。合掌。