いよいよ、激動の2011年もあとわずか。
今週は、「片付けミッション」奮闘中~で、映画を見ている余裕が・・・ありません
これまでなるべく見ないようにしていた場所の思い切った整理に取り組んでます
これを終わらせないと・・・穏やかなお正月を迎えることができません。
ふぅ~。 果たして今年中に終わるのか? 一抹の不安・・・
何とも不思議な世界観の映画でした。
絵画のような静止画が、動きだしたり、映像が止まり2次元の絵画の中に入ったような。
3Dじゃないのに、映像の中にいるような感じ。
ブリューゲルの絵画って、「農民の結婚式」とか農民の日常を描いたものが多いってくらいしか
知らなかったのですが、本作を見てフリューゲルの絵画の奥深さ、中世絵画に対する見方が変わりました。
世界史の教科書の表紙が何故かブリューゲルでした・・・なんで?
この絵のタイトルが「ネーデルランドの諺」。この絵の中に80を超える諺や格言が入っているそうです。
よ~く見ると、これまたなんとも不思議な絵です。 →ネーデルランドの諺解説
*****************************
ブ リ ュ ー ゲ ル の 動 く 絵
THE MILL AND THE CROSS
*****************************
1564年 ウィーン美術史美術館 ピーテル・ブリューゲル作「十字架を担うキリスト The Way to Calvary」
この絵は、ゴルゴダの丘へ十字架を背負い歩くキリストの受難を描いた名作なんだそうです。
< ストーリー >
16世紀のフランドル。夜が明け、農村の一日が始まる。
岩山の風車守りの家族は風車を回わし小麦を挽き、若夫婦は仔牛を売りに出かける。
そこにスペイン兵の一団が現れ、仔牛売りの夫を捕え処刑する。異端の迫害だ。
絵画収集家ヨンゲリンク(マイケル・ヨーク)はブリューゲル(ルトガー・ハウワー)にこの有様を表現できるかと
問いかける。ブリューゲルが風車の回転を止めると動きが止まり、フランドルの風景の中に
聖書の「十字架を担うキリスト」が融合する。
中世のフランドルの日常から始まって、突如一人の男が数名の兵士に捕えられ処刑される。
一体何が起こったのか?
赤い服の兵士たちはスペイン人。フランドルにスペイン人?
この流れは、オランダの歴史を知ってないと訳が分かりません。
当時、フランドルはネーデルラントの一州としてスペインのハプスブルク家に支配されていたんだそうです。
高校時代、世界史を取っていたのですが・・・全く記憶にございません。習ったっけ? →オランダの歴史
Wikiを読んでもようわからんのですが、ざっくり言うと、ネーデルランド領主の娘がハプスブルク家に嫁いだ結果、パプスブルク領になって2世代のちにハプスブルク家がスペインとオーストリアに分かれた時に、
ネーデルランドがスペイン領になっちゃった。プロテスタントのルター派が多いのにカトリックの領地に
なったもんだから、異端審問、斬首、生き埋め、焚書だ、財産没収だと、長年に亘ってプロテスタントが
ひどい迫害を受けていたってことなんです。
このくだりを知らないと、何が繰り広げられているのかよくわかりません。
この絵の中には、迫害を受けて処刑場に十字架を担いで行くキリストの物語と
スペイン人の圧政に迫害を受けているフランドルの人々の悲惨な日常が重ねられ
時代を超えて繰り返される愚かな行為を一枚の絵の中に共存させているのです。
ブリューゲルによる絵画の解説が非常に面白いです。
この絵の中心は、一見目立たない十字架を担ぐキリスト。
そこから放射状に様々なシーンが描かれ、岩山の上の粉ひき風車の横には人々を
見下ろす人影。
右端の気の後ろにはブリューゲルとヨンゲリンクの姿が描かれている。
絵画を見ただけではわからない絵に中の人々の日常の営みが描かれ、
ブリューゲルの絵画に込めた意図が紐解かれます。
以前テレビの番組で美術の専門家の先生が、
当時の絵画は単なる写実ではなく、いろんな意味が込められていると語っておられたのを
思い出しました。
テレビも新聞もない時代、絵画はニュースを伝える手段であり、為政者・権力者へのレジスタンスだと。
現代の戦場カメラマンの一瞬をとらえた写真と似ているのかもしれませんね。
これからは、この絵画にはどんなストーリーが込められているのかしら?と考えながら
鑑賞しようと思います。思わぬ発見があるかもしれません。
それでは、終わるかどうかわからない「片付け」ミッションに戻りま~す
今週は、「片付けミッション」奮闘中~で、映画を見ている余裕が・・・ありません
これまでなるべく見ないようにしていた場所の思い切った整理に取り組んでます
これを終わらせないと・・・穏やかなお正月を迎えることができません。
ふぅ~。 果たして今年中に終わるのか? 一抹の不安・・・
何とも不思議な世界観の映画でした。
絵画のような静止画が、動きだしたり、映像が止まり2次元の絵画の中に入ったような。
3Dじゃないのに、映像の中にいるような感じ。
ブリューゲルの絵画って、「農民の結婚式」とか農民の日常を描いたものが多いってくらいしか
知らなかったのですが、本作を見てフリューゲルの絵画の奥深さ、中世絵画に対する見方が変わりました。
世界史の教科書の表紙が何故かブリューゲルでした・・・なんで?
この絵のタイトルが「ネーデルランドの諺」。この絵の中に80を超える諺や格言が入っているそうです。
よ~く見ると、これまたなんとも不思議な絵です。 →ネーデルランドの諺解説
*****************************
ブ リ ュ ー ゲ ル の 動 く 絵
THE MILL AND THE CROSS
*****************************
1564年 ウィーン美術史美術館 ピーテル・ブリューゲル作「十字架を担うキリスト The Way to Calvary」
この絵は、ゴルゴダの丘へ十字架を背負い歩くキリストの受難を描いた名作なんだそうです。
< ストーリー >
16世紀のフランドル。夜が明け、農村の一日が始まる。
岩山の風車守りの家族は風車を回わし小麦を挽き、若夫婦は仔牛を売りに出かける。
そこにスペイン兵の一団が現れ、仔牛売りの夫を捕え処刑する。異端の迫害だ。
絵画収集家ヨンゲリンク(マイケル・ヨーク)はブリューゲル(ルトガー・ハウワー)にこの有様を表現できるかと
問いかける。ブリューゲルが風車の回転を止めると動きが止まり、フランドルの風景の中に
聖書の「十字架を担うキリスト」が融合する。
中世のフランドルの日常から始まって、突如一人の男が数名の兵士に捕えられ処刑される。
一体何が起こったのか?
赤い服の兵士たちはスペイン人。フランドルにスペイン人?
この流れは、オランダの歴史を知ってないと訳が分かりません。
当時、フランドルはネーデルラントの一州としてスペインのハプスブルク家に支配されていたんだそうです。
高校時代、世界史を取っていたのですが・・・全く記憶にございません。習ったっけ? →オランダの歴史
Wikiを読んでもようわからんのですが、ざっくり言うと、ネーデルランド領主の娘がハプスブルク家に嫁いだ結果、パプスブルク領になって2世代のちにハプスブルク家がスペインとオーストリアに分かれた時に、
ネーデルランドがスペイン領になっちゃった。プロテスタントのルター派が多いのにカトリックの領地に
なったもんだから、異端審問、斬首、生き埋め、焚書だ、財産没収だと、長年に亘ってプロテスタントが
ひどい迫害を受けていたってことなんです。
このくだりを知らないと、何が繰り広げられているのかよくわかりません。
この絵の中には、迫害を受けて処刑場に十字架を担いで行くキリストの物語と
スペイン人の圧政に迫害を受けているフランドルの人々の悲惨な日常が重ねられ
時代を超えて繰り返される愚かな行為を一枚の絵の中に共存させているのです。
ブリューゲルによる絵画の解説が非常に面白いです。
この絵の中心は、一見目立たない十字架を担ぐキリスト。
そこから放射状に様々なシーンが描かれ、岩山の上の粉ひき風車の横には人々を
見下ろす人影。
右端の気の後ろにはブリューゲルとヨンゲリンクの姿が描かれている。
絵画を見ただけではわからない絵に中の人々の日常の営みが描かれ、
ブリューゲルの絵画に込めた意図が紐解かれます。
以前テレビの番組で美術の専門家の先生が、
当時の絵画は単なる写実ではなく、いろんな意味が込められていると語っておられたのを
思い出しました。
テレビも新聞もない時代、絵画はニュースを伝える手段であり、為政者・権力者へのレジスタンスだと。
現代の戦場カメラマンの一瞬をとらえた写真と似ているのかもしれませんね。
これからは、この絵画にはどんなストーリーが込められているのかしら?と考えながら
鑑賞しようと思います。思わぬ発見があるかもしれません。
それでは、終わるかどうかわからない「片付け」ミッションに戻りま~す