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切腹  1962

2011-12-05 | 映画 さ行
本作は、現在公開中の「一命」のオリジナル映画です。
時代劇の「一命」が3Dであることに果たして意味があるんだろうか?と思いつつ、まだ見ていません。

新旧の配役を見てみると・・・、
旧作・・・仲代達也氏は30歳、石浜朗氏は27歳。三國連太郎氏は39歳。。
新作・・・市川海老蔵氏は33歳、瑛多氏は28歳。役所広司氏は55歳。

海老蔵の方が当時の仲代達也氏より年上なんだ~
そんな風に見えないなぁ~。旧作は白黒ってこともあるけれど、仲代氏は27歳の石浜氏の父親役で違和感のない貫禄。
スーさん(三國氏)もあれで39歳って!?

昔の人が老けていたのか? 年相応なのか? 
今の人たちがアンチエイジングに励んでいるのか? 昔に比べて精神的に幼いのか?
寿命が延びたことで成長速度が遅くなっているのかも?



        ****************   

               切   腹 

        ****************

           


 < ストーリー >
1630年(寛永7年)。彦根藩井伊家の上屋敷に津雲半四郎(仲代達也)と名乗る浪人が現れ、
仕官のみちもままならず、生活も困窮うを極めているので「切腹のためお庭拝借」と申し出た。
「切腹する」と言っては関わりたくない人々から金品を巻き上げる、食い詰め浪人のたかりが流行っていた。
そこで家老の斎藤勘解由(三國連太郎)は数ヶ月前にやってきた千々岩求女(石浜朗)という浪人の話を
始めた。武士の情けと切腹の場を設けてやると、求女は狼狽したあげく、竹光で腹を切った上に舌を噛んで絶命した、と。
話を聞いた半四郎は、死ぬ前にこれまでの転落の経緯を話し、求女は自分の娘婿であることを告げ
井伊家の対応を糾弾する。

1963年にカンヌ国際映画祭で審査員特別賞受賞。
国内の映画賞も多数受賞し、仲代達也氏もブルーリボン主演男優賞を受賞した作品です。


Wikipediaによると・・・、
「武家社会の虚飾と武士道の残酷性などの要素をふんだんに取り入れ、かつて日本人が尊重していた
サムライ精神へのアンチテーゼがこめられた作品である」ってことです。

う~ん、この映画を見ていて、マイケル・サンデル教授のハーバード白熱教室「正義について話そう」
の質問のようだと感じました。
「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」
「5人を助ける為に他の1人を殺してもよいか?」みたいな、何とも答えに窮する問題です。
「白熱教室」は面白かったけれど、サンデル先生は架空の難題を投げかけ、結論を出すのではなく
議論を引出し、それぞれの意見を裏付ける理論を展開するだけでした。
いろんな問題について考えることが大切なのは言うまでもありません。
でも現実の世の中では、難題の答えが求められるのです。

お家断絶で浪人となった侍が江戸の町に来て内職で糊口をしのぎながら仕官の口を探すが、
太平の世の中ではなかなか仕官の口はない。
娘の美保(岩下志麻)が友人の息子求女と結婚し、子供が生まれ貧しいながらもささやかな幸せの日々。
ところが、美保が肺病で血を吐き、幼子が高熱を出すが医者に見せる余裕がない。
武士の魂たる大小の刀は既に売り払い竹光になっている。
父親として、夫として、何とか医者に見せるためのお金をと武士としての誇りや信念を捨て井伊家の門をたたく求女。

でも井伊家にとっては迷惑千万。ここで金を渡せば、次から次と浪人が押し寄せるかもしれないし、
同じ武士として「恥を知れ」という気持ちから「望み通り切腹を許可する」と求女の期待を裏切る展開となる。
武士として二言はないと切腹をするという求女に竹光と知りながら「見事掻っ捌いたら介錯する」という井伊家の侍。
このような顛末を知り、井伊家の門をたたき「切腹のためお庭を拝借」と尋ね、全てを話す半四郎。

求女が訪ねてこなければ何の問題もなかった井伊家。
井伊家が多少なりとも温情を示していれば、半四郎がこれほどの恨みを抱くこともなく、
井伊家の侍たちも死ぬことにはならなかったでしょう。
もっと遡るなら、幕府による藩のお取り潰しがなければ、立派な侍として平穏に人生を
終えることができたかも?

なんともねぇ~・・・。

これって現代社会と何も変わっていないんじゃないでしょうか?
会社が倒産しなければ・・・。
就職難でなければ・・・。
病気にさえならなければ・・・。
**さえなければ・・・。  (**にはいろんなものが入ります)
何でこんなことに~?!

サムライ精神のアンチテーゼというよりも、
人生はいつの時代も何が起こるかわからない、脆弱なものの上に成り立っているんだなという気がしました。

井伊家の庭で自分の身の上話を語る時に、
「今日は他人の身でも、明日は我が身ということもある。方々も世迷言のなかから会得されることもござろう」
という半四郎の言葉が重いです。



娘婿の「千々岩求女 ちじいわもとめ」という名前。
全く関係ないけれど、キリシタン大名の名代としてローマへ派遣された天正遣欧使節団のひとり、
「千々石ミゲル ちぢわ みげる」を思い出しました。
岩か石かの違いですが珍しいお名前です。





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