金曜日、日比谷に出る用があったので帰りに映画~。
そう、シネスイッチ銀座は金曜日がレディースデイで¥900です。
流石に入り口には列ができてました。
原題は「MAO'S LAST DANCER」(毛沢東主席の最後のバレエダンサー)です。
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小さな村の 小さなダンサー MAO'S LAST DANCER
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中国山東省の小さな田舎町から北京、そしてアメリカへ渡り、亡命を果たした
実在のバレエダンサー、リー・ツンシンの自伝を基にした映画です。
リトル・ダンサー
バレエといえば2000年公開の英国映画「リトル・ダンサー」が思い出されます。
大好きな映画です。
心に渦巻く怒りとか不満をぶつけるようにパワフルに踊る主演のジェイミー・ベル君がいい~
当時は14歳、「ジャンパー」など映画で見ることはあるけれど最近踊る場面が無いのが残念。
貧しい炭鉱町でバレエなんて女がするもんだ、男はボクシングという偏見の中、踊る歓びを貫き
ロイヤル・バレエの舞台でスポットライトを浴びる「リトルダンサー」のビリー・エリオット。
一方のリー・ツンシンは山東省の田舎の学校に通う11歳。
毛沢東の文化政策で運動神経のいい子供たちを集めて英才教育を施すプログラムに訳もわからず合格し
親元を離れバレエの道を歩まざるを得なくなるが、持ち前の負けん気と才能に絶え間ぬ努力、
加えて彼の才能を伸ばしてやりたいと指導してくれる教師に出会い才能を開花させる。
13億人を越える中国の全土から厳しい選抜によって集められる子供たち。
小さな少年が家族や村人たちの期待を一身に背負い英才体操学校に入学、寮生活を送るも、
その後のテストで退学になるドキュメンタリーを見たことがあります。貧しい生活から切り詰めて
学資を送ってくれているのに・・・と小さな胸を痛めている姿が過酷でした。
チャン・ツィイーも、確か舞踊の英才教育を受けていたような。
それにしても、ここ50年に中国の変貌振りには驚きを禁じえません。
60年代の文化大革命。革命という名の暴力を伴う権力闘争とその後の4人組体制。
下放で農村へ送られたり、突如糾弾され自己批判を強要したり、吊るし上げ・暴行・殺戮など。
この映画の中では古典バレエの演目が体制に相応しくないと演目を革命ドラマにさせたり(バレエに合わんやろう)、
リーは渡米にあたって「親族に元資本家はいないか?」などと問い質されます。
でも、あの体制下でバレエを認めてたってことが不思議です。
「リトルダンサー」の英国ですら労働者階級からすればバレエはブルジョワ的と反感をもたれていたのに・・・。
あの時代、中国からアメリカへ渡った人のカルチャーショックはどれほどのものだったでしょう。
80年代アメリカで本土中国(台湾・香港ではなく)から来た3人の中国人に出会いました。
二人は中年のバイオの研究者、もう一人は大学院生、素朴で真面目な方々でした。
本映画のリーの歩みを見て、
国費でアメリカに来ていたあの方達もかなりのエリートだったんだろうこと、
文化大革命という大変な時代を乗り越えてこられたんだろうなぁと実感、
そして天安門事件をどのようにむかえられ、いま現在どうしておられるのかなぁ~?
今年の春、日本人監督による「亡命」というドキュメンタリー映画を見ました。
文化大革命や天安門事件で政府に投獄され、後にヨーロッパやアメリカに亡命し
現在も中国に返ることが許されない方々へインタビューしたものです。
ひどい扱いを受け、語ることをはばかられるような状況を目にしたにもかかわらず、
今も望郷の念絶ち難く、異国の地で過ごす複雑な思いを語っておられました。
家を出る時家族で撮った写真を大切にしているリー
一旦アメリカで自由を謳歌し恋人ができちゃったりした日には、もうあんな窮屈な体制に
戻ることなんてできないよねぇ。
でも自分の亡命の決意が、家族は勿論のこと国際問題にまで発展するってどれほど大変なことだったんでしょう?
リーが西洋バレエのお手本としてビデオを見ていた「ミハイル・バリシニコフ」もソ連から
アメリカへの亡命組。 今では役者として「セックス・アンド・ザ・シティー」のTV最終エピソードで
キャリーを振り回す恋人の芸術家を演じておられました。
経済的に飛躍的な発展を遂げているとはいえ、未だ人権(言論・報道・表現・信仰などの自由)が
認められていない中国。
自分の意思とはいえ帰国も許されず、家族の安否もわからず、国を相手に個人で立ち向かった
リーの勇気と苦悩はどれほどのものだったのでしょうか?
中国の田舎から北京へ、そして海を渡ってアメリカへ、現在はオーストラリアで活躍しておられるようです。
***** 見た 映画 *****
9月12日 「海角7号 君想う、国境の南」DVD 台湾映画 60年後日本から届く手紙。
9月13日 「17歳の肖像」DVD 英国映画 17歳の少女をたぶらかすこの男は許せん。
「アンナと過ごした4日間」DVD これは果たして愛なのか?
そう、シネスイッチ銀座は金曜日がレディースデイで¥900です。
流石に入り口には列ができてました。
原題は「MAO'S LAST DANCER」(毛沢東主席の最後のバレエダンサー)です。
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小さな村の 小さなダンサー MAO'S LAST DANCER
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中国山東省の小さな田舎町から北京、そしてアメリカへ渡り、亡命を果たした
実在のバレエダンサー、リー・ツンシンの自伝を基にした映画です。
リトル・ダンサー
バレエといえば2000年公開の英国映画「リトル・ダンサー」が思い出されます。
大好きな映画です。
心に渦巻く怒りとか不満をぶつけるようにパワフルに踊る主演のジェイミー・ベル君がいい~
当時は14歳、「ジャンパー」など映画で見ることはあるけれど最近踊る場面が無いのが残念。
貧しい炭鉱町でバレエなんて女がするもんだ、男はボクシングという偏見の中、踊る歓びを貫き
ロイヤル・バレエの舞台でスポットライトを浴びる「リトルダンサー」のビリー・エリオット。
一方のリー・ツンシンは山東省の田舎の学校に通う11歳。
毛沢東の文化政策で運動神経のいい子供たちを集めて英才教育を施すプログラムに訳もわからず合格し
親元を離れバレエの道を歩まざるを得なくなるが、持ち前の負けん気と才能に絶え間ぬ努力、
加えて彼の才能を伸ばしてやりたいと指導してくれる教師に出会い才能を開花させる。
13億人を越える中国の全土から厳しい選抜によって集められる子供たち。
小さな少年が家族や村人たちの期待を一身に背負い英才体操学校に入学、寮生活を送るも、
その後のテストで退学になるドキュメンタリーを見たことがあります。貧しい生活から切り詰めて
学資を送ってくれているのに・・・と小さな胸を痛めている姿が過酷でした。
チャン・ツィイーも、確か舞踊の英才教育を受けていたような。
それにしても、ここ50年に中国の変貌振りには驚きを禁じえません。
60年代の文化大革命。革命という名の暴力を伴う権力闘争とその後の4人組体制。
下放で農村へ送られたり、突如糾弾され自己批判を強要したり、吊るし上げ・暴行・殺戮など。
この映画の中では古典バレエの演目が体制に相応しくないと演目を革命ドラマにさせたり(バレエに合わんやろう)、
リーは渡米にあたって「親族に元資本家はいないか?」などと問い質されます。
でも、あの体制下でバレエを認めてたってことが不思議です。
「リトルダンサー」の英国ですら労働者階級からすればバレエはブルジョワ的と反感をもたれていたのに・・・。
あの時代、中国からアメリカへ渡った人のカルチャーショックはどれほどのものだったでしょう。
80年代アメリカで本土中国(台湾・香港ではなく)から来た3人の中国人に出会いました。
二人は中年のバイオの研究者、もう一人は大学院生、素朴で真面目な方々でした。
本映画のリーの歩みを見て、
国費でアメリカに来ていたあの方達もかなりのエリートだったんだろうこと、
文化大革命という大変な時代を乗り越えてこられたんだろうなぁと実感、
そして天安門事件をどのようにむかえられ、いま現在どうしておられるのかなぁ~?
今年の春、日本人監督による「亡命」というドキュメンタリー映画を見ました。
文化大革命や天安門事件で政府に投獄され、後にヨーロッパやアメリカに亡命し
現在も中国に返ることが許されない方々へインタビューしたものです。
ひどい扱いを受け、語ることをはばかられるような状況を目にしたにもかかわらず、
今も望郷の念絶ち難く、異国の地で過ごす複雑な思いを語っておられました。
家を出る時家族で撮った写真を大切にしているリー
一旦アメリカで自由を謳歌し恋人ができちゃったりした日には、もうあんな窮屈な体制に
戻ることなんてできないよねぇ。
でも自分の亡命の決意が、家族は勿論のこと国際問題にまで発展するってどれほど大変なことだったんでしょう?
リーが西洋バレエのお手本としてビデオを見ていた「ミハイル・バリシニコフ」もソ連から
アメリカへの亡命組。 今では役者として「セックス・アンド・ザ・シティー」のTV最終エピソードで
キャリーを振り回す恋人の芸術家を演じておられました。
経済的に飛躍的な発展を遂げているとはいえ、未だ人権(言論・報道・表現・信仰などの自由)が
認められていない中国。
自分の意思とはいえ帰国も許されず、家族の安否もわからず、国を相手に個人で立ち向かった
リーの勇気と苦悩はどれほどのものだったのでしょうか?
中国の田舎から北京へ、そして海を渡ってアメリカへ、現在はオーストラリアで活躍しておられるようです。
***** 見た 映画 *****
9月12日 「海角7号 君想う、国境の南」DVD 台湾映画 60年後日本から届く手紙。
9月13日 「17歳の肖像」DVD 英国映画 17歳の少女をたぶらかすこの男は許せん。
「アンナと過ごした4日間」DVD これは果たして愛なのか?