TOHOシネマズで今月から始まった「午前10時の映画祭」。
週代わりで50本の懐かしい映画を1年かけて劇場公開しようという試みです。
以前書いた「ある日どこかで」も入っています。
ほとんどDVDが発売されている中、「フォロー・ミー」はDVDが出ていないという事で
これを逃したら見る機会がないかも?と思い、映画館に足を運びました。
何に驚いたかって・・・、
この映画の原題が「FOLLOW ME フォロー・ミー」ではなく「THE PUBLIC EYE 世間の目」だった
ということです。
耳に残るジョン・バリーのテーマ曲♪から「FOLLOW ME」が原題だとばかり思っていました。
どうも英国での題名が「FOLLOW ME」でアメリカでの題名が「THE PUBLIC EYE」だというのですが・・・
そういえば「ある日どこかで」のテーマ曲も、キム・ヨナがショートプログラムで使った007のテーマも
今テレビから流れてきた「OUT OF AFRICA(愛と哀しみの果て)」もジョン・バリー作曲。名曲がい~っぱい!
水曜日の午前中レディースデイで賑わう中、この映画に来る人は少ないかなぁ~という予想に反し
何と!中高年でほぼ満席でした。
**********************
フォロー・ミー THE PUBLIC EYE 1972
**********************
< ストーリー >
英国の上流階級出身の会計士チャールズ(マイケル・ジェイスント)は、アメリカ人の新妻ベリンダ(ミア・ファロー)が浮気しているのではないかという疑いを抱き私立探偵に妻の素行調査を依頼する。
風変わりな探偵のクリストフォルー(トポル)は、目立つ格好でメリンダを追いかけ、
メリンダも行く先々で出会うこの男性に興味を引かれる。
言葉を交わすことがないまま、二人の間に不思議な繋がりが生まれる。
果たしてチャールズとメリンダはどうなるのか?
40年近く前の英国事情って、今とは随分違っていたんでしょうね。
典型的英国紳士のチャールズは、帽子をかぶりぴっちり巻いた傘を手に出勤。
一方、カリフォルニアからやって来たベリンダはとってもボヘミア~ン。
堅苦しい上流階級の人達に馴染めず、「妻らしく振舞う」ことを強いるチャールズに、
こんなはずじゃぁなかったのにと孤独を感じ、当ても無くロンドンの街を彷徨う。
水族館に行ったり、映画を見たり。
この時ベリンダが見るのはホラー映画です。ピーター・カッシング主演のドラキュラ。
ほとんどホラー映画を見ない私には、孤独の中ホラーを見るという心理が少々解せなかったのですが、
恐怖によって活性化する脳の部位と快感に反応する部位は共に「小脳扁桃」というところらしいのです。
つまり快感と恐怖という正反対の感情を人は同じ所で感じるらしい。
そして、その恐怖が身に危険を及ぼすかどうかを判断するのが前頭葉皮質で、
現実でない映画の中の疑似体験の場合、前頭葉皮質が「安全だよ~」と判断、
小脳扁桃が活性化してもおびえずに満足感を味わえるということのようです。
ホラー映画を見ない、いえ見たくない私は、
前頭葉皮質の感度が鈍いのか?はたまた単なる怖がりなのか?
そしてベリンダの前に現れたクリストフォルー。
とぼけたオッサンで、白のレインコートにハンチング帽で尾行って・・・目立ち過ぎやん。
数日間ベリンダを観察した彼は、彼女の孤独を感じ取り、無言で「ついておいで~」とはたらきかけ
ロンドンの名所を案内する。
これ、一つ間違うとストーカーとして警察に突き出されるかもですが、演じるトポルさんの優しい眼差しや
人柄でしょうか、孤独なメリンダの心に入り込み彼女の心を癒します。
食べ物の名前がついた通りやハンプトンコートの迷路庭園、彼が連れて行った映画は「ロミオとジュリエット」。1968年版でオリビア・ハッセーとレナード・ホワイティング主演の映画です。
一方のチャールズには、奥さんには立派な紳士の恋人がいると嫉妬心を煽り、メリンダとの馴れ初めから
現在までの関係を話させ、彼女に夢中だった頃を思い出させる。
探偵クリストフォルーは悩める二人にとってまるでセラピストの役割を演じ、
メリンダの孤独を癒し、チャールズには彼女を見つめ直す機会を与える。
何とも粋な終わり方です。
戸田奈津子氏の講演会でうかがった話ですが、戸田さんが始めて通訳をした俳優さんは本作探偵役のトポルさん。
素晴らしい方でイスラエルにお住まいの今も親交があるとのことでした。
1週間交代で順次上映作品が変わっていく「午前十時の映画祭」。
懐かしいあの映画、思い出のあの映画を、もう一度映画館で鑑賞してはいかがでしょう。
***** 見た 映画 *****
2月23日 「ミレニアム」ドラゴンタトゥーの女」@横浜シネマリン
「ブルー・ゴールド 狙われた水の真実」@横浜ジャック&ベティ
2月24日 「フォロー・ミー」@TOHOシネマズ海老名
週代わりで50本の懐かしい映画を1年かけて劇場公開しようという試みです。
以前書いた「ある日どこかで」も入っています。
ほとんどDVDが発売されている中、「フォロー・ミー」はDVDが出ていないという事で
これを逃したら見る機会がないかも?と思い、映画館に足を運びました。
何に驚いたかって・・・、
この映画の原題が「FOLLOW ME フォロー・ミー」ではなく「THE PUBLIC EYE 世間の目」だった
ということです。
耳に残るジョン・バリーのテーマ曲♪から「FOLLOW ME」が原題だとばかり思っていました。
どうも英国での題名が「FOLLOW ME」でアメリカでの題名が「THE PUBLIC EYE」だというのですが・・・
そういえば「ある日どこかで」のテーマ曲も、キム・ヨナがショートプログラムで使った007のテーマも
今テレビから流れてきた「OUT OF AFRICA(愛と哀しみの果て)」もジョン・バリー作曲。名曲がい~っぱい!
水曜日の午前中レディースデイで賑わう中、この映画に来る人は少ないかなぁ~という予想に反し
何と!中高年でほぼ満席でした。
**********************
フォロー・ミー THE PUBLIC EYE 1972
**********************
< ストーリー >
英国の上流階級出身の会計士チャールズ(マイケル・ジェイスント)は、アメリカ人の新妻ベリンダ(ミア・ファロー)が浮気しているのではないかという疑いを抱き私立探偵に妻の素行調査を依頼する。
風変わりな探偵のクリストフォルー(トポル)は、目立つ格好でメリンダを追いかけ、
メリンダも行く先々で出会うこの男性に興味を引かれる。
言葉を交わすことがないまま、二人の間に不思議な繋がりが生まれる。
果たしてチャールズとメリンダはどうなるのか?
40年近く前の英国事情って、今とは随分違っていたんでしょうね。
典型的英国紳士のチャールズは、帽子をかぶりぴっちり巻いた傘を手に出勤。
一方、カリフォルニアからやって来たベリンダはとってもボヘミア~ン。
堅苦しい上流階級の人達に馴染めず、「妻らしく振舞う」ことを強いるチャールズに、
こんなはずじゃぁなかったのにと孤独を感じ、当ても無くロンドンの街を彷徨う。
水族館に行ったり、映画を見たり。
この時ベリンダが見るのはホラー映画です。ピーター・カッシング主演のドラキュラ。
ほとんどホラー映画を見ない私には、孤独の中ホラーを見るという心理が少々解せなかったのですが、
恐怖によって活性化する脳の部位と快感に反応する部位は共に「小脳扁桃」というところらしいのです。
つまり快感と恐怖という正反対の感情を人は同じ所で感じるらしい。
そして、その恐怖が身に危険を及ぼすかどうかを判断するのが前頭葉皮質で、
現実でない映画の中の疑似体験の場合、前頭葉皮質が「安全だよ~」と判断、
小脳扁桃が活性化してもおびえずに満足感を味わえるということのようです。
ホラー映画を見ない、いえ見たくない私は、
前頭葉皮質の感度が鈍いのか?はたまた単なる怖がりなのか?
そしてベリンダの前に現れたクリストフォルー。
とぼけたオッサンで、白のレインコートにハンチング帽で尾行って・・・目立ち過ぎやん。
数日間ベリンダを観察した彼は、彼女の孤独を感じ取り、無言で「ついておいで~」とはたらきかけ
ロンドンの名所を案内する。
これ、一つ間違うとストーカーとして警察に突き出されるかもですが、演じるトポルさんの優しい眼差しや
人柄でしょうか、孤独なメリンダの心に入り込み彼女の心を癒します。
食べ物の名前がついた通りやハンプトンコートの迷路庭園、彼が連れて行った映画は「ロミオとジュリエット」。1968年版でオリビア・ハッセーとレナード・ホワイティング主演の映画です。
一方のチャールズには、奥さんには立派な紳士の恋人がいると嫉妬心を煽り、メリンダとの馴れ初めから
現在までの関係を話させ、彼女に夢中だった頃を思い出させる。
探偵クリストフォルーは悩める二人にとってまるでセラピストの役割を演じ、
メリンダの孤独を癒し、チャールズには彼女を見つめ直す機会を与える。
何とも粋な終わり方です。
戸田奈津子氏の講演会でうかがった話ですが、戸田さんが始めて通訳をした俳優さんは本作探偵役のトポルさん。
素晴らしい方でイスラエルにお住まいの今も親交があるとのことでした。
1週間交代で順次上映作品が変わっていく「午前十時の映画祭」。
懐かしいあの映画、思い出のあの映画を、もう一度映画館で鑑賞してはいかがでしょう。
***** 見た 映画 *****
2月23日 「ミレニアム」ドラゴンタトゥーの女」@横浜シネマリン
「ブルー・ゴールド 狙われた水の真実」@横浜ジャック&ベティ
2月24日 「フォロー・ミー」@TOHOシネマズ海老名