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J・B・ハリスさんをご存知ですか?
裏表紙です。
「百万人の英語」講師を1958年から1992年まで、「大学受験ラジオ講座」講師を1952年から1995年まで
勤められた英語教育の第一人者です。
2004年8月に87歳で逝去されました。
昔からテレビっ子の私、目から入る情報に頼りきりで、耳からというのはどうも・・・。
「基礎英語」をはじめ、本当に三日坊主でラジオ講座は続いたことがありません。
そんなこんなで、J・B・ハリスさんのお名前やお顔は知っていたのですが、英語の講座は聞いたことが
ありませんでした。
数週間前、ネットで読んだ記事の中に、
「夏になると、昔読んだJ・B・ハリス氏の『ぼくは日本兵だった』という本を思い出す」と
書いておられるのを読みました。
あのハリスさんが日本人として二等兵で従軍されたということは、にわかには信じがたいことでした。
驚くと共に興味を惹かれ、是非読んでみたいと思い探してみました。
残念なことに絶版、amazonでは中古品に8000円近い値段が付いておりました![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/panda_2.gif)
とても手が出ない・・・そこで別の本屋さんを探し手の届く値段で購入、一気に読み終わりました。
こ、こんな人生を歩んでおられたとは・・・。
ハリス先生は1916年(大正5年)、新聞記者の英国人の父と日本人の母の間に神戸で誕生。
7歳時には横浜で関東大震災を経験、父の転勤で数年ハリウッド!で過ごした後横浜に帰国。
父の急逝に伴い、日本国籍を取得し戸籍上は「平柳秀夫」さんです。
ジャパン・タイムズの前身アドバタイザー紙の記者をしておられたときに第二次世界大戦勃発。
日本人であるにも関わらず外国人収容所に一時拘束され、釈放後直ちに日本人として徴兵され中国へ。
この本には、誕生から日本兵として戦地で4年間様々な苦労をなさった話や興味深いエピソードが
軽妙に綴られています。
日本語を話すのは何の不自由も無いけれど、読み書きができなかったことで漢語だらけの言葉を
こっそりローマ字で書き写し丸暗記したこと。
あの時代に敵国である英国の血をひき外見は全く日本人ではないということ。
普通でも難しい軍隊という特殊な集団の中での二重のカルチャーショック。
同じ部隊の兵士達、上官たちとの関わり。
インテリ将校にこっそり戦争の見通しについて尋ねられたこと。
ハリス氏以外にも外国人の父母を持つ日本国籍の日本兵が何人かいたこと。
戦後わかったアメリカ人の友人との戦地中国での敵同士としてのニアミス。
一人横浜に残された母への深い思い。
そして復員後の日本の変化、東京裁判などなど。
ものを考え読み書きする英語を使えなかった4年間を「自分のアイデンティティー喪失同然の苦しみ」
と表現されています。
母語を話すことも無く、新聞・雑誌・書物など読める文字にまったく接することがない日々って
私には想像もつきません。
あのハリス氏の笑顔からは、そんな過酷な日々があったとは・・・。
戦後日本の復興とそれに伴う変化をハリス氏はどのような思いで見ておられたのでしょう?
一兵士の記録ですが、貴重な歴史の一ページ。
絶版になってしまっているのは残念です。
ハリス氏のご冥福を祈りつつ、この本に出合えた偶然に感謝。
終戦記念日に相応しい本のご紹介となりました。
![にほんブログ村 映画ブログへ](http://movie.blogmura.com/img/movie88_31.gif)
***** 見た 映画 *****
8月14日「夫たち、妻たち HUSBANDS AND WIVES 1992」DVD ウッディ・アレン監督・脚本・主演。
ミア・ファロー、シドニー・ポラック、リーアム・ニーソン出演
8月15日「アメリカン・スプレンダー AMERICAN SPLENDOR 2003」DVD ポール・ジアマティ主演
コミック「アメリカン・スプレンダー」原作者ハービー・ピーカーの半生
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/15/9726a4feb7f4e7dbfd2b157c6afa7c80.jpg)
「百万人の英語」講師を1958年から1992年まで、「大学受験ラジオ講座」講師を1952年から1995年まで
勤められた英語教育の第一人者です。
2004年8月に87歳で逝去されました。
昔からテレビっ子の私、目から入る情報に頼りきりで、耳からというのはどうも・・・。
「基礎英語」をはじめ、本当に三日坊主でラジオ講座は続いたことがありません。
そんなこんなで、J・B・ハリスさんのお名前やお顔は知っていたのですが、英語の講座は聞いたことが
ありませんでした。
数週間前、ネットで読んだ記事の中に、
「夏になると、昔読んだJ・B・ハリス氏の『ぼくは日本兵だった』という本を思い出す」と
書いておられるのを読みました。
あのハリスさんが日本人として二等兵で従軍されたということは、にわかには信じがたいことでした。
驚くと共に興味を惹かれ、是非読んでみたいと思い探してみました。
残念なことに絶版、amazonでは中古品に8000円近い値段が付いておりました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/panda_2.gif)
とても手が出ない・・・そこで別の本屋さんを探し手の届く値段で購入、一気に読み終わりました。
こ、こんな人生を歩んでおられたとは・・・。
ハリス先生は1916年(大正5年)、新聞記者の英国人の父と日本人の母の間に神戸で誕生。
7歳時には横浜で関東大震災を経験、父の転勤で数年ハリウッド!で過ごした後横浜に帰国。
父の急逝に伴い、日本国籍を取得し戸籍上は「平柳秀夫」さんです。
ジャパン・タイムズの前身アドバタイザー紙の記者をしておられたときに第二次世界大戦勃発。
日本人であるにも関わらず外国人収容所に一時拘束され、釈放後直ちに日本人として徴兵され中国へ。
この本には、誕生から日本兵として戦地で4年間様々な苦労をなさった話や興味深いエピソードが
軽妙に綴られています。
日本語を話すのは何の不自由も無いけれど、読み書きができなかったことで漢語だらけの言葉を
こっそりローマ字で書き写し丸暗記したこと。
あの時代に敵国である英国の血をひき外見は全く日本人ではないということ。
普通でも難しい軍隊という特殊な集団の中での二重のカルチャーショック。
同じ部隊の兵士達、上官たちとの関わり。
インテリ将校にこっそり戦争の見通しについて尋ねられたこと。
ハリス氏以外にも外国人の父母を持つ日本国籍の日本兵が何人かいたこと。
戦後わかったアメリカ人の友人との戦地中国での敵同士としてのニアミス。
一人横浜に残された母への深い思い。
そして復員後の日本の変化、東京裁判などなど。
ものを考え読み書きする英語を使えなかった4年間を「自分のアイデンティティー喪失同然の苦しみ」
と表現されています。
母語を話すことも無く、新聞・雑誌・書物など読める文字にまったく接することがない日々って
私には想像もつきません。
あのハリス氏の笑顔からは、そんな過酷な日々があったとは・・・。
戦後日本の復興とそれに伴う変化をハリス氏はどのような思いで見ておられたのでしょう?
一兵士の記録ですが、貴重な歴史の一ページ。
絶版になってしまっているのは残念です。
ハリス氏のご冥福を祈りつつ、この本に出合えた偶然に感謝。
終戦記念日に相応しい本のご紹介となりました。
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***** 見た 映画 *****
8月14日「夫たち、妻たち HUSBANDS AND WIVES 1992」DVD ウッディ・アレン監督・脚本・主演。
ミア・ファロー、シドニー・ポラック、リーアム・ニーソン出演
8月15日「アメリカン・スプレンダー AMERICAN SPLENDOR 2003」DVD ポール・ジアマティ主演
コミック「アメリカン・スプレンダー」原作者ハービー・ピーカーの半生
はじめまして。コメントいただき、ありがとうございます。
あらぁ、ハリス先生ご一家と親しくなさっていらしたのですね。
英語の先生で有名なハリス氏が関東大震災世経験し、日本兵として従軍しておられたというのには大変驚きました。たけしさんはご存じでしたか?
貴重な歴史の1ページ、一人でも多くの方に知っていただきたいと、この本をご紹介したのですが、コメントいただき嬉しいです。
リッキーさんのご冥福をお祈りしつつ。