映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

モロッコ旅行中に見た映画 

2014-01-27 | 複数の映画
朝4時起きで真っ暗な中、どんなところを歩いているかもわからずラクダの隊列を組みました。
ここでスマホを落としたら終わりだなと緊張しつつ、かじかむ手で撮ったサハラの写真です。


土日は洗濯やアイロン、片付けに追われ、やっと今日から通常通り、っと思ったのに…
溜まった新聞を読んでいたらウトウト。突っ伏して寝込んでました
まだ体内時計がおかしいです。

今回、エティハド航空で成田→アブダビ→カサブランカを往復。
往復32時間で6本の映画を鑑賞。
復路はほとんど寝てしまって、何度も巻き戻してみる羽目に

 ・「THE BUTLER 大統領の執事の涙」
   綿花畑の奴隷として生まれ、7人の米国大統領に仕えた黒人執事の実話を描いたヒューマンドラマ。
     フォレスト・ウィテカー主演

      

 ・「RUSH ラッシュ/プライドと友情」
   1970年代F1グランプリ。宿命のライバル、ジェームズ・ハントと二キ・ラウダの対決と友情を描く。
     クリス・ヘムズワース、ダニエル・ブリュール主演

 ・「AUSTENLAND オースティン・ランド」
   アメリカ人のジェーンはジェーン・オースティンの世界に憧れ、いつかミスター・ダーシーのような
   男性に出会うのを夢見る30代独身女性。貯金をはたいて英国にあるオースティンの世界を再現した
   リゾートに出かけるが…。
     ケリー・ラッセル主演 

         

 ・「RUNNER RUNNER」
   オンライン・ポーカーカジノにはまって学費をすったプリンストン大学生が、自分をはめた男から
   金を取り返そうとコスタリカに出向くがするが彼に魅了され仕事を手伝うことになるが…。  
    ベン・アフレック、ジャスティン・ティンバーレイク主演    

 ・「ENOUGH SAID」
   娘の巣立ちを控えたシングルマザーのマッサージ師エヴァはバツイチ中年男性と出会い付き合い
   始めるが、顧客の詩人女性からさんざん悪口を聞かされていた彼女の元夫が恋人と同一人物で
   あることに気付き…。
    ジュリア・ルイス=ドレイファス、ジェームズ・ギャンドルフィーニ主演

      
 
 ・「DESPICABLE ME 2 怪盗グル―のミニオン危機一髪」
   孤児3姉妹の父親となり悪党稼業から足を洗ったグルーは、世界レベルで悪と戦う超極秘組織
   「反悪人同盟」の捜査官ルーシーと協力して活動していた。ある日、グルーの仲間のミニオンたちが、
   何者かに誘拐されて…。


これから公開のものが多いです。
順次していきます。

「42~世界を変えた男」と「スティーブ・ジョブズ」

2013-11-01 | 複数の映画
一日は映画がお安い日。
今週は仕事が休みなので早速映画館へ。
一日公開スタートの2本をチョイス!

たまたまですが、2本とも世界を変えた男の伝記映画となりました。
一人は「人々の意識」を変えた男ジャッキー・ロビンソン
もう一人は「人々の生活」を変えた男スティーブ・ジョブズ

        

折しも、レッドソックスがワールドシリーズを制し、明日いよいよ楽天が日本一の栄冠を
マー君に託すという一年で一番野球の話題が盛り上がる中での「42」公開です。
絶対泣くだろうとティシュを握って鑑賞~。4回ほど涙が頬を伝いました
「42」は今年のベスト3にランクイン決定です。
ハリソン・フォード…年取ったねぇ~。


ipad Airがリリースされ、iphone5S/5Cの注文待ちが続く中「スティーブ・ジョブズ」公開です。
アシュトン・カッチャーがジョブズって大丈夫なの?と、ミスキャストを心配していたのですが、
意外にもよかったです。
私の中では、デミ・ムーアの若い夫(2012年離婚)で軽いラブコメ俳優のイメージが強かったのですが…。
顔が似ているわけでもないのに、ちょっと前かがみの歩き方とか、自分のビジョンを追求するあまり
怒りを露わに激高するシーン等、ジョブズってこういう人だったのかなぁ~と自然に重なりました。

2作とも、近々別個にします。



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 ***** 見た 映画 *****

 11月1日 「42 ~世界を変えた男~」@TOHOシネマズ海老名

       「スティーブ・ジョブズ」@TOHOシネマズ海老名

「キス&キル  KILLERS」 と 「幸せがおカネで買えるワケ THE JONE$ES」

2011-05-31 | 複数の映画
なんとな~く新作DVDコーナーで借りたこの2本。
偶然にも”年の差カップル”アストン・カッチャー主演作とデミ・ムーア主演作でした。
どちらも主人公は偽りの生活をしているというストーリー。
面白い偶然です。

     *******************

          キス&キル   KILLERS

        ********************

              幸せがおカネで買えるワケ  THE JONE$ES


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 < 「キス&キル」 ストーリー >
ジェン(キャサリン・ハイグル)は、家族旅行先のニースで理想の男性スペンサー(カッチャー)と
出会い、あっという間に結婚する。 郊外で幸せな新婚生活を送る二人だったが、3年後
すご腕のCIAエージェントだったスペンサーにかつての上司から復帰を求める連絡がくる。
それ以降、次々刺客に命を狙われるはめになり・・・。

 < 「幸せがおカネで買えるワケ」 ストーリー>
高級住宅地に越してきたジョーンズ一家は夫婦(デミ・ムーア、デヴィッド・ドゥカブニー)と息子に
娘の4人家族。
身に着けるもの、家具に車に電化製品、ゴルフ道具など、何から何まで高級品という完璧な家族。
実は、彼らはそれら高級品の販売促進を目的としたニセ家族。
彼らにつられて高級品を買うご近所の住人たちだったが……。

         


「キス&キル」は「ロマコメ+アクション」楽しいけれど何かが足りないって感じ。
3年間付き合ってきた仕事仲間や隣人が、突如刺客となって襲ってくる。
でも・・・こんなにドンパチ(死語?)派手に撃ち合い壊しまくるのに、全く警察出動せず。
どんなコミュニティーやねん?
「マグナム P.I.」のトム・セレックはジェンの頑固な父親役なんだけれど、この人の意図が
よくわからん。

ハイグルは「新たなラブコメの女王」な~んて言われているけれど・・・、
黄金期のメグ・ライアンのようなキュートってタイプじゃない。
コメディーよりシリアスなストーリーの方が良いんじゃあないでしょうか?
まぁ、カッチャーの見事な肉体をご堪能あれ。


一方、クーガー(英語では年下の男性と付き合う年配女性をこう呼びます)デミは高級住宅街に住む
主婦役を演じるビジネスウーマン(?)。
ブランド物で着飾り、ビューティーサロンで人脈を広げ、パーティーを開く。
家具、服に宝石、おもてなしのお酒、有名店の冷凍食品など、何から何まで招待客(お客さま、いえカモ)が欲しがるように演出する。
ジョギングもサングラスにスニーカー、ジョギングウエアにヘッドフォンできめて、走る広告塔
夫役のドゥカブニーは高級車でゴルフ場に出かけ、ウェアや、クラブなど、
息子役や娘役も、車にゲームに服に・・・と何から何まで高級商品でかっこよくきめて
まわりが自分の意思で「同じものが欲し~い!」と思うように、さり気な~く見せびらかす。

なんとまぁ~すごい商法!でしょう。
日本でも人気タレントの○○さんが着ていたとかで、とんでもなく商品が売れるらしいからね。
まさに「隣の芝生」戦法で売って売って売りまくる。
ひょっとしたらこんな商法がホントにあるのかも?

そんな理想の家族も、息子や娘の振る舞いでギクシャクし、ボロが出はじめる。
そして彼らのライフスタイルに魅せられた隣人が・・・あぁ~
買う買わないは個人の責任だし、見せびらかしただけで強要したわけじゃないからね。
別人として理想の完璧一家を装うことは、法には触れてないけど倫理的にはねぇ・・・。
虚栄心は恐ろしい。

テレビを見る人が減ったり、CMスキップ機能なんかで、企業は映画の中で商品の宣伝をする
という話を聞いたことがあります。
トム・ハンクス主演の「ターミナル」では「吉野家」も出てましたっけ。
そういう意味では映画という架空の作り物のシチュエーションの中で商品を見せるというのは、
本作の商法と同じといっていいのかもしれません。

日々洪水のようにテレビで、電車の中刷り、街の看板、パソコン画面のバナーなどの広告。
どこまでが許され、どこからが行き過ぎか? 洗脳されないようにしっかりせんといかんね。

彼らが見せびらかすブランドの中にTOTOの洗浄温風乾燥便器が! がんばれ、日本!
ワタルの冷凍寿司って・・・アメリカでは有名なんでしょうか?


日本では「レンタル家族」という商売があるそうです。
結婚式の人数あわせ要員から色んな理由で恋人役、父親役、家族での派遣など需要も結構あるらしい。
時代や社会の変化によって生まれたビジネスということなんでしょうね。

「家族」という形態は今後どうなっていくんでしょう?



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 ***** 見た 映画 *****

 5月30日 「カレには言えない私のケイカク  The Backup Plan」DVD ジェニファー・ロペス主演



「ツーリスト」と「ナイト&デイ」

2011-04-05 | 複数の映画
映画を見に出かけて見る前に地震に遭遇。以来映画から遠のいておりました。
通路の狭い暗闇の中で、先日のような地震にあったら・・・と思うと怖いというのが正直な気持ちです。
何となく気持ちが落ち着かず、計画停電にも翻弄され、被災地域の報道を見ると、映画なんか見てて
いいのかなぁ?という気持ちもありました。

4月に入ってやっとそんな気持ちにけりをつけ、映画館に足を運びました。
震災以降お客さんは減っているのでは?と心配していたのですが・・・、
土曜日ということもあったのかロビーは人で溢れており安心しました。
「ツーリスト」は公開から3週間にもかかわらず7割ほどの入り、
興行成績ランキングでも「春休みアニメ祭り」の中で先週に引き続き5位にランクイン、健闘中です。

        

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      ツーリスト
               ナイト&デイ  KNIGHT AND DAY

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土曜日に映画館で「ツーリスト」、日曜日にDVDで「ナイト&デイ」と2作を連続鑑賞。
この2作、何だか似ている・・・。

 < 「ツーリスト」ストーリー >
アメリカ人の数学教師フランク(ジョニー・デップ)は、パリからベニスに向かう車中で
謎の美女エリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)に声を掛けられる。誘われるがままエリーズと行動を
共にするが、翌朝ホテルで襲われベニスの街を逃げ回る。すべて仕組まれたわなだった……。

 < 「ナイト&デイ」ストーリー >
ジューン(キャメロン・ディアス)は空港でロイ・ミラー(トム・クルーズ)と2度もぶつかり
同じ飛行機に乗る。心ときめくジューンだが、訳も分からぬうちにロイの持つ永久エネルギー源
「ゼファー」争奪戦に巻き込まれ逃避行を繰り広げる。


共に「ハリウッドを代表する人気2大スター奇跡の共演!」で、
旅行中偶然出会った男女が事件に巻き込まれる。
ジョニーデップアンジェリーナ・ジョリートム・クルーズキャメロン・ディアス

ジョニーキャメロンはごく普通の旅行者。

トムアンジーは善か悪か分からないミステリアスな人物。

共にロマンスを匂わしつつ発展しそうな、しなさそうな・・・。

片やパリからベニスへ、こちらはオーストリアからスペインへ

共に二つの組織(英国国税局とマフィアCIAとスペインマフィア)から、
ある物を巡って執拗に追いかけられる。

どちらもエンターテインメントとして結構楽しめるけれど、期待が大きすぎたかも?
話の展開にも、双方無理なというか突っ込みどころがチラホラ。
まぁ、娯楽作なんだから堅いこというなよ~、ですね。
  
      
    わたくし、美しくってよ            カッコイ~イ!
アンジェリーナがバリバリアイメークとゴージャスドレスで殊更に存在感を主張。ウエストの細さったら
逃走中、こんなに目立ってええのかい?
一方のジョニデは「どこにでもいそうな冴えない数学教師」って・・・絶対そこいらにはいてませんって!
バンダナ巻いたら秋山仁じゃなくて、やっぱりジャック・スパロウをイメージしちゃいます。
でもパジャマで疾走って・・・アンジーとのギャップがありすぎ。


 
トムが万能爽やかナイスガイぶりを発揮。
う~ん、もはやサイボーグの域?
キャメロンはいつもながらの情にあつい元気印のオネエちゃん。
 逃走過程で徐々に腕を上げ、エンディングではエージェント顔負けで本領発揮。
だって・・・チャーリーズ・エンジェルですもん。


この勝負、スピード感溢れるアクションとエンディングのひねりで「ナイト&デイ」に軍配を上げます。

アンジー最後の台詞は・・・ジョニデの顔に文句つけるって・・・。

しかし・・・アンジーキャメロン、いえ4人とも老けた?!



ツーリスト」の悪役さんは「ビバリー・ヒルズ・コップ」の悪の親玉ヴィクターやないですか?
懐かしい~。年を重ねて凄みが増した気がします。

また、英国国税局の偉い人役を演じているのは「4代目のジェームズ・ボンド」ティモシー・ダルトン!
わたしの中で007は、ショーン・コネリーとダニエル・クレイグ、そしてティモシー・ダルトンなんです。
たった2作で降板なんて・・・ロマンスグレーでお顔立ちが優しくなったような、もっと出演して欲しいな。

ツーリスト」の監督さんは「善き人のためのソナタ」のドイツ人監督さん。
やっぱり、ドイツ人監督さんは文芸作とか堅い系が良いのでは?
娯楽系・サスペンス系はアメリカ人に任せときましょう、な~んてね。
でも「ナイト&デイ」のジェームズ・マンゴールド監督もアメリカンだけどアクション系は始めてのようですね?

ナイト&デイ」で争奪戦が繰り広げられる永久エネルギー源「ゼファー」、これがあったらねぇ~


「パイレーツ・オブ・カリビアン /生命の泉」の予告編が面白~い! 公開が楽しみ

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 ***** 見た 映画 *****
 
 4月 2日 「ツーリスト」@横浜ブルク13

       「エクスペンダブルズ The Expendables」DVD

 4月 3日 「ナイト アンド デイ Knight & Day」DVD

 4月 4日 「マグナム・フォト」DVD ロバート・キャパら4人が始めた歴史あるカメラマン組織
                            「マグナム」の活動を描くドキュメンタリー

久々の映画館。 はしご~!

2010-11-10 | 複数の映画
久々に時間のできた水曜日。
1ヶ月近く映画館に足を運んでいなかったし、レディースデイってことで、満を持して3本はしごしました

朝イチでチネチッタ@川崎で英国映画「リトル・ランボーズ  Son of Ranbow」、
午後からは同じく川崎にある109シネマズで韓国映画の「義兄弟」と最後に3D「怪盗グルーの月泥棒」の
3本です。
      
「リトル・ランボーズ」と「義兄弟」はマイミクさんのお薦めでした。とっても良い映画でした。ありがとう!
この2本は奇しくもよく似ているのです。

「リトル・・・」は学校の中で違う意味で浮いている2人の男の子の、映画製作を通して生まれる友情を、
「義兄弟」も、所属する組織からはみ出した2人の男の絆を描いています。

どちらも、笑い所あり、そして終盤涙がこぼれてこぼれて・・・。
恥ずかしながら「怪盗グルー・・・」にもちょっと泣かされました。
って、単に涙もろいだけやんか~?!

吹き替えしかなかった「怪盗グルー・・・」は、全編「笑福亭鶴瓶」によるこてこての大阪弁でびっくらこ。
とりあえず、3本ともお薦めでっせー。

 *** おすすめ度 ***
  「リトル・ランボーズ」   
  「義兄弟」         
  「怪盗グルーの月泥棒」   

詳しいことは今週中にアップしま~す。


109シネマズがあるショッピングモール「ラゾーナ」では広場でライブが開催されるってことで、驚くほど沢山の人で大賑わいでした。 
     

デッキでスタンバッているおねえさんにバンドの名前を聞きましたが・・・??誰?? 

      
              黒い所は人で埋まってます



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 ***** 見た 映画 *****

 11月 9日 「グッド・ガール」TV ジェニファー・アニストン、ジェイク・ギレンホール主演

 11月10日 「リトル・ランボーズ Son of Ranbow」チネチッタ@川崎

        「義兄弟」109シネマズ@川崎

        「怪盗グルーの月泥棒」109シネマズ@川崎

「フェアウェル さらば,哀しみのスパイ」 と 「ソルト」

2010-08-05 | 複数の映画
8月1日映画の日、ショッピングを兼ね川崎まで足を運びアンジェリーナ・ジョリー主演「ソルト」を鑑賞。
公開2日目なのに・・・150名しか収容できない小さな劇場ってどういうこと?
でも、やっぱりCMとアンジー主演は強い!満席でした。
          
暑い夏をぶっ飛ばす、超人的な(人間業じゃぁないです)アクション!
いやぁ~、ソルト(アンジー)一人で国家転覆もありそうだなぁ~?!って、やっぱり娯楽作品だな~。
それはそれでオッケーだけど・・・なんて思っていたら、いつもコメントを頂く海パンjoeさんが
「フェアウェル さらば,哀しみのスパイ」を見た後すぐに「ソルト」を見て、
「フェアウェルが実話なら、ソルトはエンターテイメントの強いフィクション。序盤の逃走劇は面白かったが、
面白さが最後まで持続しない作品だった」と書いておられたので、
やっぱり「フェアウェル」を見なくっちゃ~と渋谷シネマライズへ 。
おのぼりさんなもので、放射状に道が延びる渋谷では毎回迷います
今回も1本筋を間違って汗だくで歩き回り、本編開始時間に滑り込みました
           
     シネマライズ@渋谷 スぺイン坂の上 PARCO3の向かい 

       ******************

         フェアウェル  さらば,哀しみのスパイ

                  ソ ル ト
 
       ******************

  *フェアウェル < ストーリー >
1980年代初め、フランスの国家保安局と繋がりがある上司に頼まれた家電メーカーの技師ピエールは
KGB幹部グリゴリエフ大佐からある情報を受け取る。それはソ連がスパイ活動を通して
調べ上げたアメリカの軍事機密や西側諸国にいるソ連側スパイのリストなど、世界情勢に大きな影響を
与える驚くべき情報だった。やがて二人の間に友情が芽生えてくるが機密漏洩がばれて……。

  *ソルト < ストーリー >
イブリン・ソルトは石油会社社員を装うCIAの分析官。
ある日、尋問中のロシア人亡命者オルロフの告発でCIAから追われる身となる。真相を突き止めようとする
ソルトは、米副大統領の葬儀参列のため訪米中のロシア大統領に近づき……。


先日世間を賑わしたアメリカでのロシア人スパイ逮捕のニュースはひょっとして映画の宣伝か?と
思われるほど、公開に合わせたようなタイミングでしたね。
冷戦が終わり、ソ連が崩壊した今でもスパイは潜伏し活動しているんですね~。
しかし、スパイ交換で移送って・・・要はお互い様やんか~。
「事実は小説より奇なり」、捕まったロシア人潜伏スパイの一人が「美しすぎる」と
アメリカのマスコミを賑わしているみたいですが、ソルトのようにスマートに逃げおおすことは
できなかったんやね。

アンジーが体を張ったアクションに挑戦するも、実話に基く話やニュースにはかなわんなぁ~、
やっぱり娯楽作品の域は出ないし、夫への愛では、国や息子の将来を憂うる気持ちには勝てません。
  
  グリゴリエフ大佐を演じるのは映画監督エミール・クリストリッツァ
          
「フェアウェル FAREWELL」はグリゴリエフ大佐のコードネームです。
彼が流した4000通にも及ぶ極秘文書の情報漏洩とアフガニスタン侵攻の失敗が
後の共産主義体制崩壊の大きなきっかけになったと歴史的に評価されているそうです。
かつて家族で駐在したフランスでの日々に思いを馳せ、夜こっそり8mmビデオを天井に映して見る姿、
思春期の反抗的な息子と上手く会話できない不器用な姿、
息子にソニーのウォークマンやクイーンのカセットテープが欲しいと頼む姿に、
諜報部員というクールさでなく彼の人間臭さを感じます。
お金が欲しいとか、西側に亡命したいということではなく、行き詰まった自国の現状を憂い、
「祖国の為に、次世代を生きる息子の為に」という信念に基く行為だけれど、「国家の裏切り者だ」として
護身のために亡命するつもりは無いという言葉に胸を打たれます。
ピエールにもらったフランスの詩集の一句アルフレッド・ド・ヴィニーの「狼の死」で、
妻や息子の為に犠牲となる父狼に自分を投影し、死を覚悟した行動であることを暗示させます。
               
         情報を受け取るフランス民間人ピエールを演じるのはギヨーム・カネ
          民間人なのに、家族まで危険に曝すことに・・・     

80年代という同じ時代を生きていますが、インテリジェントに関わる方たちの非情な日常、
国と国の駆け引きに命を懸けたスパイ合戦、今に至るまでこういうことが続いているんだと
驚くと共に、日本はこういう国々と対等に外交的な駆け引きができるのかぁ~?と心配になりました。

折も折、これを書きながらNHKのBS世界のドキュメンタリー深夜再放送<シリーズ 核>
第3回「キューバ危機の真実」で、リスクを侵しながらソ連の核開発情報を西側に流し続けた
ソ連陸軍大佐オレグ・ペンコフスキーの存在を知りました。
核戦争を回避できたケネディーの決断の裏に命を落としたペンコフスキーの諜報活動かあったことを知り、
歴史の出来事の裏にどれほど多くの人たちの知られざる命がけの行動があったのかなぁ~と
圧倒される思いがしました。

人は希望で動く。 歴史は信念で動く。という映画のコピーに、成程、ええ言葉や~と感動。
迷走する日本の政治家に聞かせたい言葉です。
歴史は信念で動くんやでぇ~。プリンシプル principle やでぇ。 

ダイアン・クルーガーがちょこっとカメオ出演しています。
レーガンやミッテランはなかなかのそっくりさんぶりです。

この2本、実話エンタメアクション、 フランス映画アメリカ映画って対比がよく出てます。

「ソルト」で子供たちのアメリカ化教育に使ったTVドラマが昔好きだった「愉快なブレディー一家」
だったのを見て、懐かしのアメリカTVドラマは戦後の日本人を親米化する為の
政策だったと思い出しました。そして、私はそんな政策にすっかりのせられた一人なのでした。

映画や歌、アニメやファッションなどの文化を通して交流を図るのが一番効果的な親○政策ですね。

「ソルト」はアクション映画としては面白いんだけれど・・・公開のタイミングが悪かったかも?
          
 

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 ***** 見た 映画 *****

 7月30日 「インフォーマント」DVD マット・デイモン主演
      
       「モニカ・ベルッチの恋愛マニュアル」DVD イタリア映画 原題は「恋愛マニュアル2」 
 
 8月 1日 「ソルト」@TOHOシネマズ川崎

 8月 2日 「フェアウェル さらば,哀しみのスパイ」@渋谷シネマライズ

        「脇役物語 CAST ME IF YOU CAN」@有楽町 秋公開の緒方篤監督作品
              益岡徹、永作博美、津川雅彦出演

チェコの映画 「プラハ」と「英国王 給仕人に乾杯!」

2009-02-02 | 複数の映画
先週、たまたま2本のチェコの映画を見ました。

チェコと聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
私は1964年の東京オリンピック、女子体操のベラ・チャスラフスカさんです。
というか、他に何も思いつかないほど、
チェコ共和国(1993年にスロバキアと分離)やチェコスロバキアのことを知らないのでした。
彼女は当時22歳、お若かったんですね~。もっと年上かと・・・
美しかったこと、金メダルを獲得されたことだけ記憶に残っています。
次の1968年メキシコオリンピックは、まさに民主化運動「プラハの春」を抑える為に
ソビエトがワルシャワ条約機構の国々とともチェコスロヴァキアに戦車で侵攻した直後、
出場し金メダルを獲得するも、民主化を押していた彼女にとって
帰国後は過酷な人生であったようです。


鑑賞した2作は
 ・「プラハ! REBELOVE」2001年製作 2006年公開 DVD
 ・「英国王 給仕人に乾杯!」@日比谷シャンテシネ2  です。

「プラハ」はレトロでポップ、キュートでカラフルな青春ミュージカル。
予告編を何度か見て「見たい!」と思っていましたがかなわず、DVDも近所の店では入荷せず・・・。
横浜のレンタル店で発見!早速鑑賞

        
 高校生には見えん!美人です。

< ストーリー >
高校卒業間近の女子高校生テレザ、ブギナ、ユルチャの3人は、恋愛の話題で持ち切り。
そんな時、自由を求めてアメリカへ亡命しようと軍隊を脱走した3人の若者シモン、ボブ、エマンに出会う。
国境越えの貨物列車を待っているのだが、テレザとシモンは、一目で恋に落ちてしまう。
3組で楽しいデートを重ねるが、脱走は重罪で警察の追っ手が迫る。
そんな時、ソビエトの軍事介入が起こる。彼らの運命は・・・?

1968年「プラハの春」といわれる民主化の中、社会主義国とはいえ自由でのどかな雰囲気。
眩しい弾けるような若さを「恋のダウンタウン」「花のサンフランシスコ」などの曲に乗せ歌い踊る。
「雨に歌えば」や「パリのアメリカ人」のようなレトロでポップな衣装に演出。
古い町並みとのコントラストが素敵です。

ソ連の軍事介入でのどかな町に突如侵入する戦車。
それまでのムードは一変し、テレザとシモンの淡い恋は引き裂かれ、
チェコスロバキアは密告が横行する警察国家となる。
1989年の「ビロード革命」によって共産党体制が崩壊するまでの約20年、
どのような人生を歩んだのかに思いを馳せると胸が痛む。

テレザのお父さんがイイおとうちゃんなんです。
男手一つで育てた娘を信頼し、彼女が選んだ男なら間違いないと。
この俳優さんはどこかマシュー・マコノヒーに似てなかなかダンディーです。



もう一本の「英国王 給仕人に乾杯!」は
ヤンという一人の男の波乱万丈の人生をユーモアを交えて描く。

   
       若いヤン                 年老いたヤン
国境を越えれば隣の国、言葉も人種も宗教も違うという緊張感は、
国境を接することがない島国である日本人にはなかなかピンとこないけれど、
ポーランドやチェコの歴史を見てみると、大国の思惑で人の運命も簡単に変わってしまう
怖さを実感。

第一次大戦後チェコスロバキア建国から第二次大戦までのよき時代を経て、
ヒトラーによるズデーテン侵攻、ドイツの保護国となり地図から消え、戦後国の復活、
共産主義となり・・・という国家の変遷に彼の運命も翻弄される。
「幸運には不運が、不運には幸運が、いつもドンデン返しで待っていた」というナレーション通り、
一貫して給仕という仕事ながら、
ユダヤ系の行商人の「お前は小さな男、小さな国の人間、それがお前の血だ。
それを忘れなければ人生は美しくなる!」という教えに従い長年の夢を叶える。
しかし、時代の流れの何と残酷なこと・・・。

この映画も
豪華な建物や調度品に、
スローで切手が画面一杯舞ったり、
ドイツ人の保養所でのプールのシーンなど、他の国の映画にはない独特の雰囲気がある。

タイトルは、戦争中ドイツ人に屈することなく毅然とした態度で臨んだ、
ヤンの尊敬する「ホテル・パリ」の名給仕長への賛辞です。
    左の方が尊敬する給仕長



時代の大きな流れの前では、人の幸せなんて儚いもんですねぇ。
どちらもそれを爽やかに、歌と踊り、そしてユーモアでさらりと描いているところがいいです。
この2本の映画で、ちょこっとチェコの歴史がわかるようになりました。


チェコは、どうも人形劇が有名らしい。
そういえば先週見た「チェブラーシュカ」はロシアの人形劇、
昔々に見たロシアの「森は生きている」も人形劇だったような、
社会主義・共産主義の国は人形劇がお得意なんでしょうか?




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 ***** 今週 見た 映画 *****

 1月28日「英国王 給仕人に乾杯!」@日比谷シャンテシネ2

 1月30日「プラハ」DVD

音楽家の伝記映画

2009-01-21 | 複数の映画
先週NHKのBSで、4日に亘って作曲家・歌手の伝記映画が放映されました。
ご覧になりましたか?
昔から「グレン・ミラー物語」「ベニー・グッドマン物語」「愛情物語」など
夫婦愛にあふれた音楽家の伝記映画をあげると結構ありますね~。

今回放映されたのは次の4作品
      
 この写真は「キングダム」のマイケル  
・「レイ  Rai」 
 言わずと知れた盲目の歌手レイ・チャールズ  
・「ビヨンド・the・シー 夢見るように歌えば Beyond the Sea」 
 ボビー・ダーリンは1950年代後半から14年の短いキャリアで幅広いジャンルにわたり
 自分で作詞・作曲し多くのヒットをとばした。映画にも出演。
  
・「五線譜のラブレター De-Lovely」 
 コール・ポーターはミュージカル・映画音楽などで多くのスタンダード・ナンバーを残した作詞・作曲家。
 「ナイト・アンド・デイ」や「ソー・イン・ラブ」がいいわ~。
・「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道 Walk the Line
 ジョニー・キャッシュ/ジューン・カーターはカントリー歌手。刑務所でのライブ録音が大ヒット。



NHKのこの企画に気がついたのは「レイ」の終盤、この1作だけ見逃してしまいましたが、
翌日の「ビヨンド・・・」は今回テレビで、「五線譜・・・」は公開時に映画館で、
「ウォーク・・・」はDVDにて以前鑑賞済みです。

それにしても、主演を演じた俳優陣は何て多才なのでしょうか!
吹き替えなしで歌うは踊るは。
ジェイミー・フォックスは本作でアカデミー主演男優賞受賞。
 彼は幼少よりピアノを習い、大学では音楽を専攻していたらしい。

ケビン・スペイシーもトニー賞受賞してるってことは歌って踊れるって事ですね。

ケビン・クラインもトニー賞受賞者で、元々はピアノ、あとから演技に転向らしい。
 
ホアキン・フェニックスは本作でグラミー賞受賞。
子供のころから路上パフォーマーとして楽器を弾き歌っていたらしい。
な、なんと!今年俳優を引退しミュージシャンの道を歩むと宣言。
ホントに俳優辞めちゃうの?!

リース・ウィザースプーンは本作でアカデミー主演女優賞受賞。

リース以外は元々音楽に関係があったとはいえ、Wケビンは演技は言うに及ばず、
踊りもお上手!スゴイね

題材になったもとの音楽家も素晴らしい方々、それを演じる俳優達も歌って踊って演奏できる・・・
もう鬼に金棒ってとこでしょうか。


ボビー・ダーリンって御存知でしたか?
タイトルの「ビヨンド・ザ・シー」ってシャンソンの「ラ・メール」ですよね?勿論好きな曲ですが、
私には1961年の「9月になれば Come September」のテーマ曲をダーリンが歌ってたってことの方がビックリです。
子供の頃TVでこの映画を見て、いっぺんでロック・ハドソンにになった映画です。
イタリアを舞台にした甘~いラブコメで、お相手はジーナ・ロロブリジタ。
そしてダーリンも出演していた(?)らしいのです。
この曲の出だしは今でも歌えるのに、ダーリンは・・・記憶にございません。

                     
コール・ポーターという音楽家を御存知でしたか?
音楽に疎い私でも、
「インディアナ・ジョーンズ 魔宮の伝説」の中でケイト・キャプショーがクラブで歌う「エニシング・ゴーズ」、
フリオ・イグレシアスがヒットをとばした「ビギン・ザ・ビギン」、
コマーシャルやBGMで耳に残る「夜も昼も Night and Day」、など
どこかで聞いてリズムがとれるような有名な曲を、900近く残した音楽家です。

子供の頃、「さよなら、さよなら、さよなら」でお馴染みの淀川長治氏が
解説しておられた日曜洋画劇場のエンディングテーマ曲が好きだった。
なんとも切なく、畳み掛け短調から長調に変わるメロディーに、子供ながら魅せられ、
何という曲なのか、作曲家が誰なのか判らぬまま頭の隅に住み続けていた。
この映画の中で流れたときは、「あっ、あの曲だ!」と積年の謎が解け、嬉しい衝撃を感じました。
歌詞を見て、ちょっとビックリ!
何と情熱的?いや、何とも激しい、ドロドロのマゾヒスティックな「ソーインラブ So In Love」
こんな恋に溺れた経験はございませんが、でもやっぱりこのメロディー大好きです。

コール・ポーターの伝記映画は、
実はケーリー・グラント主演「夜も昼も」のタイトルでも作られてます。
こちらは、従来作品同様、夫婦の愛に溢れた美談物語。
ところがどっこい、「五線譜のラブレター」でのコール・ポーターは、ゲイとして描かれてます。
ゲイに偏見はないけれど、故人の性的嗜好をここまで前面に押し出して描いちゃっていいもんなの?
大好きな曲ばかり、勢いでCD買っちゃったよ~

 渋い!

カントリーは「カントリーロード」くらいしか知らないのですが・・・
ジョニー・キャッシュは「刑事コロンボ」のゲストスターとして犯人役を演じておられました。
フィギアスケートの「氷の上のプロポーズ」じゃあありませんが、「ステージの上でのプロポーズ」
観客の前で跪いてプロポーズ、断れないよね~



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 ***** 今週 見た 映画 *****

 1月13日 「ビヨンド・ザ・シー」 NHK BS 

 1月16日 「英雄鉄板伝説」DVD パロディー満載のおバカコメディー

        「プライスレス 素敵な恋の見つけ方 Hors de Prix」DVD オドレイ・トトゥ主演

 1月20日 「光州5・18」DVD 1980年韓国光州で起こった事件を描いたドラマ

七人の侍 と 荒野の七人

2008-07-02 | 複数の映画
以前「王様と私」を取り上げたとき、
ユル・ブリンナーといえば、やっぱり「荒野の七人」だろうと、昔なつかし~い映画をDVDにて鑑賞。
原題は「マグニフィセント・セブン The Magnificent Seven」だったんだ。
「素晴らしい7人」「堂々とした7人」「素敵な7人」、な~んか締まんないなあ。
やっぱり「荒野の7人」ってタイトルはナイス

ん?、最近の「ファンタスティック・フォー The Fantastic Four」の題名と似てる~。

しか~しその前に、やはりオリジナルである黒澤明の「七人の侍」を見ないわけにはまいりません。

        


*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!

    七人の侍 (1954)  と  荒野の七人 (1960)

*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!*!

おいおい、今さら黒澤って・・・常識だろ、見てなかったのかよ!?のお叱りを受けそう

子供の頃、父親と一緒に多くの黒澤作品も、「荒野の七人」も見た記憶があるのですが、
忘却のかなたへ~。
という訳で、もう一度しっかり鑑賞してみました。


黒澤監督も三船敏郎も、晩年の記憶しかなく、
今流行の「3の倍数にこだわるお笑い芸人(結構好きですが…)」じゃあないですが、
お二人の名前の前に必ず付く枕詞「世界の」というフレーズに少々違和感を覚え、
なんとなく敬遠しておりました。

三船は「男は黙って****ビール」のキャッチフレーズ(古い~)通り、
戦争映画では寡黙な役が多かったように思います。
こんなにひょうきんな役を演じる人だったんだとちょっと、いえ、かなりびっくりです。


とんでもない誤解でした
「七人の侍」のなんと面白かったこと!

「荒野の…」は80%リメイクではありますが、決定的な違いがあります。

<ストーリー>  
戦国時代の貧しい農村。収穫期が近づくと盗賊と化した野武士に襲われる。
次に襲われたら飢え死にするしかないという追い詰められた状況で、
野武士に立ち向かうべく侍たちを雇うことを思いつく。
7人の侍の指導を受け恐怖におののきながら立ち上がる百姓たち、壮絶な戦いが始まる。

4つの点から比べてみました。

<1、農民の貧困度>

オリジナルの百姓は本当に食うや食わずのぎりぎり、着ているものもボロボロで
崖っぷち、
次回襲われたらもう飢え死にしかないという状況で、浪人を雇わざるをえない必然性がある。

一方、メキシコの農民はといえばそんなに困っている風には見えません。
服装もきれいだし・・・
と思ったら、1954年制作ゲーリー・クーパー、バート・ランカスター主演の「ベラクルス」でのメキシコの描かれ方がひどいということで、メキシコ政府の検査官が入って厳しくチェック、「汚れた服などまかりならん」ということになってしまったらしい。


<2、助けを求める村落の地理>

 日本の村は山に囲まれた盆地。村へ入る道は限られ、立地にあわせて戦略を練る。
メキシコはだだっ広い平原の村。
これじゃ、戦略もなにもあったもんじゃないです。見晴らし良すぎて隠れる所あらへんよ~。

          


<3、七人の盗賊との戦い方>

勿論2で述べた地理的な違いが関係するのですが、
日本の方はどこから襲ってくるか、どのように対抗するかについて兵法に則った戦略を練り、
農民を動員して堀や罠を作る。
村での決戦を前に、敵の陣を襲いダメージを与え野武士の人数を把握。
決戦時、一人づつ倒した野武士を数えていく。
志村喬演じるリーダー島田勘兵衛の緻密な戦術に説得力がある。

メキシコのだだっ広い村でどうやって策を練るのかと思ったが、戦いにこれといった戦略はない。
敵の頭目と直接会って会話、挙句に村人には裏切られ一度は撤退を決めるが、再度戻って戦う。

「七人の侍」は戦国時代の日本。
百姓も侍(浪人たち)も生きるのに精一杯なのは同じ。
農民は弱く、ただただ搾取されるばかりかと思っていたら・・・
落ち武者を狩って取った武具や鎧が見つかり、負けてばかりでないこともわかる。
雇った侍に米を食べさせ、自分達は粟やひえしか食べていないのかと思えば、あに図らんや!
床下に食料や酒を隠し、いざという時に取って置きを出す。
百姓の出ながら百姓に嫌気がさし侍に憧れる三船演じる菊千代が、農民のしたたかさを暴露する。

<4、エンディング>

決戦で野武士を撃退し生き残った3人の侍たちが村を去る時、
農民達は戦などなかったかのように楽しげに歌いながら田植えをする姿を見て、
リーダーの勘兵衛が「勝ったのは百姓だ、俺たちは又負け戦だ」と言う。
この一言に、一見弱く見える農民こそが、したたかに、逞しく生きていることと、流浪の侍のはかなさが表されて切ない。

      

「荒野の七人」では、助けてもらった村の長老が同じ台詞である「百姓の勝利だ」と言い、ガンマンたちが納得する。
え~、それじゃ~あっか~んでしょうが・・・。長老が言ってどうすんのよ!


やっぱりアメリカ映画のエンディングはハッピー
生き残ったチコは村娘と結ばれ村に残る。

一方、津島恵子さん演じる村娘は、恋仲になった若侍木村功に一瞥をくれ田植えに参加。
侍と農民では結ばれないということを承知している。
この映画にそんなハッピーエンドなんかいりません。


黒澤監督は風と雨がお好きです。
迫力を出す為に、雨には墨汁を混ぜたそうです。やっぱりこの映画はモノクロですね。
敬愛するジョン・フォード監督にも「君は本当に雨が好きだね」と言われたそうです。

当時志村喬は49歳、三船は34歳。
他の侍や百姓たちを演じる役者さんたちも、
子供の頃見ていたTVドラマの常連ばかりで懐かしい~、お若~い。
映画の中で、まぁ~皆さん走る走る本当によく走る。


最近40歳の織田裕二主演で「椿三十郎」がリメイクされたけれど、
この貫禄、落ち着きの違いは何でしょう?
昔の俳優が老けていたのか、今の俳優が若く見えるのか?
織田祐二が頑張っているのはわかるんだけど、
三船(当時42歳)の「椿三十郎」を見た者にとっては、貫禄不足は否めません。


「荒野の七人」は元々アンソニー・クインが映画化しようと、ユル・ブリンナーに声をかけたそうですが、
二転三転、訴訟にまで発展し敗訴となり出演には至りませんでした。

当時、後々有名になる俳優ばかり、良くぞこれだけ集まったものだと感心してしまいます。
スティーブ・マックイーン(大脱走、華麗なる賭け、ゲッタウェイ)
ジェームス・コバーン(大脱走、電撃フリントGO・GO作戦、シャレード)
ロバート・ボーン(0011ナポレオン・ソロ、NHK BS TVシリーズ華麗なるペテン師:お元気です~)
チャールズ・ブロンソン(大脱走、マンダムのCM)
ホルスト・ブッフフォルツ(美しき青きドナウ、ライフ・イズ・ビューティフル)などなど。

      
盗賊のボスを演じたイーライ・ウォーラックは80歳を超え、昨年「ホリディ」に出演し今もお元気です。


当初アメリカでは当たらず、ヨーロッパで大ヒットとなり凱旋公開でヒット、
続篇は3つ、TVシリーズもあり、
1973年のSF映画「ウエストワールド」ではユル・ブリナーがそのままの扮装で
ロボットのガンマンを演じておりました。

「荒野の七人」は「七人の侍」に遠く及ばず、
黒澤監督、素晴らしい~

これからは、不定期に黒澤作品再発見と参ります。

「世界の~」じゃなくて「次回の~黒澤」は「生きる」です。
「最高の人生の見つけ方」はとっても楽天的・アメリカ的でよかったけれど、

「生きる」も・・・凄くいい~

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マーサの幸せレシピ と 幸せのレシピ 

2008-02-16 | 複数の映画
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    マーサの幸せレシピ 2001  と   
                 幸せのレシピ  2007
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数年前、たまたまビデオでドイツ映画「Mostly Masha マーサの幸せレシピ」を見ました。
とてもいい映画だったので、ハリウッドのリメイクを見に行く気にならず、
DVDが発売されたので、遅まきながらハリウッド版「幸せのレシピ」を見てみました。

エンディング以外は、ここまでおんなじ?というくらい細部にわたるエピソードまでオリジナルを踏襲、
エプロンの付け方から、
フォアグラの調理法、
妊娠中の副料理長、
彼女が作るフレンチを拒む姪っ子がスパゲティーにかぶりつくところ、
姪っ子がトリフのにおいを嗅いで捨てるのをあわてて回収するところ、
料理に文句を言うお客にキレて生肉をテーブルに突き刺すところ等など。

オリジナルは、腕のいいフレンチシェフのマーサ(マルティナ・ゲデック)と
事故で母を亡くした8歳の姪リナ、イタリア人シェフのマリオ(セルジオ・カステリット)。

はっきり言って偏見ですが、一般的にイメージするドイツ人像とイタリア人像を体現する二人です。
頑固でルールを重んじるマーサと、
ゆる~い、良く言えば楽天的で陽気、悪く言えばテキトーなマリオの気質対比が面白い。
その上、北ドイツ港町のどんより曇った雪のちらつく気候、
片やイタリアは太陽が燦燦と輝く暖かい気候。まるで二人の性格のよう。
ドイツ人にとってイタリアは憧れの地らしい。私も憧れてま~す。

リメイクも設定はほぼ同じ。
ニューヨークのフレンチシェフ、ケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と
姪のゾーイ、こちらはイタリア人ではなく、イタリアかぶれのアメリカ人ニック(アーロン・エックハート)。

マーサもケイトも、
仕事が生きがいで私生活は二の次、料理の腕はピカ一で完ぺき主義、
頑固でお客といえどもゆずらない。
職場でも孤高の人で料理長という立場もあるでしょうが、皆からちょっと煙たがられてます。
決まった生活パターンを乱すことを恐れ、他人とのかかわりを拒絶してます。

そんな彼女を心配したレストランオーナーにセラピーを受けるように言われ毎週通ってはいるが、
何故受けさせられているか本人は気付いていない。

寂しさを感じつつも誰にも煩わされず自由に生きているところに、
突然8歳の子供の面倒を見なくてはならなくなったら・・・誰だって戸惑うのは当然です。
変化の無い彼女の生活は、一変、振り回されることに。

そんなところに、陽気で型破りのイタリア人、チョイ悪風(あくまで風、いい人だもん)オヤジが登場し、
彼女の神聖な職場の雰囲気を変えていく。
周りのスタッフもすっかり彼のペースに巻き込まれ、
キッチンはぴりぴりした雰囲気から一転、音楽の流れる和やかなものへ。
マリオもニックもCDプレーヤー持参で出勤です。
イソップの「北風と太陽」の太陽のように、姪の心を開いていくマリオ/ニック。
子供って本能的に遊び心のある人を見分け、なつきますもんね。


ここからオリジナルとリメイクの展開が大きく違います。

            

オリジナルは、
姪リナの父親がイタリア人ということで父親探しにも一肌脱いでくれるマリオに次第に心を開くマーサ。
やっと慣れた頃、リナの父がイタリアから引き取りに来る。
実の父と一緒の方が良いだろうとリサを託すマーサ、
元の平穏な生活に戻れると思いきや・・・
リサとの暮らしに慣れていく中で、
他人とかかわって生きてゆくことの面倒だけれど楽しさを知ったマーサは、
心にぽっかりと空いた穴―リサの存在の大きさに気付く。


一方、リメイクで去っていくのはゾーイではなくニック。
ケイトはすっかりゾーイと仲良しになり、二人で過ごす為に休暇まで取る。
ニックとも恋人同士になるが、料理長の座を奪われるのではないかと疑いを抱く。そんなつもりは無いと別れてサンフランシスコに行くというニック。
ケイトが気付いたのはニックの存在の大きさでした。
           
そこでトリノオリンピックですっかり有名になったオペラ「トゥーランドット」(私が唯一見たオペラ!)の
「誰も寝てはならぬ」がバックに流れます。(荒川静香のイナバウワ~思い出します)
愛に目覚め氷の心を溶かした中国のお姫様同様、ケイトもニックへの愛に目覚めたってことですね。
憎い演出~。


どちらもハッピーエンドですが、やっぱり恋愛よりリサの存在の大きさに気付いて欲しいな~。
私としてはオリジナルに軍配を上げたいのですが、いかがでしょう?


オリジナルでマーサを演じたマルティナ・ゲデックは
去年アカデミー外国語映画賞受賞した「善き人のためのソナタ」でも主演
(ゲデックが美しい~、そしていい映画でした~)、
「グッド・シェパード」にもソ連の諜報部員役でちょこっと出演しておられました。
気品と美しさを併せ持つ女優さんで、広く活躍していただきたい。

とぼけたイタリアオヤジのセルジオ・カステリットもいい~味出してます。


リメイクのニックを演じたアーロン・エックハートは、
「エリン・ブロコビッチ」のロングヘアのピッピーのお兄ちゃんから、
「抱擁」(いい映画でした)
「サンキュースモーキング」など、
インタビューで素を見るといま一つだけれど、映画の中では回を追う毎に魅力を増している不思議な魅力を持った俳優さんです。



オリジナルの日本でのキャッチフレーズは「幸せは、ほんのちょっとのさじ加減」。
マーサという名前はドイツ人なら誰でも知ってる聖書の有名な一説からきているそうです。
「キッチンで私だけが働いている」と不満を述べるマーサに、
イエスは「直面したくない心配事があるからキッチンに逃げ込んでいるのではないか?人に尽くすことも大事だが、人の話しを聞き、触れ合い、コミュニケーションをとることのほうが大事だ」と教えたそうです。
正にこの映画のテーマ、よ~く練られた脚本です。



リメイクのキャッチフレーズは「Life isn’t always made to order.」
「人生はいつも注文どおりにいくわけじゃないよ」ってことでしょうか。
原題は「No reservations」、人生では突然予約なしに不測の事態は起こりうるって、
この題名もうまいなぁ。


それにしても、皆さん本当に料理人かと見間違うほどに、見事なシェフぶり。
役者やなぁ~。

*ついでにシェフつながりで、
 ジャン・レノ、ジュリエット・ビノシュ主演(ほとんど二人の舞台劇みたい)の
 「シェフと素顔とおいしい時間」も好きな映画です。




*******  今週 見た 映画  *******

  2月11日  「王様と私」   DVD デボラ・カー、ユル・ブリンナー 

  2月12日  「アンナと王様」 DVD ジュディー・ フォスター、チョウ・ユンファ

  2月13日  「幸せのレシピ」 DVD

ピグマリオンとマイ・フェア・レディー

2008-01-17 | 複数の映画
1月21日はオードリー・ヘップバーンの命日です。

亡くなって十五年近く経ってもいまだ人気は衰えず、
常に好きな女優ランキング上位に入るオードリー・ヘップバーン。
                   

私も御多分に洩れず一番好きな女優はと聞かれれば、やっぱりオードリーです。

******************************
        ピグマリオン (1938)

    マイ・フェア・レディー(1964) と
          プリティーウーマン(1990)

******************************

彼女の主演映画で真っ先に思い出すのは、「ローマの休日」と「マイ・フェア・レディー」。

たまたまビデオショップの古い映画コーナーで、「マイ・フェア・レディー」、「プリティー・ウーマン」のオリジナルであるバーナード・ショー原作「ピグマリオン」を見つけました。これはミュージカルではありません。

       

ヒギンズ教授をレスリー・ハワードが、イライザをウエンディー・ヒラーが演じています、って言っても「だれ?」ですよね。

レスリー・ハワードは「風と共に去りぬ」で腹立たしいほど優柔不断な、「何でスカーレットは彼に惹かれちゃうわけ、どこがいいの?」としか思えなかった気の弱~いアシュレーやってた人です。この映画では別人のようで、自信たっぷりで傲慢だけれどちょっぴりおかしな英国紳士を演じつつ、監督もやっています。

ウエンディー・ヒラーは「オリエント急行殺人事件」でロシアの亡命貴族の老婦人をやっていた方です。

この映画では「アラビアのロレンス」や「ドクトル・ジバゴ」の監督デビッド・リーンが編集で名を連ねています。
1938年制作なので白黒で画像は悪いですが、ストーリーは「マイ・フェア・レディー」とほぼ同じです。


このお話、
元々は古代ギリシャ神話、オイディウスの「変身物語(メタモルフォーゼ)」って仮面ライダーか何たら戦隊みたいな名前ですが、現実の女性に失望したキプロス王ピグマリオンが理想の女性の像を作り恋に落ち、愛の女神アフロディーテに人間にしてもらい妻にするというお話しです。

下町の花売り娘に淑女のたしなみを教え込む紳士をピグマリオンになぞらえたということですね。
でもこれって、ひとつ間違えると現代では犯罪になりかねません。

「マイ・フェア・レディー」はオードリーのため息がでるような美しさと斬新で豪華な衣装、
そしてミュージカル仕立ての華やかなハッピーエンドのシンデレラストーリー。

エンディングで「僕のスリッパはどこだい?」というせりふはハッピーエンドを示唆しているのでしょうか?
前からこのエンディングってどういうこと?と腑に落ちませんでした。

当時、英国上流階級の言語学者と花売り娘って言うのは、現代のハゲタカファンドのCEOと娼婦(「プリティー・ウーマン」です)っていうぐらいありえないカップルでしょう。
たかだか百年ほど前の英国が舞台の「ミス・ポター」で
「商人なんか家に入れないでちょうだい。空気が汚れます」とおっしゃった上流階級の母親の発言に、
ぶったまげたけれど、そこから察するにやはり二人のハッピーエンドってありえないのです。

プリティーウーマンでも、「いったい彼女は何を望んでるの?現実的に考えて結婚はありえないんじゃない?」というなんとも消化不良の結末でした。


「一番影響を受けた本は何ですか?」と聞かれて「銀行の預金通帳だ」と答えるような皮肉屋のショーがこんな少女マンガみたいな結末を書くとは思えません。

というわけで調べてみたら、な、なんと、オリジナル戯曲の結末はイライザとヒギンズのハッピーエンドではないのです。
イライザはヒギンズのもとを去り、フレディー(「君の住む街で」を歌っていた彼です)と結婚するのです!

ショーはオリジナルの結末に固執し、何故二人の結婚がありえないかというエッセイまで書いているらしいのですが、映画では監督らがハッピーエンドの可能性を残した曖昧な終わり方に変更したようです。
この映画の脚本でショーは第11回アカデミー脚本賞を受賞しているってことは、最終的にこの結末を受け入れたってことでしょうか?

でもフレディーと結婚という結末はなんとも締まらないですね~。
という訳かどうか、以降リメイクも同じ曖昧な結末を踏襲しているのです。


英国に行ったことはありませんが、今なお住む場所・話し方・楽しむスポーツ等で社会的地位がわかる階級社会だと聞き驚きました。
サッカーは労働者階級のスポーツって、日本人にはちょっとびっくりです。(上流の方はラグビーやポロですって。)

ショーの戯曲「ピグマリオン」は、そんな英国の階級社会を痛烈に皮肉った風刺劇です。
下層の下品な花売り娘でも、見かけを美しくし、上品な振る舞いと話し方を教え込めば、社交界で見破れるものなどいやしない、所詮上っ面がしか見ていないと皮肉っています。
舞踏会でヒギンズの弟子と名乗るハンガリー人言語学者が、
「英国人は英語の正しい話し方を知らない。あんな完璧な英語を話せるのは、教育を受けた外国人だけだ。」
そしてあろうことか、「イライザは王家の血を引くハンガリー人に間違いない」と太鼓判を押す。

これこれ、ショーさん、完璧な英語を話せるのは外国人ってあーた・・・勉強不足ですみません。
完璧な英語への道は、果てしなく遠い・・・。
出来ることならヒギンズ教授に教えを請いたいもんです。

「人は見た目が9割」なんて本もベストセラーになってるくらいだから、外見もそれなりには整えなくっちゃね。

舞踏会の後、してやったりと喜ぶヒギンズたちを見て、イライザは自分が実験道具に過ぎなかったことに気付く。
彼女は半年の特訓で、成長し自我に目覚める。
結婚でもすればと言われ、
「花は売っていたけれど、この身を売ったことはない」とかえし、
「どう扱われるかによって、レディーにも花売りにもなるのよ」と言う。

彼女の父親も無学で困り者だけれど、
「10ポンド払う」と言うヒギンズに、
「10はいらねえ。5ポンドがいい。持ち過ぎは身の破滅だ」と答える。
人を騙して喜んでいるヒギンズたちと、イライザや彼女の父親と、果たしてどっちの人間性に好感が持てるでしょうか?

まあ、磨いたからってここまで上品で美しくなれるのはオードリーだからですよね。
でもその美しさゆえに、ショーの風刺がかすんでしまっている気がします。


この映画は、1965年のアカデミー賞で監督・主演男優(レックス・ハリスン)・作品賞など12部門で獲得しましたが、オードリーは主演女優賞を取れませんでした。
ブロードウェーの舞台でイライザを演じ大ヒットさせたのに映画でキャスティングされなかったジュリー・アンドリューズが「メリー・ポピンズ」でこの年の主演女優賞を獲得したのはなんとも皮肉です。
(この役はジュリー・アンドリューズがするべきだと、当初オードリーは辞退したそうです。)

          

*アスコット競馬場の衣装が印象的ですが、私個人としては「君の住む街で」の場面でオードリーが着ているオレンジの服が好きです。(残念ながら写真がありませ~ん。)