映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

「キック・アス」と街のスーパーヒーローたち

2011-01-31 | 映画 か行
昨年見たこの映画、時間が経ってしまったので書かないつもりでいたのですが・・・。
今日(1月30日)何気なく見ていたNHKBShiの「ニューヨーク ウエーブ」にビックリ!
「正義の味方 僕らは街のスーパーヒーロー」って、マジで「キック・アス」じゃない?!

『ある時はホームレスの人たちの援助活動。
ある時は街で市民のために防犯パトロール。
アメリカン・コミックさながらのコスチュームに身を包み、人々の幸せのために働き続ける。』

な、なんと!こうした街のスーパーヒーローの数は、現在全米で200人!ほどいるらしい。
番組はその中のニューヨークで活動する人たちに注目。ニューヨークには約20人いらっしゃるそうです。

「キック・アス」を見たとき、
「アメリカ人って本当にヒーロー好きやなぁ~。どこまでヒーロー好きやねん」とか
「なるほど~、コメディー映画の発想として面白~い」なんて、感想を持ったのですが、
現実にこういう活動をしている人たちがいると知り驚くと共に、突飛な発想というわけではなく
やっぱりみんなヒーローが好き・ヒーローになりたい願望がある、いや、もうヒーローになってるんや~。

番組では、「グリーンホーネット」をイメージした黒い帽子、目マスク、ベストにネクタイ姿の
リーダー的存在の「ライフ」に注目。 
         
      左から「シェイド」「ライフ」「ブラインド・サイド」

NPOで働く26歳の「ライフ」は2007年から活動を開始、週に1回ヒーロー姿で街に現れ人助けをしています。
彼らの「The Real Life Super Hero Project」の3本柱は「治安、奉仕、正義」です。
掃除、ホームレス援助、病気の子供たちの慰問、喧嘩の仲裁など、困っている人たちに手を差し伸べています。
「キック・アス」のように危険が伴いそうな時は警察に通報するそうです。
この活動を通して、自分の弱さや欠点を克服したいと語る「ライフ」。

ダースベーダーのような格好の「シェイド」、忍者のような「ブラインド・サイド」、
動物シェルターの手伝いをする「プラウラー」は女性で、コスチュームはボランティアを楽しむ手段だと言っています。
ヒーロー同士連携し励ましあって「匿名のヒーロー達 Super Heroes Anonymous」を立ち上げています。
人々の幸せのため良い事を実行するのに誰がやったかはたしたことじゃないとのこと。カッコイイ!
             
最近では、ヒーローになりたい人たちが急増しており、説明会を開いてどんなヒーローになりたいか、
コスチュームや名前、善をイメージするシンボルマークの作成の相談にものっているとのこと。

NHKレポーターのはなさんもヒーローに挑戦。
人々に微笑を届ける「スパークル」でシンボルマークはダイアモンド。
彼女曰く「コスチュームやマスクを身に付けると、目に見えない鎧を付けたようで、
       自分じゃない別人格のヒーローという高揚感がある」と。

特殊能力が無くても、現実世界でスーパーヒーローになれる。
まさに、本作「キック・アス」のコンセプトやないですか。

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        キ ッ ク ・ ア ス

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 < ストーリー >
ヒーローに憧れる平凡な高校生デイヴは、ネットで買ったスーツとマスクを付けヒーローとして街で
活動を始める。何の能力も持たない彼はあっさり犯罪者にやられるが、捨て身の活動がネットに動画で
流され「キック・アス」として一躍有名になる。ある日、満身創痍で活動を続けるデイブの前に
ビッグ・ダディ(ニコラス・ケイジ)とヒット・ガールが現れ・・・。

タイトルの言葉、卑語だと思っていたのですが・・・、
「お尻を蹴っ飛ばす」から「うまくいく」とか「活躍する」「迫力満点」、
名詞だと「エネルギー」「力」、形容詞で「カッコイイ」「クール」なんて意味もあるんですね。

本作はR-15指定ですが、準主役ヒット・ガールを演じるクロエ・モレッツちゃんが11歳だか12歳って・・・。
見るのはダメだけど、出演するのはオッケーなのね?

特殊能力が何も無いのに、正義感と気力だけでヒーロー像に囚われ傷だらけのデイヴ。
でもへたれのヒーローが正義感で頑張る姿にグッととくるねぇ。
しかし、予想外の過激なアクションとドンパチ(な~んて死語ですか?)にビックリ!
なるほど・・・R-15になった理由はこれだね。あらゆる武器を駆使しての死闘が繰り広げられ、
11歳か12歳の少女が最強って・・・痛快・スッキリ~というより、呆気にとられどうしでした。

アメリカ以外、ロシアやメキシコにも出没しているらしい「現実世界のヒーローたち」が
キック・アスのような事件に巻き込まれないで、身近なボランティア活動から善意の輪が広がることを
祈って止みません。
頑張れ!街のヒーローたち!
日本で出没するとすれば・・・渋谷かな?


因みに、10月13日は「ヒーローの日‘Day of Superheroes’」らしいです。
何で10月13日???




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 ***** 見た 映画 *****

 1月30日 「抱擁のかけら」DVD ぺネロぺ・クルス主演

 1月31日 「やさしい嘘と贈り物 Lovely, Still」DVD マーティン・ランドウ、エレン・バースティン主演

       

白いリボン

2011-01-27 | 映画 さ行
水曜日はハシゴの日。
私にとって水曜日は「映画ハシゴの日」です。
関東圏の多くの映画館では「レディースデイ」と称して女性のみ¥1000で映画が見られます
最近でこそ「メンズデイ」なる日を設定する映画館もありますが、まだまだ少ない。
「メンズ」があって「レディース」がなかったら・・・大変なことになりますよ
女性は暴動を起こすと思うけれど、男性は心が広い?ですよね。
この件に関して不満もあまり聞いたことがないし・・・。(レストランのメニューもですね)
まぁ、TOHOシネマズさんが値下げに踏み切ってくれるのはありがたいことですが、
やっぱり「映画館に行くのは水曜日!」です。

なので、今日(26日)は勇んで横浜ジャック&ベティへ
ウディ・アレン監督作「人生万歳!」とミヒャエル・ハネケ監督の「白いリボン」のハシゴでした。

「人生万歳!」はニューヨークが舞台の都会派コメディーです。
ウディ・アレンが出演する最近の映画はあまり好きではなかったのですが、この映画は好きです。
こちらは近いうちにアップします。


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          白 い リ ボ ン

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 < ストーリー > シネマトゥディさんより
第一次世界大戦前夜のドイツ北部。プロテスタントの教えを信じる村人たちに、
不可解な事故が次々と襲い掛かる。
小さな村は不穏な空気に包まれ、村人は疑心暗鬼に陥り、子どもたちは苦悩を感じ始めていた。


おにぎり2個を頬ばって、2本目「白いリボン」へ。
カンヌ映画祭パルムドール受賞!、2009年アカデミー外国語映画賞受賞!
その他映画祭でも賞を総なめってことでしたが・・・2001年度カンヌ審査員特別グランプリを受賞した
「ピアニスト」の監督ってことで、ちょっと不安な気分で鑑賞。
う~ん・・・、やっぱり。
未熟な私にはわから~んというのが正直な気持ちです。
帰宅後、解説や映画評を読んでみたところ、皆さん絶賛しておられるご様子。
書くのも止めようかな~と思ったのですが・・・。

            

全編白黒で音楽もありません。
舞台は1914年オーストリア・ハンガリー帝国の皇太子が暗殺される第一次世界大戦勃発直前。
まず白黒で全編緊張感がみなぎっているのですが、唯でさえ馴染みのないドイツ人(?)俳優さんたちなのに
暗くて顔が識別できない。
ちんぷんかんぷんドイツ語(第二外国語でドイツ語取ったのに・・・)の字幕が白い部分に重なって読み難い。
男爵様や牧師さんは誰でもわかるけれど・・・「家令」って何ですか???
広辞苑によると「律令制で親王・内親王・三位以上の家で家務・会計を管理した人」って・・・はぁ?
男爵さんちの執事さんって感じでしょうか?字幕で「家令」って出るたびに「なにそれ?どの人?」でした。
そんな訳で、夫々の関係と顔が一致するのに時間がかかり、その上訳の分からん嫌ぁ~な事件が
次々に起こります。

身分の違い、職業的権威、親の権威などなど、上から下へ、強い者から弱い者へと威圧的な言動や
行動が繰り広げられ、下位にある者が鬱屈した心情のはけ口をより弱い者や動物・物へとその怒りや屈辱を
陰険な方法で爆発させる。

まず時代が違うし、ヨーロッパの閉鎖的で敬虔なプロテスタントの村での出来事ということで、
かなりハードルが高いです。
時として、キリスト教社会描写では、表向き驚くほどの厳格さと勤勉さと潔癖症、裏で信じられないような
性の乱れ、女性蔑視が描かれます。
(→「ミレニアム ドラゴンタトゥーの女」(原題は「女を憎む男たち」)で感じた「ミソジニー 女性嫌悪」でしょうか)


「人間の本質を問うている」
「人間の奥底にある悪を描く」
「ナチス台頭の暗示」「ファシズム・テロリズム発生過程の検証」
「今の時代と似ている戦争前夜の空気」
「時代や場所を越え人間社会に普遍的に存在する閉塞性」
「人間とは何か、芸術が追う究極の問いを見つめる、新たな古典がついに誕生」・・・
などといった言葉で絶賛されているのですが、人間の本質ってこんなにドロドロ、陰湿かぁ?

「人生万歳!」の中で、主人公が「様々な宗教や民主主義などアイデアは素晴らしいが、人は善という
当てにならない前提に基いていたことに問題がある」という台詞があって笑っちゃいましたが
本作ほど悪でもないんじゃないかなぁ?

ヨーロッパ社会の中で生まれ育った人たちにとっては、共感し理解できるバックグランドがあるのでしょうが、
異文化圏で生まれ育ち、仏教・神道混ぜ混ぜ宗教感にどっぷり漬かった日本人の私には
この映画が持つ空気は重くて陰鬱で疲れました。

エンドロール(音なし)が始まった時、隣に座った女性が「えっ、これで終わり?」と
ご主人につぶやかれるのをキャッチ。「同感です」と心の中で相槌を打ちました。

全編牧師(じゃなくて教師でした)の回顧の形を取っていますが、犯人を暴き出すこともなく今も失踪した人たちが怪しい
という噂だけって・・・見なかったことにしようレベルの話やないで~。
中途半端で終らんといてー。
犯人を特定しないままの方が怖いやんかー


「白いリボン」→「人生万歳!」の順番で見るべきだった・・・
やっぱりヨーロッパで賞を獲得する(特にカンヌ)作品は難しい~



スーパーで見つけた新発売ドリンクです。
サントリーもチャレンジャーね。
いや、新しい味覚を見つけると買ってしまう私もチャレンジャーか?
ペプシの毎年の新作、な味でも思わず買っちゃうんだなぁ。受けて立ちますよ。
         
透明でチョコ味・・・恐る恐る一口飲むと・・・確かにチョコレート!
でも透明でチョコレート味つうのを目も、舌も感じるのに頭が理解できない。
微炭酸で、二口三口と飲み進めると、チョコ味に慣れるのか違和感が薄れるってのは
舌が慣れるのか?頭がついてくる?のか、どっちでしょう?
パッケージは「不思議の国のアリス」イメージでカワイイ~です。



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 ***** 見た 映画 *****

 1月26日 「人生万歳!」@横浜ベティ

        「白いリボン」@横浜ジャック

君を想って海をゆく  WELCOME

2011-01-24 | 映画 か行
先日2010年を振り返って、好きな映画10本を選び本作も入れましたがタイトルが間違っておりました。
「君を想って海をわたる」ではなく「君を想って海をゆく」でした。
正月早々の大チョンボ、rose_chocolatさんからご指摘いただき修正いたしました
この映画のストーリーから「わたる」だと思い込んでいました。

昨年トルコ旅行で、イスタンブールのバザール近くの店で手編みのネックレスとピアスを買いました。
トルコは絨毯や刺繍など女性の手作り品が素敵ですが「oya」という伝統的なレース編みも盛んです。
スカーフやハンカチの縁などにつけるのがポピュラーで旅行中到る所で見ましたが、こういった
アクセサリーはここでしか見かけませんでした。
         
        現地で買った割りに・・・ちょっと高かったです。でもお気に入りです。
昨年12月「難民支援協会」主催の「Oyaカフェ」という催しを見つけ、制作方法などが見れるかなぁ、
編み方が知りたいと参加しました。実は、トルコ国籍のクルド人で来日し難民認定を申請している人は
2番目に多いのです。トルコは友好国なのでパスポートがなくても入国が可能で来日する人が多いのですが、友好国であるがゆえにトルコ政府の手前政府は認定を認めません。まぁ、どこの国の人でも日本で
難民認定される方はごくわずかです。(認定しなくても人道的配慮から在留を認められる場合があります)
「oyaカフェ」ではそんな現状とクルド難民女性が作るoya作品を販売し自立支援を目指しています。
このカフェに参加して本作「君を想って海をゆく」のチラシを頂きました。


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          君 を 想 っ て 海 を ゆ く  WELCOME

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 < ストーリー >
17歳のクルド難民ビラルは、イラクからフランス最北端の町カレにたどり着く。
トラックに隠れユーロトンネルを通りイギリスへ渡ることを試みるも失敗。
ロンドンで暮らす恋人に会う為には、ドーバー海峡を泳いで渡る手段しか残されていなかった。
一方、スイミングスクールでコーチをしているフランス人のシモンは、別居中の妻と離婚間近。
ビラルに請われ指導を始めるが、それは難民支援活動をしている妻の心を取り戻すためだった。
事情を知るにつけビラル支援にのめり込むシモン。
ビラルはドーバーを泳ぎ切り、イギリスの地を踏むことができるのか?
   
 
          シモン                     ビラル


先日、トルコ経由で入国する難民を止めようと、ギリシャが強硬手段に出るというニュースを耳にしました。
ヨーロッパ各国は流れ込む難民の対応に頭を悩ませているようです。

クルド人とは・・・独自の国家を持たない世界最大の民族集団で、トルコ・イラク北部・イラン北西部など、
中東の各国に広くまたがる地域で暮らし自治や独立を求めているが、迫害され、クルドの地を離れる人も
多いようです。
そういえば2001年の「ブリジット・ジョーンズの日記」でマークが弁護を引き受けブリジットがスクープを
ものにした注目の裁判は、クルド人活動家の国外退去という国の裁定に異議を申し立てたものでした。


主人公ビラルは17歳でたった一人故郷を離れ、3ヶ月をかけ4000KMを走破しフランスの港町カレーにたどり着く。そこは英国に渡りたい不法移民が溢れ、支援する地元住民や警察といざこざが絶えない。
手引きする者になけなしの手数料を渡し、命がけでトラックの荷台に隠れ渡英を計るが、取り締まりは厳しい。
ビニール袋を被る意味って?・・・人がいれば荷台の二酸化炭素量が増えるので、テスターでCO2値を計って
摘発するので密入国者はビニールを被って安全な場所までCO2を出さないようにするという訳です。
酸欠になって命を落とすものも出るというわけです。トルコで摘発された時ビニールを被せられ
放置されたことのあるビラルはトラウマがあって絶えることができない。
そこで、ドーバー海峡を泳いで渡ろうとするのです。

ビラルは彼女に会いたい(彼女の家族は難民認定されロンドンで暮らしている)、
マンチェスターユナイテッドでプロのサッカー選手になりたいという思いがあるけれど、
多くのほかの難民はなぜフランスじゃなくて命を賭けてまでイギリスに行きたいの?が大いなる疑問でした。
詳しいことはこちらにあります。(財)自治体国際化協会のホームページです。
・フランスやドイツと違って、イギリスでは亡命者としての身分を簡単に取得することができる
・申請中、住居・食料・お金が支給される
・6カ月以上留まると、労働許可証も支給される(許可証がなくても仕事ができる)
・他の欧州諸国にあるIDカード制度がない
などなど、フランスに比べ格段に待遇が良いからということです。
なるほどねぇ~、これならドーバーを渡りたいと思うもの無理からぬことです。
そして、カレーの海岸からイギリスが見えるんだ~。でも渡れない

ドーバー海峡は直線距離34KM、潮流が早く実質50~60KM、水温も低い。
様々なサポートがあっても成功率60%位らしいです。それを泳ぐ練習を始めたばかりで単独で
やろうってんだから・・・無謀です。

別居中の妻(難民支援活動家)の気を引くという不純な動機から水泳指導を始めたシモンだが、次第にビラルの身の上を知り、助け舟(ホントの舟じゃないですよ)を出す。
フランスでは難民と係わっただけで尋問され監視下に置かれるのに、家に泊まらせ何くれとなく
面倒を見るシモン。

「星の王子さま」のキツネの言葉を思い出します。
どれだけ係わって、どれだけ思い入れを持っているかによって、見かけは同じでも他のものとは違う
特別な存在になる。

難民一人一人の話を知れば夫々事情があってその人の立場から何とかならないものかと思うけれど、
取り締まるフランス政府やイギリス政府にも事情があり、全ての人を「ウエルカム」と受け入れるわけにはいかんわねぇ。(映画の原題は「WELCOME」です) 難しい問題です。

イラクから3ヶ月間歩いても尚、海に阻まれるビラル。この海を越えれば彼女の元に行けるのに・・・。
片や、すぐ側にいるのに離れゆく妻を引き止められないシモン。なんとしても渡りたい焦るビラルの気持ち、
何とかビラルの力になってやりたいというシモンのあつい気持ち。あぁ~・・・。

そして映画を見ている私たちにとっても、シモン同様ビラルは多くの難民の中の特別な存在になり
何とかならないものかと涙が頬をつたいました。

う~ん、難しい・・・。
受け入れ云々より、その地・その国で難民にならなくてもよい態勢が整えられるのが理想だけれど・・・
現実は厳しいなぁ。



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ソーシャル・ネットワーク

2011-01-21 | 映画 さ行
ゴールデングローブで4冠に輝く本作、アカデミー賞はどうでしょう?
私としてはゴールデングローブで主演男優賞を取った「英国王のスピーチ」が早くみたいなぁ。

Facebookの加入者って日本ではどれくらいなんでしょう?
日本でのスタートは2008年、昨年10月時点で159万人ということですが、以降も増え続けているのかな?
実は、私は昨年12月友人に誘われアカウントを取りました。Facebookは、基本的に実名です。
ところが・・・、加入した途端、「この人はお友達ではないですか?」のメッセージと共に
顔写真や名前がずら~り。 え~!?何やこれ??
私のアドレス帳に入っている友人や、誘ってくれた友人の友人、子供さんなど、「友達の友達はみな友達~」
といわんばかり。
えっー、ちょ、ちょっと待って!私のアドレス帳を覗いたってことよね?!ひえぇ~。
Amazonで本を買ったら、こんな本は如何ですか?ってご丁寧に聞いてくるのも気持ち悪くって、
大きなお世話と言いたかったけれど一応自分で注文した本の傾向からの予測ってことだからねぇ。
Facebookの場合はプライバシー侵害ってことにはならへんか?
友人の友達って・・・友人のプライバシーまで覗いたような気がして、思わずログオフしてしまいました。

ただ、引越し+筆不精で音信不通になった友人は探せるかもしれないと思い直して検索してみましたが・・・
外国人の同姓同名って結構いるんだなぁ。いまだ探し当てられません

* 2013年秋、フェイスブックを使って○十年ぶりに友人ジェーンを見つけました!
  フェイスブック、恐るべし。

 
                         

           ソーシャルネットワーク

                         

 
            
  真ん中の彼は「ジュラシックパーク」シリーズで恐竜に追っかけられてた少年。大きくなって…。

  <  ストーリー  >
2003年ハーバード大学に通う19歳のマークは、ガールフレンドにふられブログに悪口を書き込んだ後、
大学のコンピューターをハッキングし女子学生の写真を集め顔のランキングサイトを立ち上げる。
公開後4時間で22000のアクセスとなりシステムを止められ、保護観察処分となり女学生から嫌われる
ことになる。この一件でマークの能力に目をつけたボート部の双子に、出会い系のハーバード学生専用の
コミュ二ティーサイトの製作を依頼される。
これにヒントを得たマークは親友エドゥアルドをCFOとして1000ドルの融資を受けて、双子に内緒で
独自のハーバード学生ネットワークサイトを立ち上げる。このサイトがたちまち評判となり、
アイビーリーグや西海岸のスタンフォード大学、大西洋を越えオックスフォードやケンブリッジにも広まる。
シリコンバレーに移って活動を広げる中、音楽ファイル共有サイト「ナップスター」創設者
ショーン・パーカーと出会い接近するなか、エドゥアルドとの関係がおかしくなる。
マークはアイデアを盗んだと双子に訴えられ、エドゥアルドからも訴えられることになり・・・。


   
  次はスパイダーマンを演じます      アイデアを盗まれたと訴える双子の片割れ
    
Facebookは大学生限定のソーシャルネットワークシステムとしてスタート後、
06年9月には学生以外でも登録可能になり、順調に利用者数を伸ばし、現在5億人を超える世界最大の
ネットワークだそうです。
5億・・・中国、インドの人口に次いで多い数、3位のアメリカ3億2000人を凌ぐ規模です。ワォ!


この映画がどれほど実際のフェイスブック創設ストーリーと重なるのか?はわからないけれど、
ザッカーバーグは2010年フォーブス誌「世界で最も若い10人の億万長者」の第1位に25歳の最年少で
ランクインし、タイム誌の2010年「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ表紙を飾りました。

でも・・・映画を見るかぎりでは、映画の中のザッカーバーグはメッチャ嫌な奴です。
ガールフレンドを見下した態度、言葉尻を捉えて屁理屈をこね、ふられた腹いせにブログで悪口だぁ~?!
女子学生を顔の美醜ランキングをネットで公開だぁ~?!
親友?エドゥアルドに対する仕打ちも・・・間違いなく嫌われるタイプ。

世界中に5億人のユーザーが集うソーシャルネットワークサイトを作り上げたけれど、
皮肉なことに、彼ほど孤独で社会性の乏しい人はないんじゃないかな? 

メインのザッカーバーグ、彼を訴える双子とその友人など、みんな自己中心、傲慢な嫌な奴でガキです。
ハーバードのエリートだという意識がそうさせるのか?
「ハーバードの紳士として裁判沙汰は・・・」という双子も、金持ちの特権階級でございと言わんばかり。
ハーバードといえば女は寄ってくるだの、仲間に入れてやるからプログラムを書けだの。
挙句、アイデアを盗まれたと父親の力を使って学長に泣きついたり・・・。
ティーンエイジャーとパーティーで麻薬をやって捕まるショーン。
こんなガキどもがアイデアとITを武器に世界を牛耳っちゃっていいのかなぁ?
証言録取の場面での、大人の弁護士さんたちと訴訟当事者の若者たちの対比。
彼らの幼さや常識との乖離が際立っておかしいです。人の話は聞こうね~。
  
  ティンバーレイク、上手いね     早口でしゃべりまくる表情に後ろめたさが…
  
でも、ここまで実在の人物を描いて問題はないんでしょうか?
TVの「60ミニッツ」に出演して、私生活や訴訟など事実ではなく誤解をうむと怒りをあらわにしたようです。
創設ストーリーといいながも彼のプライバシーを侵害している気もします。


デジタルネイティブと呼ばれる、生まれた時からインターネットやパソコン・携帯のある環境で
育ってきた世代。
日本でも、高校生や中学生で起業したり、ソフトを制作して人気を博したりという今の時代、
昔(ったってほんの10年、いやほんの5年くらい前)に比べ、ブログ・ツイッター・SNSを使って
個人が様々な可能性を広げることができるようになったとか年齢・性別・国境を越え知り合うことができるという良い面がある反面、情報漏洩や個人攻撃など危ういことも多いですね。
FacebookやTwitterが無ければチュニジアの「ジャスミン革命」だって起こせなかっただろうし、
これほどの速さでエジプトや他の国に影響を与えることもなかったでしょう。


パソコン、携帯、スマートフォンにタブレットPCといったハードから、
ネットショッピング、グーグル、ブログ、ツイッター、SNS、アプリケーション、電子書籍などのソフト
といったIT技術の進歩によって、社会構造や私たちの生活は短時間でどんどん変化を遂げています。
5年後・10年後、私たちの生活はどれほど変わっているのでしょうか? 
おばちゃんは、時代の変化に果たしてついていけるのか? ちょっと怖い気がします。

そんな~時代もあ~ったねと きっと話せる日が来るわ~
  そんな時代もあぁ~ったねと  きっと笑える日がくるわ
  だから 今日は くよくよしないで~ 今日の風に吹かれましょう BY 中島みゆき


そんな動きのある「今」の裏を鮮やかに描き出し、躍動感みたいな変化を肌で感じることができる映画でした。

日本ではニックネームで参加できるmixiの方が断然強いようですが、
これからは日本でも実名登録が主流になっていくのでしょうか?
別に悪いことはしてないけれど・・・あまりにプライバシーがオープンになるのは如何なものでしょう?

情報も大事だけれど・・・架空の枠組みや場を作って大儲けすることより、目に見える、手でさわれる物を
時間をかけて作ることを大事にしなきゃいかんのじゃないのかなぁ?



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***** 見た 映画 *****

 1月19日 「ソーシャル・ネットワーク」@TOHOシネマズ海老名


アリコン ムービーフェスティバル2011 チャプター1

2011-01-17 | その他
車を運転中(ラジオを聴くのは車の中だけです)、FM局のJ-WAVEで有村昆氏の映画のエンタメショーの
紹介を聴きました。
映画のエンタメショー? 有村昆?
帰宅後ネットで検索し、有村昆氏がテレビやラジオで活躍中の映画コメンテーターであることを知りました。

面白そう~。
ってわけで、昨日(16日)メッチャクチャ寒い中、防寒対策を整えて久しぶりの新宿へ。都会や~。

渋谷や銀座はフットワーク軽く「よし、行こう」って気になるのですが、
時間的にはさほど変わらないのに、何故か気持ちの上で新宿って遠~いんです。
何でしょうね? 行きなれていないから?

             
場所は、新宿西口から徒歩5分ほどのところにある「SPACE107」。
120人ほど入れる地下の劇場で、25周年だそうです。

15:30開場、ほぼ満席で業界人が多そうな感じ。
16時少しまわっていよいよスタート。
どの映画館でも上映前に必ず流れる日本国際映画著作権協会の「NO MORE 映画泥棒」キャンペーン
に登場するスーツを着てカクカクした動きのカメラマン姿で登場。
笑いを誘って、つかみはオッケー

まず最初は「空耳ムービー」
英語、韓国語、フランス語、ドイツ語などなど、いろんな言語で話しているんだけれど
日本語で話しているように聞こえる台詞を集めたもの。
音だけでなく、そのシーンにピッタリ合う「言ってる、言ってる」という日本語の台詞ばかり。

次の「パニック映画で世界一周」ではパニック映画の舞台をまわって世界中で一番安全なのは・・・
ロシアと中東という何とも笑える結果を導き出しました。

「映画に見る都市伝説」では、何と!宮崎駿氏の大ヒットアニメ「となりのトトロ」に秘められた
監督のメッセージ?を解説。巷ではこんな噂があったんですかー
ググッて見たところ2006年あたりから巷で囁かれ、ネットでも今に至るまで論争があるようです。
1963年に起こった狭山事件と被るというものです。
「信じる信じないはあなた次第」って、宮崎監督には聞けないのかな? 黙して語らず、かな?

「映画、未来科学研究所」では、「2012」「バック・トゥー・ザ・フューチャー」「ブレードランナー」
「アイ・ロボット」「猿の惑星」「マイノリティー・レポート」「トータル・リコール」などなど、
SF映画を検証し西暦2012年から80万数千年までの地球の未来を検証する

「ちょい足シネマ」では2本、若しくは数本の映画のポスターを並べてタイトルを繋げたお遊びです。

「AKB48ムービー」では、AKB48の「逢いたかった~逢いたかった~」の曲をバックに、
選りすぐりの「A:ありえない・K:?・B:バカ映画」のポスター紹介。
Kが何の略だったか・・・忘れましたが・・・、
兎に角、ヒット映画のタイトルをもじったエロバカ映画48本大放出!こんなにあるんだぁ~

夫々のコーナーの合間には、
「学園ドラマの10の法則」「スパイ映画の10の法則」「ホラー映画の10の法則」がプロジェクターで
紹介され、その間有村氏はお着替えです。

最後は、
 ゾンビ映画の視点を換えた見方、「イージー・ライダー」がいかに時代を反映した画期的作品であったか、
 今までに見た膨大な映画の中でNo.1だという「2001年宇宙の旅」の有村氏の新解釈を
あつくあつく真面目に語られました。
 
マシンガントークの2時間、思わず噴出したり、ニヤッとしたり、ホゥ~と感心したり、
楽しませていただきましたよ~。


「いやぁ~、映画って本当にいいもんですねぇ~」とか、
「さよなら、さよなら、さよなら」っとは、有村氏はおっしゃいませんでしたよ




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バーレスク

2011-01-16 | 映画 は行
去年から気になっていたのになかなか行けなかった本作、見てきました~。煌びやか~

エキゾチックなお顔立ちのシェールは1987年「月の輝く夜に」でアカデミー主演女優賞を獲得した女優さん
で何本か出演映画を見ました。60年代から華々しい活動をしてきた歌手ということも知ってはいましたが
歌を聴いたことはありませんでした。
イン・ハー・シューズ」の中でいつも一緒にいる仲良しの例えとして出てくる「ソニー&シェール」のシェール。
音楽業と俳優業、両方で長年活躍し続けてって・・・一体今おいくつ? (答えは後ほど)

音楽に疎いので、クリスティーナ・アギレラという名前はきいたことがあったのですがどんな歌手なのか
全く知りませんでした。そういう意味では私にとって彼女は未知の人でした。


                 

            バ ー レ ス ク

                    

 
 < ストーリー >
アイオワでウェイトレスをするアリ(アギレラ)はスターを夢見てロサンジェルスへ。
そこでたまたま「バーレスク」というエンターテインメントクラブに立ち寄りすっかり魅せられる。
強引にウェイトレスとして働きながら舞台へあがるチャンスを狙う。
バックステージでは生き残りを賭けた熾烈な争いから、マイクの音声を切られ舞台で立ち往生したアリ。
スタッフがカーテンを降ろし始めたとき、意を決してアリがアカペラで歌いだす。


「バーレスク」って店の名前かと思ったら、この言葉自体に意味があったんですね。
辞書によると、
「バーレスク  Burlesque」とは、
・文学や演劇の「バーレスク」:風刺・茶番劇。主題をわいせつに扱ったり、取るに足りないものをわざと
重々しく扱ったりしてちゃかすもの。
・バラエティーショーの「バーレスク」:わいせつな笑劇、踊り、ストリップなどから構成されるもの。
とありました。
本作は後者ですが、一般的にイメージするような胸を見せたりなんてことはありませんでした。
行ったことはないけれど、フランスの「ムーランルージュ」はバーレスクですね。

「バーレスク」では出演者は口パクのダンサーばかり。
基本的に歌わないので、ボーカルの音を切って恥をかかせようとしたわけです。

オープニングで登場するタイツ姿のシェールのカッコいいこと。
女性の年を明かすのは如何なものかとは思うけれど、これは明かさずにはおられません。
この年にしてこの見事なスタイル!脱帽ですわ~。こんな64歳、絶対にいてへんよ~。

         
アギレラ演じるアリは夢と希望を抱いてアイオワの田舎から出てきて、ウェートレスからダンサーになっても
誰も彼女の秘めた歌の才能を知りません。
劇中の店の人たち同様、私もアギレラの歌の力量を知ることなく彼女がアカペラで歌い始めたその時、
♪ーーーーーo(≧▽≦)oーーーーーーー♪!きたぁーーーーー!(始めて絵文字使ってみました)
よくもまぁ、こんな細い身体で、腹の底からでるようなこんな声量ある声が出るもんだぁ~
劇中の店のスタッフ・観客一同同様、私も息を呑み言葉を失いました。
こういう歌を歌う歌手なんだー!
バラードがいいねぇ~。
見目麗しく、スタイルバツグン、歌良し、踊り良しって、4拍子そろっているやんか~
子供の頃から、ミッキーマウスクラブに出演しブリトニーやティンバーレーク(「ソーシャル・ネットワーク」で俳優デビュー)と共演していたとか、子供のころ軍に勤務する父について日本に数年住んでいたなどの情報がありました。  この3人が…ミッキーマウスクラブ、恐るべし。
8歳の頃歌っている映像をyoutube?で見ましたが、この頃からこの歌い方をしているのに驚きました。

「バーレスク」のスターになってからは、歌と踊りに華麗で煌びやかなこと うっとり

そこに、作曲家を目指すバーテンダーとのキュートな恋愛と
「バーレスク」の存続をかけた駆け引き(そんな手があったんかぁ)を絡め、た~っぷり楽しめます。

それにしても、アリのバイタリティーは凄いです。
田舎から一人で大都会に出てきて、断られても引き下がることなく強引に、勝手にウェイトレスを始め、
舞台に上がるチャンスをうかがう。これまた強引にオーディションに飛び入り参加でダンサーに昇格し、
歌えることをアピールし看板スターに。
このくらいの押しの強さがないとアメリカで成功し、夢を掴むことはできないんやろね。
夢を掴んでも浮かれることなく、本当に信じられる人をしっかり見極められたアリ。

彼女の姿を見ていると元気をもらえますよ



ところで、アギレラって「クイーン」でアカデミー賞を獲得した英国女優ヘレン・ミレンと似てませんか?
  
   ヘレン・ミレン                シェールとアギレラ

それに、作曲家を目指すバーテンダーを演じる俳優さんがV6のイノッチ(井ノ原)郵便局の簡保さんに
似ていると思ったのは私・・・だけ?


アリに言い寄り「バーレスク」を買い取ろうとするリッチな男マーカスを演じるのは
TVシリーズ「グレイズ・アナトミー」の整形外科医「McSteamy(フェロモン男)」ことエリック・デインじゃないですか。

ライバルダンサーには「ベロニカ・マーズ」や「HEROS」のクリスティン・ベル。この人も踊れるんだねぇ。

バーレスクショー、生で見てみたいなぁ。



               @109シネマズ川崎
    早くも今年5月公開の「パイレーツ・オブ・カリビアン」の宣伝用巨大髑髏が飾られていました。
     ド迫力!



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アイアンマン2

2011-01-15 | 映画 あ行
今さらですが、DVDをレンタルしてやっと見てみました。
1作目は結構楽しめたのですが・・・。

     * アイアンマン2 *


 < ストーリー >
アイアンマンであることを明かしたトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)だが、
勝手な行動が問題視され、政府からアイアンアーマー引渡し命じられる。
ロシアではイワン(ミッキー・ローク)が父の設計した技術をトニーの父に盗まれた無念を晴らそうと、
新たな武器を身に付けモナコのレースに参加するトニーに襲い掛かるが捕まり投獄される。
ライバル会社のハマーはイワンを利用し遠隔操作式無人アーマー「ドローン」を作らせ、
政府の武器受注を狙ってスターク・エキスポに乗り込むが・・・。


今回は趣向を変えて、いくつか気付いたことをつらつらと。

 ・アメリカ人はヒーローがお好き。

 ・アメコミ原作の映画のトーンは暗い。

 ・アメリカ映画で悪者は必ずロシア人。

 ・メインの悪役は必ず全身にタトゥーをしている。

 ・個人が製作したアイアンマンアーマーを政府が危機管理を理由に取り上げることは可能?

 ・トニー宅から試作型のアーマーを勝手に持ち出した中佐は窃盗罪に問われないの?

 ・トニー・スタークは最新技術を駆使した家に住み、音声入力や手をひらひらさせて仮想画面で
   コンピューターが操作できるのに・・・失意にいる時は何故かハンマーをふるい製作に励む。

 ・アメリカ映画では父と息子の対立・葛藤がテーマのものが多い。
     自分を認めてくれない父にイジイジ・・・エディプスコンプレックスか。

 ・アメリカ人はやっぱり武器が好き。

 ・アメリカ人はやっぱり戦争が好き。

 ・最近のアクション映画のバトルシーンは動体視力が良くないとついていけない。

 ・映画の中で北朝鮮やイラン製品の質の悪さを殊更に強調し、政治ネタで笑いを取る。

 ・アイパッチを付けたサミュエル・L・ジャクソンが「あしたのジョー」の丹下のおっさんにソックリ!

 ・ナイスバディでアクションを披露したけれど、スカーレット・ヨハンセンの影はちょっと薄い。
 
如何でしょうか?



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 ***** 見た 映画 *****

 1月14日 「食堂かたつむり」DVD 柴崎コウ主演

        「アイアンマン2」DVD 

ハーブ&ドロシー  アートの森の小さな巨人

2011-01-13 | 映画 は行
先週横浜ジャック&ベティで見た本作。
今朝(1月13日)のNHKニュース「おはよう日本」で紹介されました。

昨年12月、マイミクさんが渋谷イメージフォーラムに2回行って2回とも満席で断念と
書いておられたのを見てすごい人気であることを知り私も断念。
年明け横浜での公開を待つことにしたのでした。
横浜では水曜日レディースデイで混雑を予想したものの3分の2程度の客席が埋まる程度でしたが、
NHKによると今でも渋谷は連日満員、フォーラム始まって以来の大人気とか。
現在全国5館のみで公開ですが、今後20館に拡大されるそうです。


   ***************

       ハーブ & ドロシー
 
   ***************


 < ストーリー >
郵便局員のハーブと図書館司書のドロシー夫婦。
「自分たちの給料で買えること」「1DKのアパートに収まるサイズであること」を基準に
約30年の年月をかけ買い集めた好みの作品が20世紀のアート史に名を残す作家の名作ばかり。
2000点に及ぶコレクションを国立美術館に寄贈した二人のドキュメンタリーです。

ごく普通に倹しく暮らすお二人。
ハーブは夜間絵画クラスに通いながら独学でアートを研究。
最初は二人で絵を描いていたが途中から筆を折りコレクターに。
同じ趣味アートを生き甲斐に、いつも二人で手をつないで歩く姿が微笑ましいです。
私を含め、爺ちゃん婆ちゃんになったらお二人みたいになりたいなぁ~という方、多いでしょうね。
買う買わないは二人の感性。
ほとんどが現代アート、紐の一部など、残念ながら私には作品の価値はようわかりませんでした。
気に入った無名の若いアーティストのもとを訪れ、アドバイスをするハーブ。
彼の審美眼に適う作品を買うことで若手を支援し、陽の目を見ると自分たちのことのように喜ぶ二人。
子供のいないお二人にとって、若手アーティストを育てることが子育てだったんでしょうね。

NHKでは日本にもハーブ&ドロシーのような方がいると紹介していました。
鎌倉にお住まいの上田国昭氏(「国」の字は旧字ですが変換の仕方がわかりません
やはり子供のいないご夫婦だそうで、奥さんの誕生日に少女の絵をプレゼントしたことをきっかけに
20年かけて400点の作品を購入し全国の美術館にコレクションを寄贈なさったそうです。
上田さんにもスポットライトを

ハーブ&ドロシーも上田さんも「いずれ値が上がって儲かるかも?」なんて思いは微塵もなく
好きな作品に囲まれて暮らしたいとか、若手を発掘する喜び、そんな気に入った若い作家の助けたい
という思いだけ。
下心を持って買っちゃぁダメなんでしょうね。
何とも心豊かな穏やかな人生。

NHKでは手ごろなアートを購入し自宅で楽しむ人が増えているとレポート。
映画を見てこんな夫婦になりたいという若い男性を紹介していましたが彼はまだ未婚のような?
ちょっと気が早いんじゃぁないの?な~んて。

      インパクトのある表紙です。
以前、村上隆の「芸術企業論」を読みました。   
村上氏は日本のアニメなどサブカルチャーをベースにポップななく作品が海外でも高く評価され、
ニューヨークのサザビーズで等身大フィギュアが16億円で落札されたり、昨年ベルサイユ宮殿で
開いた個展が物議を醸したりと現代日本アートの旗手ですね。
死んでから価値が上がっても意味がない、芸術にも世界基準の戦略が必要だと、アートを投資と考える
大金持ちをターゲットに果敢に仕掛ける。
数年前に読んだので・・・内容はかなり忘れてしまって、目から鱗だったことだけ覚えてます。

ゴッホをはじめ芸術に人生を捧げ貧困の中亡くなった芸術家たち。
現在何十億で作品が売買されているのを知ったらどう思うんだろうねぇ?などと落札価格が報道される度に
「なんだかなぁ~」という思いに囚われます。
そういう意味では芸術家の立場からすれば村上氏の試みは凄いなぁと思うけれど、
「ハーブ&ドロシー」を見ると、こういう人たちの輪が広がって才能ある若いアーティストたちが
支えられるようになればなぁと思います。


いずれにせよ、芸術は・・・難しい。



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 ***** 見た 映画 *****

  1月11日 「南極料理人」DVD 堺雅人主演

  1月12日 「しあわせの雨傘」@チネチッタ川崎

        「エリックを探して」@チネチッタ川崎

        「バーレスク」@109シネマズ川崎

特別展 ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~@日比谷公園

2011-01-06 | 展覧会
昨年末27日、前回のバービー展@松屋銀座の後、現在日比谷公園特設会場で開催中の
「ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~」特別展に行きました。
子供の頃から「ダ・ヴィンチの生涯」なるイタリアのテレビドラマに魅せられ、モナ・リザのポスターを
部屋に飾っていた私としては見逃せない展覧会です。
          
それというのも、今回の展覧会では500年前にレオナルドが描いた「本当のモナ・リザ」の姿が見られ、
秘められた25の謎が解き明かされるという触れ込みなのですから。

キャッチフレーズも、
「いざ、500年の時を越えたダ・ヴィンチ脳内体験ツアーへ!」っときたもんだ。
テレビで見た紹介番組でも、
「本展は世界でも他に類を見ない、全く新しい知的エンターテインメント空間となるでしょう」っと
煽る煽る。


しか~し、期待が大き過ぎるのは得てして裏切られるもんです
今までにも何度か「ダ・ヴィンチ」の展覧会なるものに行って観たことがある再現模型の数々。
今回の呼び物である「25の秘密」も現在のモナ・リザ、500年前のモナ・リザの他にもう2種類の
写真があり、統一した順序にディスプレイされていないので非常に見難い。
        
現在のモナ・リザと500年前の製作当時のもの       4種類のモナ・リザ

比較するならこの現在と製作当時の2種類でよくないか?
色味の違いや眉毛、まつげ、爪の有無、ほほの膨らみ、背景の柱、ヴェール、口元などなど
薄暗い照明の下では、素人の私には感動を呼ぶほどの違いはよくわかりませんでした。

奈良興福寺国宝殿の「阿修羅像」が建立当時鮮やかな朱色だったというほどのインパクトはありません。
そんなインパクトを求めちゃぁいかんのかもしれませんが・・・。

一つ面白かったのは、イタリアの1ユーロ硬貨にも刻印されている「ウィトルウィウス的人体図」を使って
あなたの体形が理想的がどうか計りましょうという試み。
               
おへその位置を合わせ両手を広げて自分の影を投影すると・・・金・銀・銅のメダルが表示されます。
黄金比に近ければ近いほど理想的というわけですが・・・、
不肖わたくし見事に金メダルを叩き出しました~  ホーッホッホ
身長と手足の長さというだけで、肉付きまでは関係ありませ~ん。

朝からの展覧会巡り、外に出ると師走の寒さが身体に凍みました。
  
                                     日比谷公園の噴水


バービー展が前菜でこちらがメインディッシュの予定で出かけたのですが、
予想を見事に裏切られ、凡庸なメインディッシュにちょっとがっかり・・・。
でも前菜は新しい発見ありでなかなか面白かったです。

残念ながら、バービー展@松屋銀座は既に終了。
ダ・ヴィンチ展は2月20日まで日比谷公園内特設会場にて開催です。

  別の調べ物をしていたらこんな記事を発見!    2010年12月12日の英国紙ガーディアン

モナ・リザのモデルが何者かを示す手がかりになるであろう文字が目の中に書かれているというのを
イタリア人専門家ビンチェティ氏が発見したというのです。

右目の虹彩に「LV」のイニシャルがあるというのです。
「ルイ・ヴィトン」ちゃいますよ~、レオナルド・ダ・ヴィンチのイニシャルです。
左目の虹彩には「B」か「S」若しくは「CE」の文字がはっきりではないが読み取れるそうです。
で、モデルは一体誰なのよ~?と聞きたいですよね。 今月発表するそうです。いや~ん、じらすなよ~!

背景には年代を示すのではないかと思われる「149」の文字(下一桁は消えている?)や
「72」「L2」も読み取れ、これも何らかの手がかりではないかということです。

1960年代にフランス人美術歴史家によって書かれた本に、目の中に文字があると言及されていたものを
発見し研究した結果のようです。

結果次第では世紀の発見!? じゃないですかー?

そういえば・・・数年前日テレの特番で見た「アンギアリの戦い」の巨大壁画がベッキオ宮殿の
壁画の後ろに隠れているのを発見!という話はどうなったのでしょう? この番組は興奮したね~。
あれ以来、何の続報も無いような? これまた本当に見つかればどえらいことになりますよー!
             アンギアリの戦い

ダ・ヴィンチにまつわる謎は尽きないねぇ~



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 ***** 見た 映画 *****

 1月 5日 「冬の小鳥」@横浜ジャック&ベティ 韓国・フランス合作映画
                父に捨てられ孤児となった韓国少女が悲しみをのり越えて旅立つ

        「メッセージ そして、愛が残る  AFTERWARDS」@横浜ジャック&ベティ
                  人の命の期限が見える男に突きつけられる残酷な事実  

        「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」@横浜ジャック&ベティ
             国立美術館に2000点以上アート作品を寄贈した老夫婦のドキュメンタリー 
      

バービー展@松屋銀座

2011-01-05 | 展覧会
子供の頃、お人形遊びをした記憶があまりありません。
そんな私でも、一応リカちゃん人形は持っておりました。
ツンとすました大人っぽいバービーちゃんより、やっぱりかわいらし系リカちゃんの方が子供受けしますよね。
でも、お人形より人形の付属品ミニチュアの家具や調度品などに心奪われておりました。
母のお雛様のお道具に心ときめいたもんです。そういえば久しく目にしていないなぁ~。
と、わたくしごとは置いといて・・・。
 
               すべて会場の外に展示されていたものです 
        
   スタジオで写真撮影中 この赤毛は・・・パトリシア?          美容院でドレスアップ
              
バービーファンだったわけではないのですが、割引券があったので最終日(昨年の12/27)に滑り込みました。
まぁ~、小学生から年配の方まで広い年齢層に加え、外国の方や若い男性まで、大賑わいでした。

バービーちゃんはアメリカの玩具メーカーマテル社の人形で、2009年3月9日の生誕50周年では世界中でバーステーパーティーが開かれ、日本では帝国ホテルで「Barbie ピンクセレブレーション! 50周年記念発表会’09」が開催されたそうです。
それに、2009年9月に横浜人形の家ミュージアムで50周年記念展やってたのね知らなんだ・・・。

バービーちゃんのフルネームご存知ですか? バービー・ミリセント・ロバーツです。
初代バービーは1959年、ニューヨークのトイフェアでデビュー、発売時の価格は水着を着た状態で3ドルだったそうです。(お洋服は別売りです)
それに、何と!1970年代初頭までバービー本体もお洋服も日本で製作し横浜から出荷されていたとは。
当時日本人は「手先が器用で低賃金」だったからって隔世の感がありますねぇ。

50年にわたる人形の変遷ではありますが、その時代時代の世相を反映した「ファッション史」であり、
女性が社会進出しキャリアの幅を広げていく「女性史」、「風俗史」になっているのです。

          
          初期のシリーズ       60’70’のモッズファッション 
            アストロノーツ・バービー  

  
   ダナ・キャランはちょっとピンボケ               ディオールにバーバリー

現在、ディオール、ダナ・キャラン、アルマーニにジバンシー、ヴィヴィアン・ウエストウッドなど
トップデザイナーとのコラボしたデザイナーズシリーズ、ハリウッドセレブシリーズ、
陶器のポーセリンシリーズ、民族衣装シリーズなど、多くのレーベルがあるようです。
50周年にはブルカ(イスラムの目だけ出す女性の衣装)を着たバービーが登場しちょっと話題になりました。

衣装だけでなくお顔もどんどん変わっているのです。恋人のケンの顔に変遷があるのにビックリです。
因みに「トイ・ストーリー3」に登場したケンは80年代2代目ケンではないでしょうか?
「トイ・ストーリー3」でのケンには笑わせてもらいました。

バービーとケンの恋愛模様もなかなかです。
数年前のバレンタインデーに破局、その後バービーはオーストラリア人のブレインという新恋人が登場するも、ケンが復縁を望んでいると発表されたとか。
こんなリアルなストーリーがあったとは・・・人形とはいえあなどれません。

何かと発見の多いバービー展でした。人形の世界も奥が深~いなぁ~。

        
         

      パッケージのイラストがスタイリッシュでステキです



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2010年を振り返って

2011-01-04 | その他
昨年末に出せなかった2010年総決算。遅くなりました

昨年を振り返り、見た映画の中から印象に残った作品を10本選んでみました。

昨年は映画館で62本、DVD他で89本、計151本(うち日本映画は5本)の映画を鑑賞しました。

その中から印象に残る10本です。順位ではなく公開順、タイトルが赤字のものは特に記憶に残る作品です。


 昨年映画館で見た私の好きな作品10本 

 ・「インビクタス
     映画にというより、マンデラ氏の不屈の根性と崇高な精神に感動

 ・「しあわせの隠れ場所
     サンドラ演じる実在の肝っ玉母さんと家族に脱帽

 ・「ハート・ロッカー
     戦争が精神に及ぼす恐ろしさを実感 合わせてデンマーク映画「ある愛の風景」も見たい

 ・「マイレージ・マイライフ
     人との関わりを断って気楽に行くか?、面倒でも繋がりを大切にするか?

 ・「シャッターアイランド
     あ~んなおバカな宣伝で正しく評価されず残念。
     今振り返ってみると「インセプション」以上に心に残ります。
     いずれにせよ、レオ~、現実世界に帰っておいで~!

 ・「第9地区
     一見B級エイリアン物と思わせつつ、奥の深い社会派ヒューマンドラマ

 ・「オーケストラ!
     世の中の移り変わりに翻弄されつつ逞しく生きる人々が団結し素晴らしい音楽を奏でる

 ・「瞳の奥の秘密
     今年1番心に残る映画です 瞳の奥に潜む深い思い…眼は口ほどに物を言う
   
 ・「リトル・ランボーズ
     今年2番目に心に残る作品です。 大人の事情に翻弄され、子供たちも戦っている

 ・「君を想って海をゆく」・・・昨年末鑑賞。近いうちにアップします 
     クルド人青年の真っ直ぐな思いに心動かされるフランス人男性
     ヨーロッパが抱える難民問題を描く社会派ドラマ  



 昨年DVDやTVで見た私の好きな作品です。

 ・「ペルセポリス
     イラン出身女性監督の半自伝アニメーション
     革命・戦争のイラン激動時代のイランを舞台に、少女マルジの半生と3代に渡る母娘の物語

 ・「人生に乾杯!
     高齢者に冷たい社会に業を煮やした老夫婦が銀行強盗を企てる
     ハンガリーの社会派・ヒューマンドラマ

 ・「歓びを歌にのせて
     世界的指揮者が故郷の聖歌隊の指導を通して音楽への純粋な気持ちを取り戻し、
     隊員たちにも影響を与えるスウェーデンの感動ドラマ

 ・「ホームレス・ワールドカップ
     サッカーを通じて生きる希望を見つけ、人生を変えようとする各国ホームレスのドキュメンタリー

 ・「ジェームズ聖地に行く
     村の代表として聖地エルサレムを目指す敬虔なキリスト教徒ジェイムズのイスラエルでの旅の顛末

 ・「ウェイヴ
     集団意識の恐ろしさを「独裁制」を学ぶ高校生を通して描く実話に基くストーリー


今年はどんな作品に出会えるのでしょうか?

今から楽しみです。


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 ***** 今年に入って最初に見た映画 *****

 1月 3日 「アズールとアスマール」ケーブルTV フランスの2006年アニメーション 
           ミッシェル・オスロ監督の驚くべきエキゾチックな映像美&社会派ストーリー

明けましておめでとうございます!

2011-01-01 | その他
                             

        2011年 明けましておめでとうございます  

                              



年末の掃除を終え、のんびりした気持ちで新年を迎えています。
しか~し、恐ろしいほどお正月感がありません。
テレビのバラエティー番組で晴れ着姿のお笑いタレントさんたちが「おめでとうございます~!」と
はしゃぐ姿を見ても、全くピンとこないんです。
季節感を感じられないの老化の現われなんでしょうか? 


気を取り直して・・・、今年の私の抱負は「ダウンサイジ~ング!」
「身体の贅肉を落とすこと」+「家の中の使っていないものや不要な物の処分」です。
昨年末の掃除で、横浜に越してきて以来(ほぼ15年…)、いやそれ以前からの物など、
すっかり記憶の彼方に忘れ去られていた物や敢えて見ないようにそっと置いてきた物などなど、
15%ほど処分したことで俄然やる気に火が点きました
これらをすっかり整理したらどれほどスッキリするでしょう

新年にあたり、私ここに「今年こそはあらゆる意味でダウンサイジ~ング!」を宣言いたしま~す
オー!

来年の今ごろ、目標を達成しっと高笑いできますように。



あぁ~、書いちゃった・・・でも、抱負を公にしないとグズグズダラダラしちゃうから・・・ね。




 今年も映画を中心に、展覧会や旅行、本、街で見つけた面白い物などなど書いてまいります。

       今年もお付き合いいただければ嬉しいです。

          宜しくお願いいたします