映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

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ゴッドファーザー1.2.3

2008-03-28 | 映画 か行
今回は、誰もが知ってる、泣く子も黙る?渋~い映画三部作です。

男性でこの映画が嫌いな方はいらっしゃらないですよね?

DVD4枚、トータル9時間に及ぶパートⅠ・Ⅱ・Ⅲを一気に見ると
流石にちょっと(いえ、かなり)疲れましたが、
見ごたえのあるイタリア移民親子3代にわたる大河ドラマでした。


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  ゴッドファーザー  The Godfather   1972・1974・1990

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アメリカ人男性の野球好きは筋金入り。
野球がテーマの映画は山ほどあるが、映画の中で、
何年のどこ対どこの試合で、何回の表、誰が誰からどんな球を打って、結果どうなったか
などというマニアックな会話の場面をよく見かける。
「野球トリビアゲーム」なんてのもあるんですね。

もう一つ時々お目にかかるのが「ゴッドファーザー」の台詞。
会話をしている二人は勿論のこと、映画を見ている観客も
「あっ、ゴッドファーザーのあの台詞」とすぐにわかるらしい。

「ユー・ガット・メール You’ve got mail」の中でも、
トム・ハンクスがマーロン・ブランド演ずる主人公ビト・コルレオーネの物まねをしながら、
「The Godfather answers all of life's questions. ゴッドファーザーは人生の疑問に全て答えてくれる」なんて言ったりする。

ビト・コルレオーネが息子たちやファミリーメンバーに語る言葉が人生訓として多くの人の心に
深く刻まれているようです。


誰もが知っているニーノ・ロータのテーマ曲

役を獲得する為に、マーロン・ブランドーが太ったり痩せたりしたことや、
アカデミー賞授賞式で主演男優賞を受賞したにもかかわらず、
「映画界における、ネイティブアメリカンの扱いが不当である」
というよくわからぬ理由で受賞を辞退し、ネイティブアメリカンらしき三つ編み女性(実際は違っていた)が代理で声明を読み上げたことなど、
エピソードには事欠かない。


   
マフィアの出自が何故イタリア・シチリア島なのか、ずっと不思議だった。
「マフィア」の語源は諸説ある。

①アラビア語で採石場を意味し、十一世紀までイスラム教徒に支配され、反抗した者や犯罪者が
採石場に逃げ込んだというところからきているというもの、

②「シチリア晩鐘事件」のフランス軍への抵抗運動の合言葉の頭文字からきているというもの、

③シチリア方言の「乱暴な態度」という否定的なもの、

④同じく方言の「美しい」「誇り高い」「尊敬に値する」という好意的なもので、トラブル解決に一役買った地元実力者が「マフィオージ」と呼ばれ勢力を伸ばすことになったことからなどなど。

紀元前8世紀にギリシャの植民地になって以来、1861年イタリアに統一されるまで、
ローマ、アラブ、ノルマン、スペイン、フランス、オーストリアなど外国からの支配が途切れることなく続き、抑圧を受けてきた悲しい歴史から、警察や司法機関といった公権力は当てにせず
共同体としての団結こそが抵抗し生き延びる道となったとか。

政治の空白がマフィアを生んだということでしょうか。


    
父ビト・コルレオーネをマーロン・ブランド、
若き日のビトをロバート・デニーロ(ハンサムだったのね~)、
三作を通して二代目を継ぐマイケルをアル・パチーノ、
マイケルの姉コニーを監督コッポラの実妹タリア・シャイア(「ロッキー」の妻役)が演じている。

      

一作目の冒頭、娘が暴行され警察に訴えたが裁判結果が納得できないと泣きつく男に、
「何故警察に行く前にここに来なかったか」と詰め寄るビト・コルレオーネ。
ドンを頼る者は、法によっては得られない保護を依頼し、お金ではなく、いつかその恩に報いる。
「ギブアンドテイク」「ご恩と奉公」なんて言葉が頭をよぎるが、
礼を重んじ、ファミリーメンバーを大切にし、強い絆?で結ばれて、
いえいえ「I’m gonna make him an offer he can’t refuse. 嫌だなんて言わせない」ってことですね。
「タダより怖いものはない」って言いますもんね。
バイオレンスでありながら、ある意味強い、いえ怖い「家族愛」を描いている。

ビトはメンバーに
「“A man that doesn’t spend time with his family can never be a real man”
家族と過ごしきちんと面倒を見てこそ本当の男だ」と諭す。
家族との過ごし方、大事ですね。うん、うん。

       
父ビトの時代は、
彼を中心として家族が結束、
家業を嫌っていた次男マイケルまでもが堅気を捨て裏の世界に入り、ファミリーの絆を深めていく。
暗黒街といえど、まだまだ麻薬取引が登場する前の、古き善き時代です。
ビトは「Drugs is a dirty business.」と言う。


               
一方二代目マイケルの時代は、
家族を思い、合法的な事業を目指すが妻も息子も離れていき、
最愛の娘は自分の身代わりとなって死ぬ。
マイケルは年老いて孤独の中、シチリアで死ぬ。
兄を殺し、多くの人を死に追いやったものは悲惨な死で犯した罪を贖わねばならないということか。

麻薬が資金源になったという時代の流れもあるが、二人は対照的に描かれる。


       
パートⅡでは革命前夜のキューバで、
ゲリラが手榴弾で憲兵を道ずれに自爆するのを目撃したマイケルが、
「金のためでなく無償で戦うゲリラの革命は成功する」と言い政府への賄賂を止める。

言葉の端々、態度、状況などから相手の真意を測り
最大の利益を追求するタフネゴシエーターぶりは常に瀬戸際外交交渉のようだ。

「Finance is a gun. Politics is knowing when to pull the trigger.
金融は銃だ。政治とは引き金を引く時を知ることだ。」と敵のボスも言っている。

 
       
パートⅢではシシリー島とバチカンのサンピエトロ大聖堂が舞台となり、
新法王を決定するコンクラーベや法王決定を知らせる白い煙が屋根から上がるシーンがある。
新法王の暗殺や、使い込みをしマフィアに泣きつく大司教など、
バチカンから抗議は無かったのかしら?と気になったが、
実際に1978年教皇在位33日目でのヨハネ・パウロ一世の不可解な死、
1982年ヴァチカンの資金を預かるアンブロシアーノ銀行の倒産と
テムズ川に架かるブラックフライヤーズ橋での頭取ロベルト・カルヴィーの首吊り死体の発見、と
事実は映画以上にミステリアスでスキャンダラスだ。



Ⅲにはヘンリー・フォンダの孫娘ブリジット・フォンダや
ビスコンティ監督「ルードビッヒ」主演の二枚目ヘルムート・バーカーが前方禿げ頭で登場する。

今や「ロストイントランスレーション」「マリーアントワネット」で監督として注目を集めるコッポラの娘ソフィアもマイケルの娘で準主役出演している。

父(音楽の一部を作曲したカーマイン・コッポラ)・妹・娘の参加で、
ゴッドファーザーはコッポラファミリーの家族愛ストーリーでもある。

お酒の好きな方は、
カクテル「ゴッドファーザー」
(スコッチウイスキーとアーモンドの香りがするイタリアのリキュール、アマレットを3対1の割合)を飲みながら、9時間の3部作に挑戦してみませんか?

ベースのウイスキーをウオッカに変えると「ゴッド・マザー」、
ブランデーに変えるとジーン・ハックマンがポパイ刑事で活躍した「フレンチコネクション」になりますよ。

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魔法にかけられて

2008-03-19 | 映画 ま行
予告編を見て楽しみにしていた「魔法にかけられて」。
これまた、先行上映レイトショーで見てきました。

このところ動物ものやロボットものばかりで、
昔のマジックキングダム「魔法の王国ディズニー」は何処へ~…。

実写とアニメの融合で思い出すのは「メリー・ポピンズ」。
ジュリー・アンドリューズと
ディック・バン・ダイク(82歳の今も「ナイトミュージアム」で健在ぶりを発揮!)がアニメーションの動物達と歌い踊っていましたっけ・・・と思っていたら、
この映画のナレーション担当はなんとジュリー・アンドリューズじゃないの!

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    魔法にかけられて  ENCHANTED  2008

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オープニングでは今流行の飛び出す絵本からアニメーションの世界へ。
9:30PMスタートのレイトショーなので、8割がた埋まった客席は全員大人の男女。
それが10数分間、
「眠れる森の美女」のようなアニメーションの王子とジゼルの馴れ初めストーリーを見入っているのは何とも不思議な雰囲気でした。

そしていよいよ現在のニューヨーク、実写へ。
タイムズスクエアのマンホールからジゼル登場
     

ジゼルを演じるのはエイミー・アダムズ。
これほどパフスリーブとドアを通り抜けられないほど広がったロングドレス、
クルクル縦ロールヘアにティアラのお姫様キャラを
違和感なく演じられる人はいないんじゃないでしょうか。
表情・仕草など、ブリッコにならずアニメのお姫様そのものです。
彼女33歳ですってー!

純粋無垢で人を疑わないジゼルにとってニューヨークは未知の場所
ひょんなことから子連れ弁護士ロバートの所へ。

離婚訴訟専門のロバートは、自身離婚を経て超現実派、
6歳の娘にも、おとぎ話なんか信じるなと言い、3年越しの恋人とも甘いムードは全く無し。

一方ジゼルを追ってやってきたチャーミング王子(それはシュレック)ではなく、ハンカチやハニカミでもなく、ホンマモンのエドワード王子。

演じるジェームス・マーティンも王子様になりきり。これまた超はまり役!
古くは「アリー・myラブ」「X-メン」最近では「ヘアスプレー」でお馴染みです。
こんなにちょうちん袖にタイツが似合ってオオボケかましてくれるなんて
      

ジゼルもエドワード王子も、おとぎの国のルールを持ち込んで、歌は歌うわ、動物達を動員するわ・・・。
リアルな世界で浮きまくり。
ここでディズニークラシックへのパロディーとギャグが満載です。
ジゼルとロバートが行ったイタリアンレストランベラ・ノッテは「ワンワン物語」。
ひどい安宿だけれど王子が泊まったホテルは「DUKE」。「公爵」って名前で選んだのね~。

セントラルパークでは、まるでディズニーランドのパレードか
「サウンド・オブ・ミュージック」を思わせるよう歌い踊るシーンはさすが圧巻です

3曲アカデミー賞歌曲賞にノミネートされたのに取れなかったのは残念です。
いいのになぁ~ "That's How You Know"。

都会で動員できるのは鹿やリスではなく、ねずみに鳩にゴキブリとハエ~。
ここでは"Happy Working Song"。
ゴキブリには、正直ちょっと引きました。
でも都会にいるのはやっぱり・・・


ひたすら王子との再開・結婚・「幸せに暮らしましたとさ(Happyly ever after)」を夢見るジゼルの立場が、
現実世界の人々と接するうちに次第に変化しはじめる。

現実世界への適応に比例してドレスがだんだん現代風に、タイトに丈が短く変わっていく。
最後の舞踏会では、ストレートの髪にタイトな肩出しロングで、まるで別人!

お姫様キャラはすっかり影をひそめ、普通?のきれいなお姉さん。
    

いつもニコニコ、手助けをしてくれる動物達に囲まれて、
歌を歌って喜怒哀楽の「喜び」と「楽しみ」しかなかったジゼルが、
ティアラを盗まれたり、おとぎの世界を否定され、
始めて「悲しみ」や「怒り」の感情を持ったとき、おとぎの国に決別する。

エドワード王子では物足りなくなり、
ニューヨークの弁護士ハワードに惹かれていることに気が付き、葛藤が始まる。
     

超現実的なロバートもジゼルの影響を受け変わっていく。
最後にはドラゴンに追い詰められ危機一髪のロバートを助けるほどの逞しさをも身につける。

おとぎ話の最後は、や~っぱりジゼルも王子もハッピーエンド
バリバリキャリアウーマンっぽいロバートの彼女が、おとぎの国へというのは何とも皮肉。
女性はミュージカル「ウィキッド」でトニー賞を獲得したイディナ・メンデル。
彼女が歌わないのは残念です。

CGのリス、ピップの台詞のない名演技には爆笑です。
女王のスーザン・サランドンもこの役を楽しんでいる感じ。

最初のアニメがもう少し「白雪姫」や「シンデレラ」のような懐かしのディズニークラシックスぽいものだったらなぁ、
邪悪な女王が変身するドラゴンが「眠れる森の美女」に出てくるような細長い顔だったらもう少し怖さが増したのになぁ、と思わずにはいられません。

女性でこの映画を嫌いな人はいないでしょう。
男性は???

ディズニーの誇る懐かしのプリンセスシリーズを自虐的にパロリつつ、
最後はやっぱり王道の「幸せに暮らしましたとさ」で終わり
観客をすっかり「魅せる」ところに、ディズニー底力を感じました。

「底抜けに~」やられましたね。 

見終わってすっかり魅せられて(enchanted)しまったのは、私です。
ドリームワークスの「シュレック」シリーズに負けるな~!


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バンテージ・ポイント

2008-03-14 | 映画 は行
予告編を見て、これは面白そう~と前々から見たかったこの映画。
先行で見た「魔法にかけられて」より一足先にアップ!

「大統領を狙撃した一発。容疑者は8人。真実は一つ。」っていうキャッチフレーズはいかん!
あらぬ先入観を植え付けます。
容疑者は8人もいませ~ん。

「大統領を狙撃した二発。関係者は10人。真実は一つ。」の方が良くない?

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

   バンテージポイント   VANTAGE POINT

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


スペインはサラマンカのマヨール広場(撮影はメキシコね)。
国際テロ対策会議に出席するアメリカ大統領が衆人環視の中、テレビクルーがカメラで追う中、
スピーチを始めようとしたまさにその時、壇上で狙撃された。

シークレットサービスのバーンズとケント、
全世界に生中継していたTVプロデューサーのレックス、
中継中の女性レポーター、
アメリカ人旅行者のハワード、
市長警護のサラマンカ市警察官エンリケ、
怪しげな男女、等々。

事件の前午前11時59分からのそれぞれの行動や目撃したものを、繰り返し巻き戻して
別の人物の視点から見せてゆく。

一つの出来事を描きながら毎回新たな事実や各々の関係が少しずつ明らかになる。

繰り返しが多いと言うことで不満をもった方もいらっしゃるようですが、回を追う毎に
「ほう!」とか、
「この3人の関係は?」とか
「この子とのエピソードはこの後???」
「こんなところにいたの?」
「えぇ!そんなのあり・・・」なんて、わくわくドキドキしながら見ておりました。
ぼんやり霧がかかった景色が少しずつ見えてくる感じ、突然びっくりするものも出てきます。

日本経済新聞の映画評で2つって?、ジャンパーが3つなのに・・・
納得いか~ん!
ジャンパーが3つなら、

シークレットサービスのバーンズを演じるデニス・クエイド(メグ・ライアンの元夫です)。
以前の警護で身を挺して大統領をかばって撃たれ、PTSDトラウマに苦しんでいるが、
今回の事件でトラウマを乗り越えられそう。

        

TVプロデューサー役の、シガニー・ウィーバーはもっと絡んでくるかと思ったのにあっさり。
暗殺に続く2回の爆発を報道する敏腕ぶりは緊迫感を盛り上る。

        
アメリカ人旅行者を演じるフォレスト・ウィティカーは昨年アミン大統領を描いた「ラスト・キング・オブ・スコットランド」でアカデミー主演男優賞を獲得。
今回は広場でであった少女とのからみを通して家族との絆を取り戻す。

他にTVシリーズ「LOST」のお兄さんや、
イスラエル、スペイン、ベネズエラ、フランス出身の俳優達が、緊迫感溢れる非情な役を演じてます。
      

スペインが舞台のテロってバスク独立運動か?思ったけれど、
犯人達のバックグランドやテロの目的については語られず、後で考えるとちょっと?
しか~し、それ以上にテンポ良く次々に明かされてゆく事実と新たな展開、
犯人達の周到な計画、
畳み掛けるラストの「ボーンシリーズ」に勝るとも劣らぬカーチェイスと結末に、
「細かいことはどうでもいいか~」という気になっておりました。


モロッコに報復?とか何とか…。あれは一体…?
  気にしない、気にしない。


 

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      *注意*

ここからはどうしても一つ「ねた」を明かさねばなりません。
ご覧になっていない方は見てからお読み下さい。
 
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アメリカ大統領に影武者:替え玉がいるのです。
現実的に考えて双子の兄弟でもいなければ無理でしょう。
公衆の面前でスピーチするのに影武者って、カメラでズームをすればばれてしまいます。

な~んてことは置いといて・・・

       

本物を”POTUS”、影武者を”EAGLE”と呼んでいます。
隠語でシークレットサービスの会話が傍受されても意味がわからないようになっているのかなぁ?
”POTUS”水薬って子供が飲むシロップ入りの薬?なんのこっちゃ?と思っていたが・・・

何と、President of the United States の最初の文字P、o、t、U,Sを取って、
アメリカ大統領を指す。
CIAや海軍のサスペンス小説で使われて一般的なフレーズになったって、
みんな知ってる言葉なの?
じゃあ傍受されたら大統領の動向がばれちゃうよ~。

アメリカの国鳥はハクトウワシだから替え玉の”EAGLE”の方が本物っぽいけれど・・・

バーンズは先回の仕事で大統領を守って撃たれたことでトラウマを背負っている設定だが、
その時守ったのも影武者だったなんてことを彼は知らされていない。

今回立ち直ったかどうかのテストみたいなもんだから影武者警護って、ひどくないかい?
ケントの口添えで仕事に復帰できたと感謝してるバーンズ。
ケントは無線で”EAGLE”と言っていたってことは影武者だと知っていたわけで・・・
バーンズはどちら側からも利用されていたけれど、
犯人を追う中で本来のシークレットサービス魂に火がつきます

非アメリカ人俳優の演じるキャラが次々と死んでゆく中、
ちょっと出来過ぎの結末を向かえ、バーンズは大統領の信頼を勝ち得る。
これからは本物POTUSの警護に当たれそうね。


タイトルの"VANTAGE POINT”は
「ものを見る位置、視点」や「有利な立場」という意味ですって。

まさに視点を変え、有利な立場は二転三転、ころころと替わっておりました。

座布団3枚!



*****   今週 見た 映画   *****

 3月 8日 「魔法にかけられて」  先行上映レイトショー

 3月 9日 「舞妓Haaaaan!!!」   DVD

 3月10日 「ラッキー・ユー」 DVD エリック・バナとドリュー・バリモアのポーカーゲームストーリー

 3月11日 「バンテージポイント」  



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王様と私

2008-03-08 | 映画 あ行
先日ケーブルテレビでスクリーン・アクターズ・ギルド賞(俳優組合が選ぶ賞)の発表を見ました。
昨年亡くなった俳優を称える追悼コーナーで、10月にデボラ・カーが86歳で亡くなっていたことを知りました。

         
デボラ・カーといえば"Shall We Dance?"の音楽と共に「王様と私」のアンナが印象的、
ということで・・・今回は「王様と私」です。


ちなみに、今年俳優が選んだ主演男優賞はダニエル・デイ・ルイス、
                 主演女優賞はジュリー・クリスティー、
                 作品賞は「ノー・カントリー」でした。


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   王様と私 1956年 /  アンナと王様 1999年

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ユル・ブリンナー(アカデミー主演男優賞)、デボラ・カー(ゴールデングローブ主演女優賞)主演、
リチャード・ロジャース、オスカー・ハマースタイン2世によるミュージカル音楽、
アカデミー衣装デザイン賞、美術賞に輝く豪華な衣装とセット。

ついでといってはなんですが、1999年にリメイクされた「アンナと王様」。
ジュディー・フォスター、チョウ・ユンファ主演、
こちらはミュージカルではありません。
ストーリー、エピソードなどほぼオリジナルを踏襲、ところがエンディングが違います。
               


オリジナルは突然の王様の死で終わりをむかえます。
あまりに唐突で「何で死んじゃうの?あんなに元気そうだったのに…」と
これまた、「マイ・フェア・レディー」同様納得がいきませんでしたが、
リメイクの王様は存命で、二人のプラトニックな別れのダンスで終わります。

タイ仏教の改革と列強諸国との外交に努めたタイ国王・ラーマ4世(1804―1868)が王様のモデルのようですが・・・。
ユル・ブリンナーが演じる映画の中の王様は、多くの愛人と子供に囲まれ、
リベラルだけれども男尊女卑、王の体面を気にしつつアンナの助言を受け入れる、チャーミングで愛すべき人物です。

一方のアンナは気丈で、正しいと思ったことはたとえ相手が王であっても、物怖じすることなく伝える、
凛とした女性です。

当初意見の相違などぶつかり合っていた二人ですが、次第にお互いの人格を認め、
理解しあい心の交流を図る。

        

気品と美しさを併せ持ち、たおやかなデボラ・カーが演じても、
どうしても西洋人のアジア人に対する上から目線を感じるのは、私がアジアンだからでしょうか?
「民主主義を教えてやる」という、どこぞの大国の傲慢さとオーバーラップしてしまいます。

劇中劇「アンクルトムの小屋」のシーンはさすがハリウッド、秀逸です。
タイの民族舞踊とアメリカのミュージカル手法の見事な融合、
アンチ奴隷制の教育的、いえ王政をも揺るがす勇気あるシナリオ、
雪や川が凍るということを理解できない亜熱帯タイ王族とのエピソードを劇の中でさりげなく教える心憎い演出など「うまいなぁ」の一言です。

デボラ・カーの歌の吹き替えはマーニ・ニクソン。
「めぐり逢い An Affair to Remember」でも彼女の歌を、
そして前回の「マイ・フェア・レディー」でオードリー・ヘップバーンの、
「ウエストサイド物語」でナタリー・ウッドの歌を吹き替えた「ハリウッドの声」の異名を持つ美声の持ち主です。
「サウンド・オブ・ミュージック」で尼僧の一人を演じスクリーンにも顔を出しておられます。


イギリス人女性アンナ・レオノーウェンスが自らの経験をもとに、
1870年に著した「The English Governess at the Siamese Court」(英国婦人家庭教師とシャム宮廷)を、
1944年マーガレット・ランドンが小説として「アンナとシャム王」を創作、1946年映画化され、
1951年ミュージカル初演、
そして1956年ミュージカル映画化されたのが今回の映画です。

アジアで植民地にならなかった独立国はタイと日本のみ。
19世紀半ばイギリスによるインド支配に始まり、
1910年までに英・蘭・仏・米に近隣諸国が次々と植民地化されてゆく中、
独立を守るということはどれほど大変なことだったでしょう。
日本は極東の島国ですが、
タイはビルマ(現ミャンマー)、ラオス、カンボジア、マレーシアに囲まれた東南アジアのど真ん中。
この王様、かなり賢明な方だったのは間違いないでしょう。

王様にも対等に、毅然と自分の意見を言うアンナ。
どうしても原作者の経歴から実話かと思ってしまいますが、実際のレオノーウェンスは映画の主人公とは随分と違うようです。
インド生まれでアジア育ち、王族の教育係ではなく英語教師、創作と誇張が多く、
王様の政策に影響を与えるような立場ではなかったそうです。
あくまでフィクションというわけです。

タイでは歴史事実が曲げられているということで、オリジナルの扱いはわかりませんが、
1999年のリメイク「アンナと王様」の上映は禁止されフォックス映画のサイトで実話と紹介されたことに対して、タイの学生が抗議を行なったほどです。

因みにリメイク映画の最後に、
「父王とアンナの貢献によりタイは独立を守り通し、奴隷制を廃止し宗教の自由を認め、
司法制度を改革した」
というまるで実話と思われるような王子のコメントがあるのもかかわらず、
エンドクレジットの最後に小さな文字で、
「事実に触発された映画で、登場人物や出来事はフィクションで、
実在の人物と似通っているのは偶然で意図は無い」という但し書きが入っています。
「どういうことよ?」「あくまでも実話という印象を与えたいってことかい?」

「ラストサムライ」の中でも、明治天皇の御前会議がまるで戦国時代の大名の陣営みたいに
野外で行われており、その後ろで子供達がのんびり凧揚げをしているシーンに、
「おいおい、そりゃないわ」「渡辺謙さん、そりゃおかしいと注意してよ~」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今までの”へんてこりん”な日本人を登場させた映画と違って、かなり好意的に描かれているなぁとは思ったけれど、
2003年の映画でまだこの程度、
1940年頃のアジアの国に対する認識はやはり低かったであろうことは推して知るべしということでしょうか。

この歳(?)になると昔のように、
ただただ「きれいやな~」とか「豪華~」「素敵~」という感想だけで映画を見れなくなってしまいました。
少しは成長したと見るべきか?
はたまた理屈っぽくなったというべきでしょうか?

      

        ご冥福をお祈りします。



*****  今週 見た 映画  *****

 3月 4日 「荒野の7人」 DVD  ユル・ブリンナー 

 3月 7日 「キサラギ」 DVD 出演者はたった5人で舞台劇のような日本映画、
               ドランクドラゴンの塚地も出演




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ジャンパー

2008-03-04 | 映画 さ行
映画の予告編や、ネットの広告で何度も目にした「ジャンパー」の飛び出すコマーシャル。
「面白そう、これは見なくっちゃ~」と1日の先行上映へいざ!

ファーストデイで土曜日、先行上映とくりゃ混むのは必定。
始めてオンラインでチケット予約に挑戦。
前日の夜予約で、既に80%は予約済み…已む無く前から3番目の席となりました。
満席でした。

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       ジャンパー     JUMPER

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この世の中に特殊な能力を有する人たちがいる。
瞬時に別の場所に移動することができるトランスポーター達。
誰しも「こんな力があったらなぁ~」と思ったことは、一度や二度ではないはずです。

ん?どこかで聞いたことがあるって・・・、
★ドラえもんの「どこでもドア」か「通り抜けフープ」みたいなもんですが、ドアも輪っかもなし。

同じ時間を移動するだけで(だけって、それで十分ですが)、タイムトラベルとは別物です。

★毎週楽しみにしているアメリカTVドラマ「HEROES」とも似てないかい?
突然変異で色んな能力を持つ人達が続々登場し、ある組織が彼らを追う。
ヒロ・ナカムラは時間も空間も越えられるけれどね。

「突然特殊な能力を持った人 VS 抹殺しようとする組織」っていうのは、
特殊能力にはあこがれるけれど、実際にそういう人が現れると排斥するというのは
どこの社会にもある種の恐れの現われでしょうか。



いくら15歳で家を出たからって、銀行強盗はまずかろう。
思いっきり大量に札束取ってきてるし・・・
成人してからは、あちこち飛んで優雅な暮らしぶり。

エジプトのスフィンクスの頭の上でリラックスタイムって、日本でならさしずめ、
鎌倉の大仏さんの頭の上ってところかしら?

イタリアではコロッセオの中でバトルですが、彫像なんかを破壊しちゃったよ。
これも、ちょっとまずくない?

いくらCGだからって、5000年の歴史を持つ誇るべき文明の冒涜になりはしないか?
だって、スフィンクスの頭の上よ!

「堅い事言うなよ」と言われそうだけれど、
面白ければイイじゃないってところ、ハリウッド映画は外国に対する配慮にちと欠けてる気がいたします。



人前でも派手にジャンプしまくるし、これじゃあ目だってしょうがないよ。
パラディン以外に公安警察だって、いくらなんでも彼らの存在に気付くでしょう。

         

ジャンパーたちを抹殺する組織パラディンのリーダー、ローランドを演じるのはサミュエル・L・ジャクソン。
この組織、遺伝子異常で現れたジャンパーの登場と時を同じくして生まれた古代からの集団という設定だけれど、いま一つ、よぉわからん。
すんごい武器を次々繰り出すかと思えば、止めを刺すのは普通のナイフですよ。


7年前13歳の時に「リトル・ダンサー」で鮮烈なデビューをかざったジェイミー・ベルが、
もう一人のジャンパー、グリフィンを演じる。
「リトル・ダンサー」の、不安や怒り、孤独など言葉にならない感情をぶつけた彼のダンスは素晴らしく、今でも記憶に残っています。
「この子は、いったい何者?~」でした。
それ以降なかなか良い役に恵まれていないようですが、「父親達の星条旗」で日本兵に
殺されるアメリカ兵をやってました。
もう踊らないのかな?
         

この映画では、5歳からジャンパーで、この能力があるために、
自分のせいで家族を殺されたという苦悩と孤独を背負っている。
ジャンパーであることの代償を知り、単独でパラディンと戦い続けている。
お気楽な主人公より、こちらを主役にして心の内面を描いたほうが映画に深みが出たでしょうに。

忘れちゃならない、「テラビシアにかける橋」のアナソフィア・ロブが主人公の恋人の少女時代を演じているのですが、随分大人っぽくなっちゃってビックリ!
もう、かわいいは卒業です。美形です。
         


スティーヴン・グールドの小説「ジャンパー 跳ぶ少年」が原作。
グリフィンが主役の本もある、3部作らしいけれど、
続編作るつもりだからこんな中途半端な終わり方なの?

突然の幕切れで、 グリフィン(ジェイミー・ベル)はどうなったの?
            ローランド(ジャクソン)はグランドキャニオンでどうなったの?
            お母さんはいったい敵?味方?

   どういうことー?! って、こりゃないよ。

もしこれでハッピーエンディングだとするなら、今までの死闘は何だったのよー?
だったら、
「To Be Continued! まだまだバトルは続きます。続きは次回のお楽しみ~」 って入れてよね。

ストーリーは置いておいて、
世界各国ツアーとバトルに注目~と割り切ってしまえばいいのかもしれないけれど・・・。
そうそう、忘れそうになっておりましたが、日本のシーン満載です。
私がわかったのは、銀座・渋谷・お台場へ行く高速道路ぐらいでしたが・・・。


☆ルイ・ヴィトンにはまったく縁がありませんが、
上映前に見た旅をテーマにしたイメージ映像コマーシャルがおしゃれ~でした。  





******* 今週 見た 映画 *******

 2月 29日 「100万ドルのホームランボール」 DVD 
          バリー・ボンズの73号ホームランをめぐる訴訟ドキュメンタリー

 3月  1日 「ジャンパー」

 3月  3日 「七人の侍」 DVD 
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