映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

ボス その男シヴァ―ジ

2013-04-28 | インド映画
3時間越えのインド映画です。
以前映画館で「ロボット」を見ましたが、
本作もインドのスーパースターラジニカーントさん主演です。
現在64歳のラジニカーントさん、増々パワーアップして、
歌に!踊りに!アクションに!と、八面六臂の活躍です。

お相手の女優さんは若くお美しいのですが、
いつまでラジニカーントさんは頑張り続けるのか?
どうして若くハンサムな男優さんが主役を務めないのか?・・・不思議です。
ラジニカーントさんはお父さん役の俳優さんより年上なのではなかろうか?

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       ボ ス  その男シヴァ―ジ

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 < ストーリー >
アメリカでビジネスに成功し、インドへと戻ってきた実業家シヴァージ。
ビジネスで蓄えたお金を、貧困にあえぐ人々のために使おうと無料の病院や大学を建てようとする。
しかし、悪徳企業家アーディセーシャンが賄賂で手懐けた政治家に圧力をかけ、計画を潰し、
シヴァージは全財産を奪われる。正攻法では善行を行えないと感じたシヴァ―ジは、
悪徳政治家や企業家の裏金をマネーロンダリングし、建設費用に充てるが・・・。

今回も、極彩色の豪華な衣装・舞台装置で、突然!踊る踊る・歌う歌う!
それもインド風あり、ヒップホップ風あり、ロック調ありで、豪華絢爛です。
相手役の女性も、美しいく艶めかしいだけでなく、激しい踊りもバッチリです。
    艶っぽい微笑み。

          
      ラジニカーント氏のバックのおじさんたちの体型が…見事な太鼓腹を活かしたペインティング。

ストーリーは、
賄賂天国インドの政治家の腐敗ぶりと企業家の強欲ぶりをこれでもかと描き、
ヒーロー・シヴァ―ジが悪に悪で対抗し困っている人たちを助ける
インド版鼠小僧次郎吉のような、
ミッション・インポッシブル?のようなトリックありの、勧善懲悪・拍手喝采物語です。
インドの映画館はやんややんやの盛り上がり~なんでしょうね。
庶民の日頃のうっぷんを晴らし、溜飲を下げるストーリー。 絶対受けるよね~。

しかし・・・、
「この国の裏金をすべて集めて分配したら、貧困なんてなくなるはず。インドは貧しい国ではない」なんて言っちゃって、ラジニカーントさん大丈夫かなぁ~?

ラジニカーントさん自身、庶民層から苦労して今のスーパースターの地位を築かれた方で、
学校や病院の建設や、被災地援助、貧困者・被差別女性を支援する社会活動などを行って
おられるようで、まさにシヴァ―ジそのものね。 →ウィキペディア

ラジニカーントさんのウィキペディアにも「肌の色」について書かれていますが、
本作の中でも「肌の色」を白くしようとシヴァ―ジがあれこれ頑張るシーンがあるのですが、
インドで「肌の色」の濃さが問題になるというのを初めて知りました。






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 ***** 見た 映画 *****

 4月26日 「ゴスフォード・パーク 2001」TV アカデミー脚本賞受賞
          マギー・スミス、ヘレン・ミレン他、英国俳優総出演のミステリー
          クライブ・オーウェンが若い!

さあ帰ろう、ペダルをこいで

2013-04-25 | 映画 さ行
2008年のブルガリア映画です。
原題は「Светът е голям и спасение дебне отвсякъде」
ブルガリア語?ロシア語・・・?で、全くもって訳が分から~んのですが、
英語のタイトルは「The world is big and salvation lurks around the corner」
「世界は広く、救いの手はすぐそこにある」。これは映画の最後に出てくる台詞です。

レンタルショップでこの映画を見つけ、表紙のおじさんのお顔に見覚えがありました。
そう、「やわらかい手」という映画で味のある演技をなさっていたミキ・マノイロノビッチ。
彼が主演ということでレンタル決定!


 
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       さ あ 帰 ろ う 、ペ ダ ル を こ い で

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 < ストーリー >
1983年、両親とともに共産党政権下のブルガリアからイタリアの難民キャンプを経てドイツへ
亡命したアレクサンドル。25年が経過し、家族でブルガリアに帰る途中交通事故に遭い、
両親と自分の記憶を失ってしまう。
ブルガリアからアレクサンドルを迎えにきた祖父バイ・ダンは、2人でタンデム自転車に乗り
祖国ブルガリアを目指してヨーロッパ縦断の旅に出る。
子供の頃、祖父に教わったバックギャモンを再び教わりながら自転車の旅をすることで
失われた記憶を取り戻し、人生を見つめなおすことになる。


共産党政権のもと、政治に翻弄され離れ離れになった一家の過酷な人生と
25年を経て再会した祖父と孫が祖国ブルガリアを目指し、絆と記憶を取り戻すロードムービーです。

記憶を失い、気力もなくし病院でくすぶる孫のアパートを見て、その孤独な暮らしぶりを知った祖父は、
2人で自転車をこいでブルガリアに帰ることを提案する。
その道は、かつて警察の摘発に怯えながら両親とたどった道。
道中、記憶を取り戻していく過程で、一家が亡命するに至った経緯が語られます。

この映画で重要な役割を果たしているのがボードゲームのバックギャモン。
残念ながら私はルールを知らないのですが、原型は古代エジプトのセネトというゲームに
たどり着き、日本には奈良時代に伝来したという歴史あるゲームのようです。
祖父のバイ・ダンはバックギャモンの名手で、旅の途中アレクサンドルに手ほどき
しながら次のように語る。
「人生はサイコロと同じ。どんな目が出るか…それは、時の運と自分の才覚次第」

記憶を取り戻しながら明るさを取り戻し、新たな一歩を踏み出すアレクサンドルと、
優しく後押しする祖父バイ・ダン。
最後に祖父と孫がバックギャモンの勝負をするのですが、予想外の決着に
やられました。

「ゲームは勝ったり負けたり、延々とその繰り返し。人生もそうやって続くんだ」
そして「世界は広く、救いの手はすぐそこにある」と続きます 



気になったことがふたつ。
・イタリアの難民キャンプで出会ったマルタちゃんはその後どうなったのかしら?
・亡命のきっかけを作ったいけ好かない工場長は民主化したブルガリアで政治家になったような
 描写があるのですが、あれはどういう意図があるのかな?  




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 ***** 見た 映画 *****

 4月25日 「ボス その男シヴァ―ジ」 DVD ラジニカーント主演のインド映画

       「プリンセス・カウイラ二」 DVD ハワイ王国最後の王女カウイラニの物語 

サイコ  1960

2013-04-23 | 映画 さ行
昨夜NHKのBSでヒッチコックの「サイコ」を見ました。
たまたまチャンネルを変えたら始まったばかり。
ちょっとだけのつもりが・・・、最後まで見てしまいました。
随分むかしに何度か見た記憶があるのですが、現在公開中の「ヒッチコック」で、本作製作の裏側を
見たものだから、今までとはちょっと見る視点が違いました。
NHKさん、この放映はタイミングよすぎ~


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               サ イ コ

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 < ストーリー >
アリゾナの不動産会社に勤めるマリオンは、出来心から仕事で預かった4万ドル横領、
誰にも告げず車で逃走する。雨の中を運転し、道路はずれのにベイツ・モーテルに泊まる。
親切なオーナーの青年ノーマンは、モーテルの裏の屋敷で母と暮らしている。
マリオンがシャワーを浴びていると、突然侵入してきた影がナイフで襲いかかり彼女を殺害。
後から現れたノーマンは驚き、彼女の痕跡を消し、裏の沼に車ごと沈める。
マリオンの妹ライラと婚約者のサム、私立探偵のアーボガストが行方不明のマリオンを探し、
ベイツ・モーテルにたどり着くが、アーボガストも姿を消し、ライラとサムモーテルに乗り込むが・・・。


ヒッチコックは原作本を回収したり、上映開始後の入場を禁止したりと、
ネタバレにならないように工作したり、怖いもの見たさの心理を巧みに操作した様ですが、
何度か本作を見て、結末を知っているにもかかわらず最後までワクワクしながら見てしまいました。

ヒッチコックの妻アルマの発案により主役のマリオンが映画の前半であっさり殺され、
横領事件を描くと思われたドラマが不気味にそびえたつ屋敷をバックに不可解な事件へと転換、
鳥の剥製製作が趣味というおとなしそうなハンサム青年の不審な行動に加え、
屋敷から聞こえる青年の母親とおぼしき女の影と罵声。
不安と恐怖を盛り上げる引き裂くような金属的な効果音に迫力の白黒画面。
当時劇場でこの映画を見た人たちの衝撃は大きかったでしょうねぇ。

そして青年ノーマンの多重人格による倒錯した人格。
若かりし頃に見た時は、マザコンの変態か?としか思わなかったのですが、
今回、ノーマンの歪んだ人格を形成することになった母と息子の関係が
サスペンスのシーン以上に、胸を突きました。
なんとも、哀れで悲しいわぁ


妹ライラを演じるヴェラ・マイルズ。
ヒッチコックが第2のグレース・ケリーにしようとしたようですが、エリザベス・テイラー似の美人でした。
探偵を演じるマーティン・バルサムも精神科医を演じるサイモン・オークランドも
それぞれ「12人の怒れる男」や「ウエストサイド物語」をはじめ多くの映画で記憶に残る名脇役でした。
       
         マーティン・バルサム



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 **** 見た 映画・TVドラマ *****

 4月21日 「さあ帰ろう、ペダルをこいで」 DVD

        「私だけのハッピー・エンディング A LITTLE BIT OF HEAVEN 2011」 DVD
             ケイト・ハドソン、ガエルガルシア・ベルナル主演


 4月22日 「サイコ」 NHK BS2

大沢たかおの「神秘の北極圏」と手嶌葵さんの歌声

2013-04-20 | その他
先週から2週にわたってNHKBSで、大沢たかおの「神秘の北極圏」を見ました。
先週は極寒のカナダ、ツンドラ地帯へ夜空一面を光が覆いつくす「オーロラ大爆発」を求める旅。
今夜は北欧ノルウェーのフィヨルドの海と北極海に浮かぶスバールバル諸島で、
幻想的なブルーライトと呼ばれる現象や、数か月ぶりの太陽に喜ぶ人々の姿と
氷の原野で陸上最大の肉食獣ホッキョクグマに遭遇する旅でした。

白と青の世界。
マイナス40℃の極寒の厳しい条件下、
犬ぞりやスノーモービルでオーロラを、ホッキョクグマを探す旅。

いやぁ~行ってみたい!
けれどマイナス40℃は想像を絶するなぁ~と、
自然が織りなす厳しくも美しい世界に、すっかり見惚れてしまいました。

そしてバックに流れるなんとも美しい、透明感のあるテーマ曲!
手嶌葵さんという方が歌うイメージソング「神秘の世界」。
壮大な自然の映像と相まって、心洗われました。

思わずyoutubeで「手嶌葵さん」を検索。
「神秘の世界」はありませんでしたが、アップされている曲を次から次へと再生。
すっかり手嶌葵さんの声に魅せられました。

ジブリの「コクリコ坂から」未見なので、テーマ曲を歌っておられたのを知りませんでした

 

松田聖子の曲のカバー



 今井美樹の曲のカバー

 

 竹内まりあの曲のカバー



  チャップリン「モダンタイムズ」の挿入曲


いいわぁ~
元気、出ました


*オーロラの写真はNHKのホームページで提供中の壁紙で、現在私のパソコン画面を飾っています。


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 **** 見た 映画・TVドラマ *****

 4月12日 「私はラブ・リーガル シーズン3 vol.1」DVD アメリカTVドラマ こちら

 4月14日「私はラブ・リーガル シーズン3 vol.②③」DVD

 4月16日「私はラブ・リーガル シーズン3 vol.④」DVD

      「ヘンリー・アンド・ザ・ファミリー」DVD トニー・コレット、マイケル・シーン主演

 4月18日「私はラブ・リーガル シーズン3 vol.⑤」DVD

 4月20日「私はラブ・リーガル シーズン3 vol.⑥⑦」DVD


 

歯が・・・痛い!

2013-04-16 | その他
歯医者さんの方には申し訳ないのですが・・・、
子供の頃からあれこれ痛い思いをしているせいか、出来ることなら避けたい場所です。
顎が小さい割に、歯がデカいんです。
入りきらなくて、後ろから1本出てきたほど。
中学生の時に抜きました。

昨秋、突然の痛みで夜中に目が覚め、一晩悶絶。
久方ぶりに歯医者さんに通い、不完全だった根っこの治療に手こずりました。
その時撮ったレントゲンで、ひょっとすると左下の歯も危ないかも?っという
歯医者さんの不吉な発言。

まぁ、大丈夫でしょうと、何の根拠もなく楽観視しておりましたが・・・
キターーーー!
先週から噛んだ時にちょっと嫌な感じがありました。
そして、日曜日の夜から「シクシク」痛み始めまたんです
火曜日が休診なので、何としても月曜日診てもらわなくっちゃっと
朝一で歯医者さんへ。

被せた金属を取り、例のキィー―――――ンってドリルで削り始めましたが
イタイ!
局所麻酔を打つも、イタイ!
神経は図太い方ですが、歯の神経は非常に細いようで、麻酔追加!
なかなか麻酔が効かないとか。ダイレクトに患部に麻酔ということになりイタ~イ! 
久々の激痛に、ハンカチを握りしめ、全身に力が入って疲れました。
頓服(痛み止めのロキソニン)を処方され、
明日(火曜日)定休日なので薬でのりきってね~と笑顔の先生 

確かに・・・激痛ではないのですが、1日シクシク痛み続け、ロキソニンでだましてます。
明日・・・またあんなに痛い思いをするのかしらん?と、ちょっとビビってます。

歯の痛みって・・・肩も首も凝るし、目の奥から頭痛もするのよね~

この歳になっても・・・やっぱり歯医者はイヤだなぁ~

オズ はじまりの戦い OZ

2013-04-11 | 映画 あ行
公開から1ヶ月、もうそろそろ終わってしまうんじゃないかと気になっていたのですが
なかなかタイミングが合わず、やっと見てきました。
やっぱり3Dで、字幕版で見たいよねぇ~、というわけで109シネマズへGO~!
でも・・・109の3Dメガネは重い重いのよ~。
クリップタイプのマイメガネが使えるTOHOシネマズは吹き替え版しかないんです。
唯でさえ重いのに、近視メガネの上に3Dメガネなのでうっとおしいたらないわ~
何とかならんか~!

 
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        オ  ズ  は じ ま り の 戦 い

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 < ストーリー >
カンザス州のサーカス一座の若きマジシャン、オズは、いつか「偉大な男」になることを夢見ていた。
ある日、竜巻に飛ばされて魔法の国オズに迷い込む。
その名前で、伝説の偉大な魔法使いと勘違いされたオズは、東の魔女エヴァノラから
国を支配する邪悪な魔女を倒してほしいと頼まれる。救世主として崇められてしまったオズは、
財宝と名声を得ることを引き換えに魔女退治の冒険に出るが・・・。


オープニングの紙芝居の様な奥行ある白黒画面が、これから始まるファンタジーの世界へと
誘ってくれます。ワクワク~。
ヒューゴの不思議な発明」のジョルジュ・メリエスの映像を思い出しました。
白黒の3Dもなかなか素敵です。

そして・・・気球が竜巻に巻き込まれオズの魔法の国に入ると、一気にカラーの世界へ。
昔の映画のコピーに使われていた「総天然色」って言葉がピッタリするような
色鮮やかな世界です 
  
ストーリーはドロシーがオズの魔法の国に行くずっと前、
「オズの魔法使い」に登場する「偉大なる魔法使いオズ」はどのようにして生まれたか?

『ドロシーが知恵の無いカカシ・心の無いブリキの木こり・臆病なライオンとともに願いをかなえてもらおうとエメラルドシティーのオズを訪ねるが、「偉大な魔法使いオズ」は実は単なるマジシャンのおじいさんで、旅の途中で自ら知恵と心、勇気を手に入れていた』という元々のお話に登場するあのマジシャン・オズの若き日の物語。

若き日のオズは、女たらしで野心に満ちた自分勝手な若者です。
そんなオズが魔法の国での出会いや経験を通して成長していく物語。
最後のバトルシーンで使うからくりもメリエスっほいなぁ。
旅の最後にオズが身に付けていたのは? ええ話やなぁ~!

元の話とうまくシンクロしつつ、
美しい3Dのマジックキングダムの映像と相まって
ディズニーランドで童心に返って楽しむように、誰もが楽しめるエンターテインメント映画です。
ディズニーランドに「オズの魔法の国」なんてアトラクションができるといいな~。

ビックリするような展開は無かったけれど、
予想通り裏切られることのないディズニー映画 by サム・ライミ監督です。


ジェームズ・フランコはとってもハンサムなんだけれど・・・、
相好を崩して笑うと、優しい顔→ちょっと間抜け顔になっちゃうのよね~。
キリリとしたお顔は素敵 

3人の魔女を演じるレイチェル・ワイス、ミッシェル・ウイリアムズ、ミラ・クニス。
衣装もゴージャスで、3人ともお美しいわ。
 東の魔女レイチェル・ワイス
            
                                  南の魔女ミッシェル・ウイリアムズ



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 ***** 見た 映画 *****

 4月 9日 「恋するローマ、元カレ元カノ」 DVD イタリア映画

 4月10日 「オズ はじまりの戦い OZ」 @109シネマズMM横浜

        「君と歩く世界」 @109シネマズMM横浜  フランス映画 


 


理想の出産

2013-04-09 | 映画 ら行
最近、出産をテーマにした映画が多いですね。
先日見たキャメロン・ディアス主演の「恋愛だけじゃダメかしら?」も出産ドタバタコメディーでした。

本作は、フランスでベストセラーになった作家エリエット・アベカシス氏の自伝的小説を基に、
出会い、妊娠、出産、育児にまつわる現実をリアルに描くドラマです。
出産を控えている若いカップルの方々に是非見ていただきたい映画です。



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     理 想 の 出 産    Un heureux evenement

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 < ストーリー >
大学院で哲学を学ぶバルバラは、ビデオショップのアルバイターのニコラと恋に落ちる。
間もなく彼女は妊娠し、母になる喜びと同時に予想外の体の変化や将来への不安に戸惑う。
無事に女の子を出産し親子3人の新生活が始まるが、夜泣きや世話に振り回され、
育児に対する意見の違いなどから夫婦の仲は次第に悪化し・・・。

本作はフランス映画なので、結婚という過程については描かれていません。
出会って恋に落ち、出産という流れです。
見終わってから「そういえば、結婚の話はなかったな~」と気が付きました。
また、主人公のお母さん世代の出産・子育てとのギャップはさ~すがフランスです。
母になって分かり合える、母親と娘の関係の描かれ方が素敵です。


ビデオショップでのハートマーク飛びまくりのキュートな出会いからラブラブの日々。
妊娠によるつわりの苦しみ、ホルモンバランスの乱れで訳もなく泣いたり笑ったり、落ち込んだり。
そして出産時のてんやわんや
出産後、睡眠不足、仕事と育児で目一杯。次第に苛立ち、互いを思いやれなくなっていくふたり。
非常にリアルで、あまり描かれてこなかった妊娠、出産、子育ての大変な現実を描いています。

子供が生まれることで、広いアパートに移るため、夢を諦め定職に就く二コラ。
一方のバルバラは予想外の身体の変化に翻弄され「誰もこんなことになるとは教えてくれなかった」と
愚痴をこぼす。
出産後、理想の子育てに囚われ完全母乳や抱っこひもにこだわり疲れ果てるバルバラ。
人口栄養を取り入れ、双方のお婆ちゃんたちに助けてもらったらというニコラに反発し、
尚一層追い詰められる。

OECD諸国の中で、出生率を伸ばしたフランスでは子育て支援に手厚いと聞いていましたが、
出産・育児の現実は日本とさほど変わらないのねぇと思いました。

肩の力を抜いて、頼れるものは頼って、子育ての日々を楽しめたらいいだろうとは思いますが、
残念ながら、そんな風に思えるのは、そんな大変な日々が過ぎ去った後なんだなぁ~。
その時は必至で、自分のこだわりを譲れず、天使のような赤ちゃんが疎ましく思えたりしちゃうのよ

フランスでは別れたカップルの25%が第一子が生まれた直後に別れているらしいです。
出産や育児に疲れ、子育てで意見の対立などパートナーとの関係悪化に悩む女性が多いのですね。
ニコラはかなり優しいパートナーだと思いましたが・・・。

原題の「Un heureux evenement」は「幸せな出来事」という意味のようです。
バルバラとニコラにとっては「雨降って地固まる」幸せな出来事だったようです。
出産がふたりにとって「幸せな出来事」になるよう、本作を見て前もってシミュレーションしておくと
いいんじゃないでしょうか。
         
      ニコラ(ピオ・マルマイ)        バルバラ(ルイーズ・ブルゴワン) 

バルバラ役は「アデル/ファラオと復活の秘薬」のルイーズ・ブルゴワン。
ルイーズは本当に妊娠中?と思えるほど、特殊メイクで妊婦の身体になってます。
裸になっても作り物とは思えないほどの出来栄えです。




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 ***** 見た 映画 *****

 4月 4日 「アイアン・スカイ」DVD 
           月の裏側に逃げていたナチス軍が、地球侵略のため舞い戻るトンでも映画

 4月 8日 「私は、ラブ・リーガル シーズン3 ①②」DVD

        「理想の出産」 DVD 
    

ジャンゴ 繋がれざる者

2013-04-01 | 映画 さ行
タランティーノ作品だからでも西部劇だからでもなく、
久々のレオナルド・デカプリオ見たさに映画館に足を運びました。
でも、デカプリオが主演じゃなかったのですね。
「ジャンゴ」を演じるのはジェイミー・フォックス。

しか~し、今年6月公開予定のデカプリオ主演作「華麗なるギャツビー The Great Gatsby」の
予告編を見ることが出来ました 
本作でもそうですが、最近のデカプリオは何だかヒステリックな役柄が多くないですか?
賞からも遠ざかっているし・・・頑張ってもらいたいもんです。


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       ジ ャ ン ゴ  繋がれざる者
             Djanngo Unchained 

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 < ストーリー >
南北戦争の2年前のアメリカ南部。奴隷のジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、
ドイツ人の元歯医者で賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)に賞金稼ぎの
手伝いを持ちかけられ、はれて自由の身となる。2人は協力し、次々とお尋ね者たちを取り押さえ、
賞金を手にする。その後、奴隷市場で離れ離れになったジャンゴの妻が
農園主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)に買われたことを突き止め、
偽の取引話をでっち上げ、農園に乗り込む。2人は妻を救出することができるのか?

ジョン・フォード監督、ジョン・ウェインやジェームズ・シュチュワート、アラン・ラッドなどなど
昔は多くの西部劇が作られましたが、いつの頃からか全く西部劇が流行らなくなりました。
日本でも、昔は時代劇が多くて難しい言葉使いなど時代劇を見て知らず知らず覚えた記憶がありますが
やっぱり時代劇が少なくなりましたね。
昔は毎年見ていたNHKの大河ドラマも、もう何年も見てないわ~。
あれほど沢山の西部劇に時代劇をTVや映画で見たのに、いつの頃からか興味がなくなってしまいました。
あんなに人気があったのに、この凋落ぶりはどうしてなんでしょう?
本作もデカプリオは出ていなければ…きっと見なかったわ。

「ジャンゴ Django」というのは1966年のイタリア映画「続・荒野の用心棒」の原題および主人公の名前
だったんですね。タイトルからしてマカロニ・ウェスタンの代名詞。
チラシから、画面の雰囲気、音楽、タイトルの文字など、すべてマカロニ・ウエスタンを意識した
作りです。
 南部の大農園主
            
私、マカロニ・ウエスタンは好きではなかったです。
父がジュリアーノ・ジャンマ好きで、よく見ておりましたが、
本家アメリカの明る~い西部劇に比べて、ちょっと陰気で暴力的、血しぶきドバー!って
感じが馴染めませんでした。
何度も言うようですが、本作はマカロニウエスタンなので血しぶきドバ・ドバー!!
後半の銃撃戦は徹底的です。

そんな中、デカプリオを見に行ったのに、ドイツ人の賞金稼ぎシュルツを演じるクリストフ・ヴァルツに
すっかり魅せられました。
    左がヴァルツ
以前見た「おとなのけんか」ではなんだかいけ好かない弁護士役だったのですが、
本作では髭を蓄え、すぐ暴力に訴える西部の荒くれ男たちの中で、ちょっと異質な礼儀正しい知性派の
賞金稼ぎ役で、非常にチャーミングでした
彼がデ・ニーロやトミー・リー・ジョーンズ、フィリップ・シーモア・ホフマンら演技派を抑えて
見事!助演男優賞を受賞~したのもうなずけます。

西部劇と言えば悪者ネイティブ・アメリカンと白人との攻防を描くのが通例でしたが、
本作は黒人奴隷の南部でのひどい待遇を描いているのが異色です。

フランコ・ネロが登場するのはマカロニ・ウエスタンへのオマージュってやつ?
人気のジョナ・ヒル(マネー・ボール)や、懐かしいドン・ジョンソン(マイアミ・バイス)、
ブルース・ダーンも登場します。
          
        デカプリオ クリストフ・ヴァルツ サミュエル・L・ジャクソン ジェイミー・フォックス
            この農園で死闘が繰り広げられようとは・・・。
 



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