先週、デカプリオの「シャッターアイランド」を見ようか、アカデミー賞ノミネートの「第9地区」にしようかと
悩んだ末、デカプリオを選んだ私・・・。そりゃ、しゃーないよね。
ところが、「『第9地区』なかなか良いよ~」とのお薦めに従い見てきました。
水曜日の午後、公開から随分経っているの空いてるかなぁ~とネット予約せずに行ったら・・・大~誤算。
8割くらい埋まりました。まだまだ人気です。
*********************
第9地区 NINE DISTRICT
*********************
< ストーリー >
1982年、南アフリカ、ヨハネスブルク上空に突如現れた宇宙船。
船内にいた宇宙難民の異星人は第9地区で暮らし、人間と共同生活を始める。
28年後、地区のスラム化や人間との争いにより、地区の管理・監視機関MNUにより
専用居住地区第10地区への移住計画が始まる。
立ち退き同意書を得るため第9地区を訪れたMNU社員ヴィカスは、謎の液体を浴び身体に変化が現れる。
この映画、ハリウッドで作ったものだったら、なかなか面白いB級SF映画で終ったんじゃぁないでしょうか?
ところが、南アを舞台にした、南ア監督による、南ア俳優出演にタイトルが「第9地区」とくりゃあ、
俄然政治色を帯びメッセージ性に富む作品として、アカデミー賞ノミネートまで行っちゃった~って気がします。
南アでは1966年「集団地域法」によりケープタウンの「第6地区」を白人のみが居む地域に指定し、
黒人を追い出したとか。
今までエイリアンものといえば、必ず壮絶な戦いを経て人類の勝利!ってな筋書きだったのに・・・。
本作はニュース映像などを盛り込んだドキュメンタリータッチで始まり、
早々にあっさりとエイリアンの姿を見せ(今までは最期まで姿を隠すパターンが多かったです)、
人類との間に起こるトラブルや、主人公の身に起こる意表を突いた展開に、
主人公が操る異星人の兵器ロボット(?)での壮絶バトル。
主人公ヴィカスは、人の良さそうな普通の市民だったのに・・・、体の変化と共に次第に戦う顔つきに変わり、
心の葛藤や苦悩を滲ませます。
そんな彼を、会社もならず者集団も利益のためだけに手に入れよう奪い合う。
「人間同士の欲望剥き出しの醜い姿」VS「親子愛・友情溢れる自己犠牲のエイリアン」って構図が
何とも皮肉~でした。
隔離政策などの差別問題を臭わせ、生き残りをかけた激しい戦い、
主人公とエイリアン親子とのヒューマンな心の交流と何だかとってもてんこ盛りで最期まで飽きさせません
異星人を「prawn」って呼んでましたが、私には細めの仮面ライダーに見えました。エビやないやろ~?
「prawn」は「shrimp シュリンプ」より大きく「lobster ロブスター」より小さい海老。
西洋人は異星人というと
頭足類(タコ)、甲殻類(「プレデター」はカニみたい)や昆虫をイメージするみたいですが、
日本じゃ昆虫イメージの仮面ライダーはヒーローやで~
一見SF娯楽作品と見せかけ観客動員を増やし、政治・社会問題を盛り込むって
巧みな手法やねぇ。
ヒットしなかったニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ主演の『インベージョン』も
元は何度もリメイクされている『ボディースナッチャー 恐怖の街』で、SFと見せかけつつ
夫々の時代に忍び寄る社会風刺を織り込んでいたようですが、それが曖昧だと
単なる陳腐なB級SFで終ってしまうようですね。
まさか3年後・・・って続編はないですよね?
***** 見た 映画 *****
4月23日 「亡命 OUTSIDE THE GREAT WALL」@有楽町
4月25日 「湖のほとりで」DVD イタリア映画
悩んだ末、デカプリオを選んだ私・・・。そりゃ、しゃーないよね。
ところが、「『第9地区』なかなか良いよ~」とのお薦めに従い見てきました。
水曜日の午後、公開から随分経っているの空いてるかなぁ~とネット予約せずに行ったら・・・大~誤算。
8割くらい埋まりました。まだまだ人気です。
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第9地区 NINE DISTRICT
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< ストーリー >
1982年、南アフリカ、ヨハネスブルク上空に突如現れた宇宙船。
船内にいた宇宙難民の異星人は第9地区で暮らし、人間と共同生活を始める。
28年後、地区のスラム化や人間との争いにより、地区の管理・監視機関MNUにより
専用居住地区第10地区への移住計画が始まる。
立ち退き同意書を得るため第9地区を訪れたMNU社員ヴィカスは、謎の液体を浴び身体に変化が現れる。
この映画、ハリウッドで作ったものだったら、なかなか面白いB級SF映画で終ったんじゃぁないでしょうか?
ところが、南アを舞台にした、南ア監督による、南ア俳優出演にタイトルが「第9地区」とくりゃあ、
俄然政治色を帯びメッセージ性に富む作品として、アカデミー賞ノミネートまで行っちゃった~って気がします。
南アでは1966年「集団地域法」によりケープタウンの「第6地区」を白人のみが居む地域に指定し、
黒人を追い出したとか。
今までエイリアンものといえば、必ず壮絶な戦いを経て人類の勝利!ってな筋書きだったのに・・・。
本作はニュース映像などを盛り込んだドキュメンタリータッチで始まり、
早々にあっさりとエイリアンの姿を見せ(今までは最期まで姿を隠すパターンが多かったです)、
人類との間に起こるトラブルや、主人公の身に起こる意表を突いた展開に、
主人公が操る異星人の兵器ロボット(?)での壮絶バトル。
主人公ヴィカスは、人の良さそうな普通の市民だったのに・・・、体の変化と共に次第に戦う顔つきに変わり、
心の葛藤や苦悩を滲ませます。
そんな彼を、会社もならず者集団も利益のためだけに手に入れよう奪い合う。
「人間同士の欲望剥き出しの醜い姿」VS「親子愛・友情溢れる自己犠牲のエイリアン」って構図が
何とも皮肉~でした。
隔離政策などの差別問題を臭わせ、生き残りをかけた激しい戦い、
主人公とエイリアン親子とのヒューマンな心の交流と何だかとってもてんこ盛りで最期まで飽きさせません
異星人を「prawn」って呼んでましたが、私には細めの仮面ライダーに見えました。エビやないやろ~?
「prawn」は「shrimp シュリンプ」より大きく「lobster ロブスター」より小さい海老。
西洋人は異星人というと
頭足類(タコ)、甲殻類(「プレデター」はカニみたい)や昆虫をイメージするみたいですが、
日本じゃ昆虫イメージの仮面ライダーはヒーローやで~
一見SF娯楽作品と見せかけ観客動員を増やし、政治・社会問題を盛り込むって
巧みな手法やねぇ。
ヒットしなかったニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ主演の『インベージョン』も
元は何度もリメイクされている『ボディースナッチャー 恐怖の街』で、SFと見せかけつつ
夫々の時代に忍び寄る社会風刺を織り込んでいたようですが、それが曖昧だと
単なる陳腐なB級SFで終ってしまうようですね。
まさか3年後・・・って続編はないですよね?
***** 見た 映画 *****
4月23日 「亡命 OUTSIDE THE GREAT WALL」@有楽町
4月25日 「湖のほとりで」DVD イタリア映画
だって、エイリアンが立ち退きの書類を見て役人に
文句を言っているって120%ありえないシュールな展開
ですもんね。
これだけで、もうなんだこの世界はって完全に引き込まれましたよ。
ドキュメンタリータッチだったのも現実感があって◎でした。
そもそもメッセージ性ってSFは盛り込みやすいんですよね。
日本でSFというとスペースオペラのイメージが強いですけれど。
そういう意味で本作は優れたSF映画だなと思いました。
以前聞いたところによるとshrinpっていうのは小型で海底にいるもので、prawnっていうのは小型で主に泳いでいるものらしいです。
日本ではざっくりえびですからねー。
言葉は奥が深いです。
いろんな物がてんこ盛り~って感じで、エイリアンなのにヒューマンタッチってのが面白かったです。
その短編映画は見れないんでしょうか?興味深々です。
秀さんの28年後の意味や「黒人やマンデラさんを玩具に」レビューには驚きました。
全く逆の解釈に、思わずコメントを残させていただきました。アカデミー賞はどちらの解釈でノミネートに至ったのでしょうね?
SFってなかなか奥が深いですねぇ。えっ、英語の辞書リーダースで確認し、ロングマンにもprawnは大きなshrimpと書いてあったのですが・・・
日本語だと小エビくらいしかサイズを表す表現はないですね