映画の話でコーヒーブレイク

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海街diary

2015-06-18 | 映画 あ行
家族をテーマにした是枝監督話題の作品。
原作は吉田秋生さんの人気コミックスなんですね。

父とは?母とは?家族とは?「家庭の崩壊と再生」を問いかけ続ける是枝監督。
今回は父の死をきっかけに、残された娘たちの葛藤とそれぞれの成長を描く。



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              海   街   diary

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 < ストーリー >
鎌倉で古い家で暮らす3人姉妹、幸(看護師)、佳乃(銀行員)、千佳(スポーツ用品店の店員)。
ある日、15年前に家を出た父親の訃報が届く。葬儀が行われる山形の温泉町へ向かった三人は、
そこで異母妹すずと対面する。すずの母と死別し、3人目の妻を迎えていた父。
気丈に振る舞うすずだが、血の繋がりのない継母と暮らすことになる不安げな様子に
鎌倉で一緒に暮らさないかと提案する幸。鎌倉で一緒に暮らすことになった4人は…。

         

すずと3姉妹は血の繋がりがあるとはいえ、それまで10数年一度も会ったことがなく、
すずは父を奪った女の娘という複雑な関係です。
長女幸は父と母の諍いや、母の出奔の経緯などの記憶があるがゆえに両親に対しては批判的で
幾つも違わない妹たちの面倒を見てきたしっかり者。
              
   同じ病院の医師と不倫中         信用金庫の仕事で上司と外回り  
次女佳乃は天真爛漫。酒癖が悪くダメンズに惚れ、お金を貢いでしまうタイプ。
三女千佳はユニークキャラ。父が出ていった時幼かったため、父の記憶がほとんどない。
異母妹すずは明るくしっかり者のサッカー少女。3人の姉に対し、実母が父を奪ったことで
引け目を感じている。

すずの自分の居場所を見つける物語を軸に、懐かしい日本の風物詩で季節の流れを追いながら、
彼女を取り巻く人たちを優しい目線で描く。
是枝作品には必ず登場する料理のシーン。
梅酒作りや障子の張り替え、浴衣で花火…私も遠い昔、家族でやったなぁ~と懐かしく思い出しました。

3人の姉たちも、すずと関わる中で出ていった父への3様の想いを吐露しつつ
そこにいない父や亡くなったすずの母、3姉妹の祖母とのエピソード語ることで
家族の過去をあぶり出し、同じ時を過ごしたにも関わらずズレがあることを再認識したりもする。
そして新たな関係を築き家族として再生していく。

歩いても 歩いても」ほど毒はなく、「そして父になる」ほど衝撃的ではないけれどじわっとくる作品です。

今回はあまり毒を吐かず、なだめ役で登場する大船の大叔母を演じる樹木希林。
娘たちを捨てて出ていき、久しぶりに法事で帰宅。波紋を起こす母を演じるのは大竹しのぶ。
         
近所の海猫食堂のおばさん演じる風吹ジュンとその恋人で喫茶店店主を演じるリリーフランキー。
この他人のふたりが、さり気なくすずを支え父との記憶を共有するのがイイです。
                      
ずずの同級生でサッカーのチームメイトを演じる「まえだまえだ」の旺志郎クンは「奇跡」に
次いて是枝作品出演です。大きくなったねぇ。
         
「大人のせいで子供時代を奪われた」という表現が切ない。
「すずはここにいていいんだよ」という幸の台詞に

最後に幸とすずが行く鎌倉の高台。
あそこは先日行った「祇園山ハイキングコース」の見晴台ではないかしら?
           




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 ***** 見た 映画 *****

 6月16日 「海街diary」@イオンシネマ海老名


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