映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

インサイド・ヘッド

2015-08-10 | 映画 あ行
洋画は基本字幕で観るのですが、何と!本作の神奈川県での上映はすべて吹き替え
アニメ=子供向け→吹き替えという流れなんでしょうが、
神奈川全域で一館くらい字幕上映をやってもいいんじゃないですか?
ほぼ満席の館内は、9割が小学生くらいの子供とお母さん、この組み合わせで2・3組のグループ、
時々おばあちゃん連れで、皆さんポップコーンと飲み物を抱えての映画鑑賞でした。

子供たちは笑うでもなく、泣くでもなく、あまり反応がなかったような…。
だって…本作のターゲットって小学生ではないでしょう。
そんな中、いい年をしたおばちゃんは、不覚にも泣いてしまいました

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         イ ン サ イド ・ ヘ ッ ド   INSIDE OUT

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 < ストーリー >
ミネソタの田舎町ですくすく育ったライリーだったが、父の仕事の都合でサンフランシスコに
引っ越すことになる。新しい環境に戸惑い、馴染めず、自信を無くし孤独の殻に閉じこもるライリー。
彼女の頭の中の感情をコントロールする司令部では「喜び」「悲しみ」「怒り」「嫌悪」
「恐れ」の5つの感情がライリーを励まそうと奮闘する。そんな中「悲しみ」が彼女の大切な
思い出に触れたことで悲しい感情が広がり出す。慌てて元通りにしようとした「喜び」だったが
「悲しみ」と共に司令部の外に飛ばされてしまう。急いで司令部に戻ろうとする「喜び」は
「悲しみ」をつれてライリーの頭の中を駆け回るが…。

一般的に感情を表す表現「喜怒哀楽」は喜び・怒り・悲しみ・楽しみの4つ。
これは喜怒(喜びと怒り)と哀楽(悲しみと楽しみ)という相反する言葉の組み合わせのようです。
う~ん、人の感情って幾つに分類されるのでしょう?人種・宗教・文化的背景によっても異なるでしょうね。
本作では、各人の頭の中の司令部に感情を取り仕切る5つの感情があるのです。
「joy 喜び」「sadness 悲しみ」「fear 恐れ」「anger 怒り」「disgust むかつき」。
アメリカ人ポール・エクマン氏の感情の基本リストによると6つ。本作の5つに「驚き」が加わってます。
五情では「喜怒哀楽」+怨(うらみ)や、六情は「喜怒哀楽」+愛・憎、
七情だと「喜怒哀」+懼(おそれ)・愛・悪(にくしみ)・欲。
もっと細かくいろんな感情を加える表現もあるようです。

    
ライリーの心の中には、体験を通して作り上げた自信や元気の元となる「思い出の4つの島」がある。
     
     司令塔には左から「怒り」「嫌悪」「恐れ」「喜び」「悲しみ」5つの感情がいる。
    来たくなかったサンフランシスコ
       友人もできず孤独なライリー
           とうとう思い切った行動に。

子供にとっては一大事である引っ越しという大きな環境の変化に心の安定を失うライリー。
呼応するように「喜び」と「悲しみ」は司令塔から飛ばされ、頭の中を彷徨うことに。
心の支えたる「思い出の4つの島」が壊れだし、孤独な気持ちを抱えミネソタに帰るという考えに
とりつかれていくライリー。
彼女の葛藤がそのまま脳内の「喜び」「悲しみ」の司令塔を目指す困難な旅と重なり、
緊迫感が高まります。
暴走しそうなライリーを救うのは、「喜び」「悲しみ」に救いの手を差し伸べる記憶の中に埋もれていた
幼い頃の心の友ビン・ボン。
         

司令塔のリーダーとしてライリーの気持ちを盛り立て八面六臂、幸せな気持ちを振りまいてきた「喜び」。
小さい時は「喜び」が活躍し心のよりどころとなる自信をつけることが大切だけれど、
思春期に差し掛かると「喜び」以外の感情、特に「悲しみ」の感情が必要なんですね。
辛いこと・悲しいことを乗り越えた先に、心の成長はあるんだよ~、
乗り越えるには、周りの人たちから愛されたという過去の記憶が大切なんだよっと教えてくれます。
見た直後より、内容を思い出しながら文章にしている今の方が、ストーリー展開の巧みさを実感します。

小さい頃泣き虫だった私。日本の文化の中にある「泣くのは恥ずかしいこと」という雰囲気を察知し
小学校に入ってからは人前で泣かなく…泣けなくなりました。
今は年を取ったせいかまたまた涙腺が緩くなって…。
泣くというのは感情の発露だからね。素直に感情を表しましょう。
最近、アメリカ大リーグの野球選手がトレードを察知して泣く姿をテレビで見て驚きました。
マッチョの象徴みたいなメジャーリーガーのお兄さんが人目も憚らず…。あり、ですよね。
泣くことで悲しい・悔しい・辛いという気持ちは結構軽くなりますものね。カタルシス~。
しかし、男性が泣くと「男泣き」。
女性が泣くと「やっぱり女は•••」というネガティヴな反応は如何なものか?

原題は「Inside Out」。「裏返し」「裏表」の「喜び」と「悲しみ」を表しているのでしょうね。

吹き替えに人気俳優やタレントさんを起用することが多いですが、やっぱり声優さんに
任せた方がいいんじゃないの?と思っていたのですが、本作では「喜び」の声を竹内結子さん、
「悲しみ」を大竹しのぶさんというキャスティング。非常~に良かったです。
特に竹内結子さんの「喜び」がピッタリ! とても素敵な元気になれるお声でした




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2 コメント

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Unknown (ふじき78)
2015-08-14 06:34:48
無意味な推測
手塚治虫だったら喜怒哀楽四つのキャラに「あっちょんぶりけ」を加えて五つのキャラとしたであろう。
返信する
Unknown (ふじき78さんへ(ryoko))
2015-08-20 00:29:55
無意味な推測って・・・?
「あっちょんぶりけ」はピノコちゃんですね。
あれは「驚き」ですか?
返信する

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