掻かずにかゆみを抑えるには‥

　 かゆい部分をかくのはとっても気持ちの良いもの‥。　虫さされや湿疹などでかゆいとき、
　　 多くの人がかきたい気持ちをぐっとこらえ、冷やしたりかるくつねったりしてしのいで
　　 いるのではないでしょうか‥。
　かいてはいけない理由は明白です。かきむしることで肌
　は損傷する。そこからバイ菌が入り感染症を引き起こす
　危険性がある。　夏の暑い時期は、湿疹をかきむしって
　とびひ（伝染性膿痂疹）やヘルペス（カポジ水痘様発疹症）にな
　ることもある。

　　子どもが皮膚をかきむしってしまう場合、ついつい「かいちゃだめ」と叱りがちだ。
　　特にアトピー性皮膚炎を患っていると、かくことで症状が悪化する。　ただ、中学生に
　　　もなれば、かいてはいけないことを十分に理解できる。
　　小さな子どもでも「かいちゃだめ」と叱られることはうれしいことではないはずだ。
　　　かいてはいけないと分かっていてもかいてしまう。　「かいちゃダメ」という言葉を
　　　ぐっと飲み込んで他の方法でかくことをやめさせたい。

　　例えばかゆみは冷やすことで治まる。　ちょうどよい温度は２０度付近だという。　
　　　保冷剤をハンドタオルで包んで冷やすのが効果的だという。
　　市販のかゆみ止めも有効で、メンソール入りのかゆみ止めの効果については医学的にも
　　　根拠があるという。　メンソールで刺激される体内の分子はTRPM８と呼ばれ、これ
　　　が２０度付近で反応する。　つまり、冷たいヒヤッとする感覚をTRPM８が生じさせ
　　　ており、かゆみが治まるそうだ。

　　面白い研究もあるそうだ。　バーチャルリアリティー空間内を赤色系で埋め尽くすとか
　　　ゆみが増し、青色系で埋め尽くすと減ったという。　お子さんのおもちゃは青系を選
　　　んであげたほうが、かゆみは軽減するかもしれない。　小さなお子さんならかいてい
　　　る手をとって一緒に踊るなど、楽しい方法でかく手を止めてほしいなどだ。

　　顔の湿疹で目をこすったり顔をたたいたりすると、白内障や網膜剥離のリスクが高まる
　　　ので気をつけてほしいと、近畿大学医学部皮膚科主任教授の“大塚さん”は話している。

　　かゆくなるとつい我慢できずに、かいてしまうことはよくあることだと思われます。　
　　　かく前にもう一度、このような例を思い出し考えてはいかがでしょうか。