Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

ケーブル作りのノウハウ

2018年09月20日 | ピュアオーディオ
ケーブル類を「自作」に切り替えてもう15年になる。その間色々な構造や材質、作りの仕方等を実際に作って試聴して確認して来ました。手間がかかる地道な作業です。それが出来る環境にいたからこそ出来た事だと思います。その一例を述べて見たいと思います。

自作ケーブルを作る場合、「振動対策」は必ずやらないといけません。でないとプラス線とマイナス線が各々別の振動で「震えて」しまいます。「各々別の振動で震えて・・・」を別の言葉で云うと、「音の芯が無い」(バラバラに音が出ている印象・・・集中力がない)サウンドとなってしまいます。「自作ケーブル」をやっておられる方で「振動対策」まで気を配れる方はかなりの強者と思います。この辺をメーカー製の綺麗なケーブルで確認すると殆ど対策されていません。ノウハウがないのでしょうね。「振動対策」は電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブル・・・すべてのケーブルに適用されます。

具体的にどんな対策をするか?・・・個人的秘密ですのでお教えは出来ません。実際に作って、その事に気付き、対策を考えて見る事でしょう。人の技術を当てにする様では「熱意」が足りません。

「音質アップ」は地道な事の積み重ねです。基本的に4M(man・machine・method・material=人・機械・方法・材料)で考える事が必要です。

オーディオの場合、①機器 ②電源及びケーブル類 ③部屋 ④オーナーのスキル の4つの項目毎に4Mを考える必要が有ります。その全てのキーワードは「人」(MAN)に有ります。物事を深く考え行動する(深慮遠謀)人と、軽く考え行動する人の違いが出て来ます。サウンドにもそれが「音」として出て来ます。何も「経済的理由」だけで「音質」は決まりません。

安価なシステムでも「ノウハウいっぱい」の緻密なサウンドを作る事も出来ます。当然聴く音楽から「感銘」を受けるものも違ってくるでしょう。ケーブル作りのノウハウなどは実際に作って見ないと分からないものです。まずは簡単な事から「やってみる事」でしょうね。行動の無い方にノウハウは付きません。

頭の中でいくら良い事を考えても、実践しなければ「絵に描いた餅」で、恩恵は何も有りません。少しの知恵を実践して積み重ねて行く事の方が、目標に向かっていく本当の姿だと思います。私も15年前は「まったくのド素人」で、RCAケーブル1本も作った事が有りませんでした。でも何とかなるものです。「為せば成る、なさぬは人のなさぬ成りけり」(上杉鷹山)

ケーブルの完成

2018年09月19日 | ピュアオーディオ


最後のDAT用XLRケーブルの作成でケーブル作りは終了します。今後「作り替える事」もなくなるでしょう。

交換後出てきたサウンドは、「余裕たっぷりな」サウンドです。繊細で居て骨の太いサウンドになりました。何故「ケーブルの完成」かと云うと、ソース機器(CD/MD/DAT・チューナー)の送り出しの情報量を全て送り出した上にかなりの余裕感を感じます。ソース機器の送り出し量が100%で有り、それ以上の伝送容量を持ったと云う事です。

一般のケーブルでは、まずソース機器の送り出し量を100%送り出せているケーブルはないと思います。ひどいモノは50%以下、ほどほどに良いモノでも70%以下だろうと思います。今回のグレードアップで「ゴールドスターシリーズ」は90%以上の伝送容量を持っている事を感じました。今回作成した「シリウスシリーズ」は180%の性能を持っていると予測しています。だから余裕しゃくしゃくに感じます。出るべき音数とエネルギー感、音場表現等を音の厚みを持って再現してくれます。

ただ悩みも有ります。ゴールドスターで3年以上鳴らし込んだ機器でも、シリウスに対応させるためには1年間(2000Hr以上)の鳴らし込みによる「活性化」を待たねばなりません。ゴールドスター以下の性能の場合、ひどい苦行を強いる事になるでしょう。

良いケーブルほど使い始めのサウンドはひどい音のバランスや「ふん詰まり」になり、それが長期間続くことになります。ビフォーとアフターのケーブルの性能差が大きい程「ひどい音」に一時的になります。

これは、ケーブルによる情報伝送に機器が付いていけない状況を表しています。但し、音数の多さは繋いで直ぐに確認できるでしょう。音のバランスが崩れ、ふん詰まった音にどれくらいの時間耐えられるかで、導入できるかが決まります。まず8割の方は高性能ケーブルの洗礼に「投げ出す」事でしょう。ケーブルを極端に良いモノにするとはこう云う「一時的な音質ダウン」も覚悟しなければなりません。

しかし、機器の活性化が進むにつれて、3か月以上は右肩上がりに音質向上して行きます。そしてある日突然「活性化完了」(活眼)して、今までの音質レベルを突き抜けた「異次元の音質」を手に入れることが出来るでしょう。一度経験してしまえば次は待てるようになります。

機器は「故障しない」モノが最高

2018年09月18日 | ピュアオーディオ


ラスト1セットのケーブル作成は昨日終了。夕方になってやっと完成。まだ音出し確認は出来ていない。

今回「重い腰」を上げたのには理由が有る。「CDT」に使っているスチューダー:A730がまた読み込み不良のトラブルを発生させて使えない状況。チューナー・MDは最高峰のケーブルで楽しめるが、DATのケーブルは「格下」になるので、ソースを確保する為に急いで作りました。(前もって1か月前から準備はしていて、面倒くさいので作業を後回しにしていた)

A730は8年前に一度オーバーホール的にコンデンサー交換・IC交換をしていた。今回も多分ICがおかしくなっていると思う。また修理に出さなくてはならない。

ソース系ではチューナー・アナログプレーヤーは40年使っても壊れない。(針の摩耗は有るが・・・)テープデッキ(オープン・カセット)は走行系が使ってやらないとダメになる。DATも同様。CDPやMDPはピックアップに寿命が有るので、意外と消耗が早い。

アナログは一般的に長寿命に対し、デジタル系は「短寿命」の様に感じる。その為複数のソース機器か複数台の予備機を準備していないと継続が難しい。・・・これって「大問題」です。

当初音楽部屋で始めたCDオンリーだったら、「音楽」を鳴らせない状態になっていた。これを嫌って「ソース機器」を増やしてきていたのが、せめてもの救いだと思う。

チューナーもDATもMDもCDと遜色ないサウンドで楽しめる様になって来た。

やっと「重い腰」を上げて・・・

2018年09月17日 | ピュアオーディオ
8月上旬まで続けていたケーブル作り。ラスト1セットを残した状態で振り返ると、1ヶ月以上も中断していた。

昨日、やっと「重い腰」を上げて、最後のXLRケーブル1セット(DAT用)を作り始めました。
1)裁断(カット)・・・36本
2)長さ合わせ
3)方向合わせ
4)端末処理・・・72個(表皮カット・半田付け処理)

ここまで来るのに5時間かかっています。
これから先は、
5)第一段ケーブル合わせ・・・半田付け・・・12本にする。
6)第二弾ケーブル合わせ・・・半田付け及び熱収縮チューブ取り付け・・・6本にする。
7)プラグへの半田付け・・・3箇所×2×2
8)スリーブ取り付け・・・2本にする。

このXLRのケーブルは、1本/Dayのペースでしか作れません。とにかく手間暇と時間がかかります。心穏やかな時に集中して出来る時間が無いと手を出せません。簡単に手順を1)~8)まで書きましたが、それぞれ段取りや寸法・手順を考えてやらないとうまく収まりません。収まらなかったら「失敗」になります。

今回はXLRケーブルの1.5m仕様です。本日中には完成させる予定です。この作業が終わらないと「道具類」を片付けられません。部屋中が散らかって落ち着きません。道具類を片付けたら次の事に移れます。

LE8T+TW47ツィーターシステム

2018年09月16日 | ピュアオーディオ


現在使用中のサブシステムはJBL:LE8T+TW47ツィーターの1種類のみになりました。LE8Tは古くからJAZZが聴ける名器として、部屋に制約されている方(サラリーマンが多い)に根強い支持をされています。



LE8T(20㎝フルレンジ)はそのまま1発で全帯域をカバーしてくれますので、そのままで十分通用する音のバランスを持っています。下手な2ウェイや3ウェイ機より低・中・高域の音のつながりがシームレスで非常にコンパクトにまとまっています。



このLE8Tに自分で設計したSTM-22トレールを使うと、床面の強度が十分に有れば、38㎝クラスの低音感が得られます。まさにフロアー型の鳴り方をしてくれます。(ただし箱内配線を高性能な配線材でする事が前提)

以前旧事務所で鳴らしていた時も、後ろに置いていたRCA箱(D130×2発)の大型システムが鳴って居ると錯覚された方が多かったです。

このLE8Tで私は「クラシック音楽」をメインに聴きます。クラシックでも十分に音楽を堪能できます。実際に聴かれた方は「音数」・「質感」・「音場表現」等十分だとおっしゃる方もいらっしゃいます。

個人的には、隣の部屋にメインのオリンパスシステムが有りますので、こちらを聴いてからはどうしても「サブシステム」だな・・・としか判断できません。多分、このLE8Tシステムをメインにされている方には十分な音量なのだと思います。

このLE8TにTW47ツィーターを足した事で、シンバルの実在感が増しました。キレと響きの良いシンバルの音を手に入れました。まだ鳴らし込みが足りないのか弦楽器の再現はイマイチの状態。ただ、オーケストラものなら十分な質感で楽しめます。

よく覚えていないが、LE8Tのシステムは多分6セット目だと思う。マルチアンプシステムの低・中・高音の音量調整用に不可欠な音のバランスだと思っている。このサウンドを聴いて、マルチアンプの音量バランスを取る・・・と云う使い方をしている。現状ではもうメインシステムのチェック用には使わないが、そばに置いて置きたいシステムです。

アンプの電源素子とサウンドについて

2018年09月15日 | ピュアオーディオ
「マランツ#7c+#8B・#9」、「マッキントッシュC22+MC275」。オーディオマニアならこの二つの名前を聴いた事が有るだろう。1960年代の「管球式プリアンプ+パワーアンプ」の超有名な名器でです。今となっては「オリジナル状態」のモノを手に入れるのは難しいアンプです。この2種のプリアンプは電源素子が「セレン整流」の機器です。セレン素子特有のサウンドと質感を持っていました。

アンプの電源の整流素子として、
1)セレン整流
2)真空管整流(整流管)
3)ダイオード整流
の3つの方法が有ります。

それぞれにサウンドと質感、ノイズについて特徴が有ります。どれが良いかはオーナー次第ですが、時代の流れと共に1)から2)へ、2)から3)へと移って来ています。現在はダイオード整流がメインとなって来ています。

個人的には「セレン整流」に非常に興味が有ります。柔らかいサウンドで「サワサワ感」のする質感は絶品です。当時の「ケーブル技術」が低くて「ノイズが多い」サウンドになっていたのが残念。今でもこの時代の機器は最高の質感が有ると思う。



「整流管整流」の真空アンプに手を入れて、現在数セット使用しているが、当時の「ケーブル技術」では「ノイズ」が多すぎて残念ながらそのままでは使えない。自分で「内部配線」を特殊なケーブルでやり替えて使用している。この「ケーブル技術」を使うと、最新のアンプに引けを取らないSN比の良さを確保した状態で「真空管アンプ」が使える。実際に現在の「オリンパスシステム」の中・高域用管球アンプで実践している。来訪された方がこの管球アンプの「ノイズの無さ」(SN比の良さ)にまずびっくりされる。レビンソンNo431Lに引けを取らない。コンプレッションドライバーの#375+HL88からノイズが全く聴こえない。「真空管整流」はキレが有るのに暖かいサウンドがする。

現在主流の「ダイオード整流」は「ノイズが無い」サウンドが出来る。ケーブル技術の向上が寄与している事を忘れてはならない。サウンド的にはキレ・ノビ・ヌケが良くて非常に良いアンプに仕上がるが、音の厚みの面で「やや薄目」になってしまう点が工夫の為所となる。

個人的には「セレン整流」を「最新ケーブル技術」でやったなら、「ノイズレス」のサウンドに出来ないか?と云う点である。実際にやって確かめたかった点です。これで「ノイズレス」に出来たらもの凄いハイエンドのサウンドになっていたと思う。

最近はブラームスの室内楽を良くかける

2018年09月14日 | ピュアオーディオ
音楽部屋でも自宅でも最近はブラームスの室内楽を良くかける。ピアノ三重奏曲・ピアノ四重奏曲・弦楽五重奏曲・弦楽六重奏曲やバイオリン・ソナタ等。何と云っても「穏やかなメロディ」と「構築力」で聴きごたえが有る。映画音楽にも使われている。若い頃は「室内楽」と云うだけで避けていたが、年齢を重ねるに従い小編成の器楽曲を楽しむ様になって来た。

ブラームスと云えば交響曲第1番の第1楽章の勇壮な曲の出だし(ベートーヴェンの第九につづく10番と云われていた)や交響曲第3番の第3楽章のメロディ(映画で使われていた)等、大編成のオーケストラ曲を複雑な対位法を使って一部の隙もない様な構築力が、フルトベングラーやメンゲルベルク、ワルター、カラヤン、ベーム等のドイツ系の指揮者によって演奏されるのを中学生時代から聴いてきた。

「音質」のグレードアップに拘る様になって、「音色」や「質感」を感じれるようになって来た。機器の性能アップやケーブル類の性能アップに合わせて、小さな編成の曲でも十分に音楽を感じれる様になって来た事が一因かもしれない。

ブラームスとはまた対称的にシューベルトの器楽曲も大好きです。シューベルトの場合、対位法を知らなかったので、メロディラインが非常に判り易く、且つ奇麗なので頭の中に入り易い。ピアノ三重奏曲(ルービンシュタイン・シェリング・フルニエ)は若い時から良く聴いていた。ピアノ五重奏曲「鱒」も良く聴く。こちらは「音色」や「質感」を感じれる様になるきっかけを作ってくれたように思う。

他に、フォーレのピアノ四重奏曲や五重奏曲(ティッサン・バランタイン演奏)の古い録音の雰囲気が有る演奏も好きですね。


自宅システムのチェック

2018年09月13日 | ピュアオーディオ


自宅システムにクレルKST-100を導入して3か月が経過した。その間にケーブル類もグレードアップさせた。時々「活性化進捗」をチェックしている。



試聴に使うソースはFM放送を録音した「タルティーニ:バイオリン・ソナタ「悪魔のトリル」(Vn:ギル・シャハム)のMD機。バイオリンとピアノが両立してもらわないと困る。どこぞで聴いたバイオリンは「二胡」の音色だった。やはりバイオリンはバイオリンに聴こえて欲しい。



自宅で使い始めて3か月経ったが、まだまだ完全にはヌケていない。やっとトランスが抜けかかっている状況。それでも先月のチェック時よりも確実に活性化度が上がって来ている。空気感が随分よくなって来た。しかし、まどろっこしくてイライラもする。「活性化」はいくらイライラしても簡単には進んでくれない。じっくり1年かけて進めるしかない。

以前のWE101Dppパワーアンプの時のバイオリンの音色とピアノの音色は絶品だった。球とトランジスターでは質感と音の厚みが違う。しかし、トランジスターアンプのパワー感やウーハーのドライブ力も魅力的です。

毎月1回は分析的に聴いて活性化状況をチェックしています。この時は「計測器」仕様に耳や頭の中を整理します。前回は「ふん詰まり感」を強く感じていましたが、今回は「ふん詰まり感」はかなり収まって来ていました。・・・音のバランスがまだ正常では有りません。ヌケきらないと正常な「音のバランス」は望むべくも有りません。

コーヒータイムしながら音楽を聴く

2018年09月12日 | ピュアオーディオ
「美味しいコーヒー(お茶)を飲みながら音楽を聴く」と云う、ごく一般的な生活の情景。皆さんはどんなイメージを抱くだろうか?

一般的には「優雅な生活」と思われる方が多いかも知れない。多分時間にして5分・10分のイメージだと思う。でも音楽は曲によって時間軸が大きく違う。1時間・2時間の時間の場合に考え直すとかなりイメージが変わって来ると思う。

クラシック音楽もジャンルの幅が広い。ロマン派以降の「交響曲」等は1曲1時間を超える大作が目白押しである。「オペラ」や「楽劇」に至っては、短くて3時間、長いものは1週間コースである。

その点JAZZやポップス、歌謡曲等は、1曲の時間が最初の5~10分程度に収まるものが多い。多分この辺にイメージが集まると思う。アルバム1枚60分が一般的ですから、その中の何曲かをピックアップして聴くだけで充当する。

自分の場合は、クラシックの有名処の曲はほぼ聴いているので、どうしても新規開拓で「長大な曲」に向かいつつある。毎日リクライニングシートに腰掛けながら2~3時間聴くスタイルになる。そうなると「コーヒータイム」は曲と曲の合間になって来る。毎日2~3時間、身体を動かさずじっと聴き続ける事はかなりきつい作業になる。好きでなければ続けられない所作かも知れない。

保管しているラックを使いたい

2018年09月11日 | ピュアオーディオ


現在のオリンパスシステムには「縦型5段ラック」を使用しているが、本来のラックを使いたいと思っている。



旧事務所で使っていた時のラックである。現在は分解して自宅の2階で保存している。保管していても結構なスペースを取る。(自宅でも邪魔な存在)

何故使いたいかと云うと、機器を沢山入れることが出来る点と、横に長いので床面への一極集中した荷重を減らせるからだ。現状縦型ラックでは、荷重が集中している為に、床が沈み込み始めている。万一夜間に床が抜けたら「火事」になる可能性が有る。

元々、現在設置している部分は板床で有るが、50年前の板材で居住用の普通の板材である。強度的に問題が有ると認識している。何故ならセンター部を中心に沈み込みがみられる。(水平ではない)いつまで持つのか心配になって来ている。

オリンパスを設置している部屋を洋間に作り替え、まずSPを洋間に移動させ、現在の板間には、補強を加えた上で横型ラックを設置し、ソフト類も横に置けば非常に機能的になる。

今年のケーブル類のグレードアップでシステムは「ほぼ完成した」と思う。後は1年間「活性化」の為に鳴らし込むだけだ。今後20年間楽しむ為には、洋間化と床面の補強は「不可避」なテーマだ。残響特性ももう少しライブにした方がサウンドが豊かになる。