最後のDAT用XLRケーブルの作成でケーブル作りは終了します。今後「作り替える事」もなくなるでしょう。
交換後出てきたサウンドは、「余裕たっぷりな」サウンドです。繊細で居て骨の太いサウンドになりました。何故「ケーブルの完成」かと云うと、ソース機器(CD/MD/DAT・チューナー)の送り出しの情報量を全て送り出した上にかなりの余裕感を感じます。ソース機器の送り出し量が100%で有り、それ以上の伝送容量を持ったと云う事です。
一般のケーブルでは、まずソース機器の送り出し量を100%送り出せているケーブルはないと思います。ひどいモノは50%以下、ほどほどに良いモノでも70%以下だろうと思います。今回のグレードアップで「ゴールドスターシリーズ」は90%以上の伝送容量を持っている事を感じました。今回作成した「シリウスシリーズ」は180%の性能を持っていると予測しています。だから余裕しゃくしゃくに感じます。出るべき音数とエネルギー感、音場表現等を音の厚みを持って再現してくれます。
ただ悩みも有ります。ゴールドスターで3年以上鳴らし込んだ機器でも、シリウスに対応させるためには1年間(2000Hr以上)の鳴らし込みによる「活性化」を待たねばなりません。ゴールドスター以下の性能の場合、ひどい苦行を強いる事になるでしょう。
良いケーブルほど使い始めのサウンドはひどい音のバランスや「ふん詰まり」になり、それが長期間続くことになります。ビフォーとアフターのケーブルの性能差が大きい程「ひどい音」に一時的になります。
これは、ケーブルによる情報伝送に機器が付いていけない状況を表しています。但し、音数の多さは繋いで直ぐに確認できるでしょう。音のバランスが崩れ、ふん詰まった音にどれくらいの時間耐えられるかで、導入できるかが決まります。まず8割の方は高性能ケーブルの洗礼に「投げ出す」事でしょう。ケーブルを極端に良いモノにするとはこう云う「一時的な音質ダウン」も覚悟しなければなりません。
しかし、機器の活性化が進むにつれて、3か月以上は右肩上がりに音質向上して行きます。そしてある日突然「活性化完了」(活眼)して、今までの音質レベルを突き抜けた「異次元の音質」を手に入れることが出来るでしょう。一度経験してしまえば次は待てるようになります。