Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

私が基本としているサウンド

2013年01月21日 | ピュアオーディオ

もう20年以上前になりますが、「福岡ブルーノート」と云うJAZZを楽しむ処が有りました。そこではMJQやオスカー・ピーターソントリオ、チック・コリアトリオ、レイ・ブラウントリオ等の演奏を、目の前で聴く機会が有りました。演奏者との最短距離は2mもない処の最前列の時も有りました。

例えば目の前でミルト・ジャクソンが思いっきりバイブを叩いています。でも全然うるさくないのです。ピーターソンのピアノも激しく弾いているのにちっともうるさくないのです。・・・これが超スーパースター級の演奏なんだと知らされました。

同じ処で2線級のプレーヤーが演奏したのも聴いていますが、こちらはうるさくて「自分で自分の演奏に陶酔して聴き手を無視した演奏」と感じました。

私がSPで最初にショックを受けたのはJBL L-200(スタジオマスター)。ドラムスの音が生演奏を髣髴させるエネルギー感を持って鳴っていました。JBLのユニットを使ったサウンドは「前に出てくる音」にエネルギー感が有り、音のキレがあり、国産SPにない魅力を持っています。

でも、「前に出てくる」だけでは「生演奏」にはならないのです。横方向にも奥行き方向にも音が広がって、「音圧を感じない」サウンドにならないと「生演奏の雰囲気」とは云えません。「福岡ブルーノート」で経験したスーパースターたちの演奏が私のサウンドの基本です。


聴く頻度と音質アップ

2013年01月20日 | ピュアオーディオ

オーディオ装置で音楽を聴く頻度と音質は密接に関係しています。毎日2時間以上聞かれる方の装置は「生きています」。一週間に一回程度の頻度で聴かれる方の装置の音は「おそらく死んでいます」。・・・独断と偏見で申し上げましたが、今までの経験からそう思っています。

毎日使う機器でないと「活性化」したサウンドは出ていないと思います。SPユニットは電気信号を物理的運動(振動)に変換します。電気は流れても物理的運動がそのままスムースには行かない場合が有ります。

音質アップをしたいなら、まず初めにしなければならない事は「毎日使ってやる事」です。これが出来なければ「音質アップ」(機器のグレードアップ・ケーブルのグレードアップ・電源のグレードアップ等)は「絵に書いたもち」と変わりません。イメージは有っても実際が追随できません。

オーディオ装置も機械です。電気的制御を受けてメカニカルな動きをします。聴く頻度が少ないと見える処・見えない処で「酸化膜」が必ず付いてきます。この酸化膜が電気の流れを阻害します。自動車だって長いこと使わなければ、使う頻度が少なければ「バッテリー上がり」になって動かないでしょう。オーディオ機器も同じことが言えます。内部のコンデンサーも容量抜けや抵抗器の劣化が起こっていると推定できます。また厄介なのが半田付け部のマイククラックでの断線です。半田付け部は無数にありますので、何処か一箇所でも断線状態に有れば正常な動作は望むべくもありません。

久しぶりに動かす自動車を、いきなりハイスペックなスピードやブレーキング等はしないと思います。必ず慣らし運転から入るぐらいのスキルは誰でも持っていると思います。オーディオ装置も同じ事。ただ自分の生命に直接関係しないから横着な考えになりやすいだけです。

機器が活性化している状況になって初めて「音質アップ」が出来るようになります。活性化していないのに数百万円の機器をつないでも思うような音質アップは期待できません。機器が活性化していれば、ちょっとした変化でもきちんと描き分けてくれる様になります。


自宅以外への引越しを検討

2013年01月19日 | ピュアオーディオ

1月末をもって現在の事務所を移動する事を決めていますが、自宅への引越しでオリンパスシステムを入れるにはSP-707Jシステムを2階に上げないといけません。せっかく最良のサウンドが出るようになっていますので触りたくないのです。

また他にお守りをしなければならない「一軒家」が出てきましたので、そちらに引越しする様に急遽予定変更をする事にしました。(急遽家族会議を開いて決めました)

「一軒家」(家内の実家)も義母がいなくなり、そのまま使わないでいますと、家が急激に劣化していきますので事務所として使うことにしました。ただ部屋数が少ない上にまだ荷物が多数残っており、実際的には自宅より使えるスペースが小さくなります。また2月いっぱいまでは49日の法要が有りますので、機器を広げることもできません。

オリンパスシステムを持って行っても、現在より設置スペースが取れませんのでかなり窮屈になると覚悟しています。

現在の事務所の欠点は①火と水が使えない事、②借家である為に部屋への対処が出来ない事、③県道のすぐ横なので埃の発生と騒音に悩まされていました。

上述3点は大幅に改善できますが、絶対的なスペースがないので工夫が必要です。スペースの問題はこれから荷物を整理していけば少しづつ改善していくと思います。20畳程の作業小屋も有りますので、使えるように整理していけば良いと思っています。


トランジスターアンプから管球アンプへの移行

2013年01月18日 | ピュアオーディオ

2年程前までは、全アンプシステムは「トランジスターアンプ化」を考えていました。それが今では殆どが「管球アンプ」になっています。

使い勝手(寿命・故障の少なさ・熱の少なさ・重ね置き等)やデザイン性を考えるとトランジスターアンプの方が安心感が有ります。

出来るだけしっかりしたアンプと云うことで、ハーマン・カードンのサイテーションXX・XXPやアキュフェーズのC-280,C-290、A20、A30、M-60、M-100。マッキンのC29、C40、MC2500、MC2600。クラッセ CA2200、レビンソンNo29L、No380SL、No331、No431等を使ってきました。現在ではレビンソンの3台のアンプぐらいしか残っていません。

それは何故か?と云うと、「音質比較」で自作した管球アンプに負けてしまったからです。レビンソンでさえ「しかたなく」使っているくらいで、低域のコーン型ユニットをドライブするにはトランジスター型の有利性が有るからです。それ以外のプリアンプや中・高音用アンプは完全に「管球アンプ」の方が音質で圧倒しています。

「伝送ロスの極小化」をテーマとして、ケーブル類やアンプ内配線、SPBOX内配線等と自作のケーブルに交換してきましたが、それらのケーブルで全ての伝送ラインを統一すると、ネックは「アンプ」になってしまったのです。始めはブルースーナーによる内部配線で管球アンプを作っていましたが、このブルースーナー配線の管球アンプに大概のトランジスターアンプは勝てません。それでサイテーションやアキュフェーズ、マッキンのアンプを処分してきました。現在ではブルースーナーのはるか上を行くスーナーの銀線仕様でやっていますので、その差は広がるばかりです。

具体的に何が違うかと云うと、「音数の多さ」、「音色の良さ」、「質感(音の粒子の細かさ)」では圧倒的に管球アンプの方に軍配が上がります。管球アンプのネックの様に言われていたSN比でさえ、100万円以上クラスのトランジスターアンプに劣りません。使っているSPユニットのホーン型との相性では管球式の方が圧倒的にマッチします。

管球アンプを使いこなすにはそれなりに「学習費」が必要になります。同じ型番の真空管でもメーカーや制作年代、型式が違えば相当音質に差が有ります。一般的に知られている真空管にKT66、KT88、6CA7等が有りますが、メーカーが違えば、6L6G、6550、EL34と同じ規格でも型番が違います。ここ上げた3種の球は「ビーム管」と言われていますが、真空管全盛時代の球は「3極管」です。この3極管の球のアンプのサウンドを聴けば、トランジスター型のアンプのサウンドには違和感を覚えます。

どちらが「自然な音」かといえば、3極管アンプの方が自然な音に聴こえます。トランジスター型アンプの音は、複雑な回路を使って「不自然な音」を造っているように感じます。例えば高域の分解能が高い様に聴かせる様な作為を感じます。また低音もづっと出っ放しな感じに感じます。

「自然な音」を判断基準にしていますので、その様な理由で管球アンプに落ち着いていくのでしょう。


引越での悩み

2013年01月17日 | ピュアオーディオ

事務所のオリンパスシステムを自宅にもって帰る予定でいますが、置き場所で悩んでいます。
自宅にはお気に入りのSP-707JシステムがGoodなサウンドでなっています。別にオリンパスシステムがなくても不自由はないのです。

問題は2階の部屋の問題です。オリンパスシステムのアンプ類の重量が250~300Kg程になります。狭い範囲に荷重が掛かり続けますので「床が抜けないか?」が心配です。一時的には問題ないと思いますが、づっと荷重が掛かり続けると思わぬトラブルが出そうで考えてしまいます。

対案として、SP-707Jシステムを2階に持って行き、1階にオリンパスを持って行く。オーディオ機器のスペース的には入るのですが、TVの置き場所に困ってしまう。耐荷重的には、はじめから重量物を置くために強度を確保しています。

もう少し、レイアウトを考えてから移動させたいと思います。来週には移動を開始し完了させます。


自宅システムを久しぶりに鳴らす

2013年01月16日 | ピュアオーディオ

今月の7日にボリューム交換(クラロスタット500KΩBカーブ → A&B250KΩJカーブ)をしました。その後葬儀が入り、丸々1週間以上鳴らせないでいました。昨夜久しぶりに灯を入れて1時間ほど鳴らしてみました。

C22_we101dpp4

いつも聴いている音量には7時の方向(パワーアンプは1.4W/chしかありません)で十分で、クラロスタットよりややゲインが上がっているように感じます。500KΩから250KΩに抵抗値が下がっていますので、その通りかと思います。

音のバランス的にもこちらの方がうまく取れているようで、高域の引っ込みが無くなり、高域不足を感じなくなりました。D130の1発からは信じられないような豊かな低音がする所はクラロスタットと同じです。

トータル的に考えて、今回のボリューム交換は正解だったと思います。左右のバランスも幾分小さくなりました。根本的にはSPシステムなのかネットワークなのか原因がまだ良く判っていませんが、左右のバランスがおかしい件は別の原因と思います。(他のシステムで同じプリを使っても左右のバランスはおかしくない)

とりあえず、左右のバランスを取ってやれば、ボリュームの位置にかかわらず動きませんので、使用に際しては問題ありません。今後はじっくりと不具合の原因を調べて対策して行きたいと考えています。

ちなみに音質グレードとシステムの完成度は、マルチアンプのオリンパスシステムよりこちらの方が良いように感じています。重低音を望まなければ・・・の但し書きが付きますが。個人的にはこの自宅システムの方が好みです。WE101Dppアンプの質感も相当影響しています。


SupreTrail仕様のアンプを処分しています。

2013年01月15日 | ピュアオーディオ

引越の為に置き場所がなくなったアンプやSPを処分しています。
ヤフオクに出品しています。
URLをリンクして置きますので興味のある方はご参加ください。
SuperTrail仕様は銀線、Trail仕様はブルースーナーです。
プラグ(RCA・XLR)やSP端子はフルテックの最高級ロジウム仕様です。

1)GE6550ppアンプ(SuperTrail仕様)・・・こちら
2)RAYTHEON 6L6Gシングルアンプ(Trail仕様)・・・こちら
3)WE310Aラインプリアンプ(SuperTrail仕様)・・・こちら
4)WE310A球 2本 (ラージパンチ)・・・こちら

門外不出の予定でしたがやむを得ず処分します。
今後同じようなものを出品する予定は今のところ有りません。


お宅訪問について思うこと

2013年01月14日 | ピュアオーディオ

オーディオ雑誌のお宅訪問や個人のお宅訪問、相互訪問等で、近年オーディオ趣味の在り方が変わってきて、閉鎖的な趣味が交流のツールになって来ている。これは喜ぶべきか・・・はたと迷ってしまう。

雑誌の訪問記では八方美人的な表現で書かれているのを強く感じる。ステレオ装置の写った写真を見れば、大体の事が分かるぐらい実験や経験を積んでいますので、「おかしい?」と思える記述も多々有ります。

技術系の人間は職場ではっきりとモノを言わないと相手に伝わりませんから、どちらかというと、感じたことをはっきり云う傾向が有ると思います。その反面、理にかなえば不具合の指摘にも謙虚に受け入れる傾向が有ると思います。

これが自営業はじめ営業関係を経験した人では、八方美人的に不具合点も褒める方向に持っていかれると思います。こちらは、人付き合いをうまくやられるタイプだと思います。

タイプ的に両極端の人の考え方を紹介しましたが、この両極端の中に大多数の方はいると思います。

個人的にも「お宅訪問」で聴かせていただくと、「言っていいものやら・・・」と考える場面が多々有ります。私個人としては「技術系」になりますので、はっきりモノを言うタイプです。逆に「嘘をつくのは相手をけなすこと」だと思っていますので、有りの侭の感想を述べたくなります。

上下関係がはっきりしていれば諍いも起きないのでしょうが、高額機器を揃えて「どうだ!!」とマスターベーションに入っている方にははっきり申し上げない方が良さそうだと経験的に学びました。

お宅訪問される方の力量でコメント内容が変わることも、そのまま受け入れ難い所です。
ハード的にFMラジオ<システムコンポ<オーディオ入門コースシステム<達人域のオーディオシステムとグレードが違います。同じグレード同士の場合、掛けた金額で差をつけたがる傾向があります。
ソフト的に音質追求のスキルを重ねている方とそうでない方。(オーディオ技術のスキルの多少の差)
とそれぞれのグレードが有りますので、自分のサウンドよりグレードが高ければ「良いサウンド」の表現になり、自分よりグレードが下なら「大したことはない」表現になると思います。

一般にお宅訪問で評価される管理指標も、判定基準も現実的には有りませんので、鵜呑みには出来ません。どちらが上か下か(判っているかいないか)の判断基準ではトラブルが発生します。人間関係が壊れるようなことは絶対に避けたいですね。お互いに不利益になります。

オーディオはもともと個人的な趣味です。勝った負けたの世界ではないはずです。経済的に余裕のある方は高額の機器を買うのも良いし、経済的な問題を自作でクリアーする事も出来る趣味です。変な固定観念やプライドを持たないことです。


引越しの準備

2013年01月13日 | ピュアオーディオ

オーディオシステムを作り上げるために借りていた事務所を、この1月限りで引っ越す様に予定していました。その間に色々なオーディオ実験等も終わり、これから先、大掛かりなスペースを必要としなくなりますので、自宅で営業を続けるように考えていました。

昨年末から母の体調が良くなかった事もあり、引越しの準備がほとんどできない状態で先週の葬儀となりました。これから仕切り直しで、引越準備に入ります。8年間に溜まった不用品の処分もしなくてはなりません。

まだ体調的にも精神的にも十分ではないので、少しづつ進めるしかありません。


オーディオ機器の価格と音質

2013年01月12日 | ピュアオーディオ

オーディオ機器は昨今非常に高くなったように感じます。実際には40年前も変わらないのですが・・・。

価格の高い機器を揃えれば「ハイエンドのオーディオ」かと云うと、個人的にはそうではないと思っています。「オーディオ技術」をその方がお持ちかそうでないかで決まる方が強いのではないでしょうか?

オーディオ技術を持たない方ほど高額機器に頼る傾向があるように思います。確かに高額な機器ほど性能は高いと思いますが、あるグレード以上になりますと長所が短所になります。性能が高いほど両極に振れます。それらをまとめて「目指すイメージの音場や質感」を出せる様にするのが大変だと思います。

大概の方は「オーディオ雑誌」の評論に振り回され、メーカー製の機器に振り回され、オーディオショップの販売員に褒め称えられて、自分の立つ位置が分かっていないばかりか意味のないプライド等を持たれている場合が有ります。

こう云う方は「既製品オーディオ」だと思います。どこどこの誰かさんがこんなSPやアンプを使っているからと安直に機器を買い換えたり、音質が悪ければすべて機器の性にして、買い替えに走る。「オーディオ技術」もへったくそもなく、何をしようとしているのかさえ判らない場合が多い。「既製品オーディオは入門コース」だと思います。オーダーメイド品やカット&トライ(研究)して作り上げたものの方が個性的な新しい世界を見せてくれるでしょう。

どこにでもきっかけはあると思います。メーカー製の機器では出てこないサウンドが有ります。それに早く気付くだけの耳を身につけることだと思います。