ケーブルの役割と機器の役割が総合されてシステムの音のグレードが生成されます。ケーブルに求める性能と機器に求める性能はおのずから異なってきます。この辺をごちゃ混ぜに考えられている方が多いです。
ケーブルは癖がなく「スタンダードに使え尚且つ伝送ロスの極小な物」を理想としています。
これに対し機器は「表現力・音色・力感」等々の表現をになっています。
私のケーブルは既にお持ちの機器の潜在能力を引き出したに過ぎないわけで、あくまでも出てくるサウンドは「機器」の性能です。
管球アンプなどは機器の改造による変化も相当に大きいです。「球」だけ交換してもゴロゴロ変わります。
近頃流行のデジアンをはじめとする「ICアンプ」も手を加えて既存のメーカーの製品の性能より「高性能」にする事が出来ますが、根本的なところの「質感」までは変えられません。
私もサトリのミニアンプを持っていますが、ノーマルの状態では使う気にはなりませんでしたのでやむを得ず手を加えています。オリジナルの3倍以上のドライブ力や表現力を持っています。
部品一つ交換しただけで変化はしますがそれが本当に良い方向に変化したのかは長い時間を掛けた評価が必要です。物事にはメリットも有れば必ずデメリットも有ります。機器を触りすぎると「客観性」のないサウンドになりがちです。性能が劣っている部品でも統一して使用するとバランスの良さで圧倒する事も有ります。
趣味の事ですので考え方も色々でしょう。お金に糸目もつけず「音質優先」の考え方もあれば「コストパフォーマンスとグレード」を絡み合わせることも有るでしょう。
機器が10万円に対しケーブルが20万円かかったとした場合、30万円以上の音質になれば「投資効果」は出たことになりますが、オーディオの場合「どんなケーブルを使っているか?」ではなく、「どんな機器を使っているか?」がステータスですので「所有欲」的には「機器の買い替え」に走る方が多いですね。