百獣の王ライオン。オスのシンボルは、豊かなタテガミです。
しかし、アフリカ東部、ケニアのツァボ国立公園のライオンに、この常識は当てはまりません。
何と、ここに暮らす全てのオスにタテガミがほとんどないのです。さらに、オスの外見だけではなく、
メスの行動も常識はずれ。普通のライオンの場合、狩りはメスの役目。群れの仲間と協力し、
捕った獲物は仲間と分け合って食べます。しかし、ツァボではメスは仲間と協力することはなく、
単独で狩りを行い、獲物を仲間と分け合うこともありません。
ツァボのライオンが他の地域のものと異なる姿や行動をするのには理由があります。
ツァボはライオンが生息する環境の中では最も暑く乾燥した場所の一つ。
暑い場所ではオスのタテガミはマフラーのような働きをし、熱がこもり体から熱を発散出来ないのです。
そのため、ツァボのオスはタテガミをもたない不思議な姿に進化したといいます。
独特の狩りの方法も厳しい環境が原因。乾燥のため草がほとんど生えず、普通のライオンが
獲物にしているシマウマなどの大型草食動物が少ないのです。
獲物はイボイノシシなどの小さな動物が中心。獲物が小さすぎるため、群れの仲間と
分け合うことが出来ないというわけです。
雨季、ライオンたちは、思いもよらない行動を見せます。何と、それまで単独で
狩りをしていたライオンたちが力を合わせるのです。
それは、雨の後のほんのわずかな期間、新鮮な草を求めてやって来る大型草食動物の
バッファローをしとめるため。
オスとメスが力を合わせて、巨大なバッファローに襲いかかるのです。
柔軟に姿や行動を変えることで、厳しい環境を生き抜いてきたツァボのライオンに迫ります。
- この柔軟さこそが厳しい環境で生き残ってこられた秘密に違いありません。
- 常識を覆し、本来の生き方を大きく変えたツァボのライオン。
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- 自然の不思議に 心打たれます。
- これから 暑さに向かいます。
- 暑さ対策しなくちゃ。
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