遊戯(ゆげ)

世の中は、なるようになるわ。
あきらめないで、悠然と生きる事を楽しむ・・・・
それが遊戯(ゆげ)の心です。

ポンコツになってしまった母だけど

2018-02-21 | Weblog

テレビのドキュメンタリーで、タクシードライバー歌人の高山邦夫さんを取り上げていました。

高山さんは、早稲田大学文学部を出たあと、製薬会社の営業をしていましたが、

ひとりになれる時間が欲しいとタクシードライバーになりました。

独り暮らしをしていましたが、六年前に実母が認知症になり

実家に帰り、母と二人で暮らしています。
母は要介護3で、邦夫さんが介護しなければ生活できません。

そのため、夜九時に寝付かせつけてから、夜10時頃から朝方まで仕事をして居ます。

途中で目覚めて、徘徊することもあり、ハラハラする日々です。

短歌を詠むことで、現実をありのまま、受け止められる気がします。

★満ちたりていても かなしい夕酒をのみつつ呆けた母の眼みつつ

★あとどれ程生きられるだろう穏やかな死に顔のやうに眠れる母は

★まっすぐに行って右への突き当たり 母には遠いトイレへの道

★笑い顔は昔の母にしてケイトウの赤い花を喜ぶ

★なにもすることはないけど母と居る夕べのテーブルわれはよく笑う

★ポンコツになってしまった母だけど 笑顔がぼくの心を救う

車窓から人々のセイカツヲ見て歌にして来た高山さんは、
全ての人々にも、色々な悲しみや悩みがあり、誰もが楽しく、

輝いて居る訳じゃない。
見えない生活があるのだと、歌います。

★一等星しか見えなくて輪郭のはっきりしない街なり 東京


生きるということは、大変だけれど、認知症のお母さんの面倒を献身的に見ながら、
「苦しいばかりじゃない。
母に助けられていることもある」と、話しておられました。


これからも、お体に気を付けて、素敵な歌を作ってください。
とても、励まされました。

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