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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

旅をしながら歴史を知る

2008-12-10 06:07:31 | 旅行
旅をしながら歴史を知ることが多い。

先日、中国福建省のアモイに出張したとき、小さな島に立つ巨大な鄭成功の石像をみました。台湾領の島は、目と鼻の先にあります。

17世紀の中国明代の軍人、政治家。清に滅ぼされようとしている明を擁護し抵抗運動を続け、台湾に渡り鄭氏政権の祖となったといわれます。

ちょうどそのあと、井出孫六の『歴史紀行 島へ』をよんでいますと、平戸のところで鄭成功の名前がでてきました。なんと、鄭成功は平戸の生まれ。お母さんは日本人だった。うかつにも、知りませんでした。伝記があれば、ぜひ読みたいと思います。

ところで、井出孫六の『歴史紀行 島へ』(筑摩書房、1985年6月10日、1300円)は、20年以上前の本ですが、歴史紀行なので古さを感じさせない。実際に島を旅をしながら歴史を語っています。

1914年1月12日午前10時ごろ、桜島が爆発し、4つの集落が溶岩にうずめられ多数の犠牲者がでました。数日前から、前兆がありました。しかし、村長の問い合わせに測候所が何度も爆発の危険はないと回答したことが犠牲者を増やしたのです。記念碑には、「住民ハ理論ニ信頼セズ異変ヲ認知スルハ未然ニ避難ノ用意尤モ肝要トシ」と悲痛な教訓が記されています。

隠岐では、明治維新におきた「隠岐コミューン」について書かれています。島民3,000名が見事な組織をつくって決起し、「「隠岐島民による、島民の、島民のための自治政府が出現した」のです。その組織図は、「2年後、遠くフランスはパリの城内に成立したあのパリ・コミューンの役割分担と、それはあまりにも似通っているではないか」と井出孫六は「目をうたがう。」

隠岐コミューンは、それだけで1冊の本にもなっています。いま貸し出し中で手元にありません。

ちなみに、この井出孫六の本で取り上げられている島の数は20、最初に八丈島について書かれています。

島には歴史があります。