いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

安倍さんと麻生さん。 heterogeneous combination

2013-08-04 19:33:47 | 日記
 (1)安倍政権は首相と副総理(兼財務相)がともに一度は首相失格(disqualified premier)のらく印を押されて退陣し、現首相は当時の参院選大敗で衆参ねじれ国会を招き、同副総理は歴史的な民主党への政権交代を招いた。

 そういういわくつきの政治家が安倍内閣の首相、副総理として日本を先導しているとは、過去を忘れさせるようなあまり問題意識もしないぐらい野党の存在感のない日本政治だ。
 このコンビネーション(combination)を見れば、本来は日本政治に明るい先行きなど描けない何とも人材不足のよりによってのマイナス思考の政治貧困、風土のはじまりのはずであった。

 (2)自民党は民主党政権の自滅で昨年末の衆院選を大勝すると、後を継いだ安倍首相の打ち出す経済政策、金融政策が急激な円安株高効果を生んで企業業績の回復、GDP4.1%プラス上昇(今年1~3月期)の一気の経済回復基調の中で、内閣支持率60%台と高く与党自民党支持率もひとり40%台と比較高く(野党は軒並みひと桁前半台に低迷)自民一強時代を迎えて、今夏の参院選で大勝してねじれ国会解消を果たした。

 安倍首相は58才と首相経験者としては若く、前回の首相失格の反省を踏まえた政治理念の「慎重性」と経済政策に絞った持論を果敢に政策実行に移していく「積極性」が好循環を生んでそれが今のところは効果的に好結果として出ているのが内閣支持率の高さとなってあらわれての復権(rehabilitation)だ。
 政治家、首相経験者としては若いことが再チャレンジの目的性、理解性、共感性につながって過去の失敗を取り返す機会を不自然もなく得る力の結集、結果につながっている。

 (3)その安倍さんが副総理(兼財務相)に選んだのが同じ失敗の軌跡を歩んだ麻生さん(72才)で、これは野党時代の自民党総裁選で安倍さんを支えた論功行賞人事と吉田元首相の孫という自民党内での名門、名声に歯切れのいい(内容がともなっているとはとてもいえないが)軽妙な弁舌で財務省の「重し(carry weight)」にという配慮が見える。

 麻生さんも首相就任当時は、マンガ、ゲームなど日本の強いソフト産業に精通してアキバ系若者からの支持、人気もあったが、あまりの言動の軽さが首相、政治家の資質、指導力不足を露呈して国民の信頼を失っていった。

 (4)安倍さんにはそれでも若さが魅力ではあったが、どうみても内閣を主導する安倍、麻生のコンビネーションはともに右傾化思想、理念としてはわかるが、政治の合理性、推進性からは逆効果の不自然で異質(heterogeneous combination)、反比例力学のあるものだ。

 報道によるものだけだが麻生さんは、安倍さんは長くない次は自分の番だという発言もあったとか聞くし、そこえきての憲法改正問題で「ナチスの手口を学んだらどうかね」(報道)という講演会での発言だ。

 (5)ナチスは問題外としても「(憲法が)誰も気がつかない間に変わった」(麻生さんの歴史認識の間違いらしいが)その手口を学ぶ発言は、政治家としてまたまた資質を問われる問題認識発言でとても居座り続けることはできない。

 安倍内閣の首相と副総理、慎重と軽率、異質のとても融合などできないコンビネーションだ。

 

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