映画の豆

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「ヒューゴの不思議な発明」

2012年03月21日 | 児童文学系映画

セピア色かかったパリの駅の映像が圧巻です。
歯車が組み合った巨大な時計の内部もSFっぽくて、
その筋の人が燃えたことでしょう。
内容も男の子と女の子の冒険、映画への愛、おじいちゃんの人生、
謎のからくり人形、市井の人々のかわいい恋、と盛り沢山でした。
ランチセットのような感じ。

ねたばれー

・タイトルは「ジョルジュの不思議な発明」の方が内容に即してますね。
・ジョルジュ・メリエスさんは晩年は落ちぶれて実際駅の売店で売り子をなさっていたそうですが、
 それが映画の中の嘘とはいえあんな風に報われて、現実より素敵なことだと思いました。
・メリエスさんは当時見世物的扱いだった映画に、初めてストーリーを付与する事を発明した
 映画の始祖な訳ですが、裕福なお家に生まれて芸術センスに優れ、
 世界初のアイディアを幾つも実現した方が、破産して貧困のうちに亡くなるとか
 そんなのぜったいおかしいよ。
・映画の中のメリエスさんは終始一貫して奥さんラブだったので和んだー。
 若い頃の2人も、役者さんそのままなのがまた何とも言えずいい。
・學天則。
 學天則は3mくらいですが
 それより何十年も前にあんな小型で機能充実した自動人形を開発するとは
 作中のメリエスまじ天才。
・というか自動人形は手品師ロベール・ウーダンの十八番だったようですが微妙に混ざってる。
 作中ではメリエスの師匠ということになってましたね。でも別に師匠ではない。
・原作者のブライアン・セルズニックさん、
 このお名前を最近どこかで聞いたなと思ったのですが、
 ヒッチコックをアメリカに呼んで、何年か仕事をしていた
 辣腕プロデューサー、デヴィッド・O・セルズニックさんの遠縁の方でした。
 数日前にヒッチコックのドキュメンタリーを見たときに登場されてた。
・原作を読んでいると「どうしてこんな内容になった!?」と言いたくなるようですが、
 今回は原作読んでないので、普通に面白かったです。
・みんな悪人ではないので観終わったあとも気分がいいです。
 保安官絡みのコメディシーンはスコセッシ監督の照れが感じられて、
 見ている方も「あ、股間を打ちましたね…」みたいになっちゃいました。
 スピルバーグおじいちゃんならもっとカキーンとやるよ。
・駅の客の中には当時の有名人たちもいたそうだが、全然気付かなかった。
 (ダリとか)


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