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「バーバラと心の巨人」

2018年10月19日 | 児童文学系映画

監督アナス・バルター
脚本ジョー・ケリー
ジョー・ケリーとケン・ニイムラのコミックが原作。

変わり者の少女バーバラは、巨人が近付いているのを察知し、
呪術的な罠や武器でひそかに街を守護していた。
転校生はバーバラと友情を育むが、
バーバラの常軌を逸した巨人への執着に不安を覚えるようになる。
バーバラにはある秘密があった、というあらすじ。

原題と全然違う邦題を非難する意見もあるようですが、
迫りくる巨人にハンマーを持って立ちはだかる、
ウサ耳をつけた金髪の少女のポスターで
タイトルが「I Kill Giants」という映画に興味を惹かれて見に行く種類の人は、
上映終了後に確実に怒り狂うじゃないですか。仕方ないと私は思う…。
こういう映画を見たい人のアンテナに引っかかりますように。

というか2017年日本公開の児童文学映画
怪物はささやく」と全く同じプロットなので
うーん、という感じ。あちらは少年、こちらは少女。

オチばれ

上記作品のほうは、恐怖による一過性の錯乱って分かるんだけど、
「バーバラと心の巨人」は、お薬をきちんと服用すれば
この幻覚は消えるのではないかとか、
ちょっとそのあたりの境界にある気がした。

この映画の中で一番の不撓不屈のファイターはお姉さんであると思う。
なにがしかの末期の患者の介護、フルタイムの仕事、
弟と妹の世話、家事。
どんな人種、どんな男女でも長くはもちこたえられないし、
寿命が削られた筈。
だというのに妹は学校でカウンセラーを暴行して
仕事中に電話が来るとか、想像しただけで死にます。
無理ゲーすぎて、全然バーバラの視点で見られなかった。

バーバラの世界には敵と味方しかなくて、
信用できそうだと思ったカウンセラーに
大事な存在、小さな子供がいると知った途端に
態度が豹変して「その子は死ぬ」って言っちゃったり、
他人との適度な距離を学ぶ前にあんな事になったせいだと思う。
映画ラストでは全部丸く収まった風に撮ってあったけど、
一朝一夕で改善することではないし
今後なんとかして学習しないと一生大変じゃないか。


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