ロッキーが、盟友アポロの遺児をボクサーに育て上げる「クリード」続編。
監督はライアン・クーグラーからスティーブン・ケイプル・Jrにチェンジ。
ヘビー級世界チャンピオンの座を得て世間の耳目を集めるアドニスに、
父親アポロの命を奪ったイワン・ドラゴの息子、
ヴィクターからの挑戦が叩きつけられる。
闘争心をむき出しにするアドニスを制止するロッキーだが…
というあらすじ。
ボクシング的に盛り上げるところはきちんと盛り上げますが、
それ以外はアドニスかわいいかわいいゴロニャンタイム。
この子は賢いお義母さんに大切に育てられたので、
ちゃんと周囲の人に頼る事ができるし、
周囲の人を大切にすることができます。
感情を隠さずに全部話し、人の話を聞けます。えらい。
部屋の前でロッキーにわちゃわちゃアドバイスされてるの、かわいかった。
拳闘の剛のシーンと、アドニスを巡る周囲の人の柔のシーン、
バランスがよいと思います。
ラストばれ
アドニスは優しくて賢くて強い母、
美しくて魅力的で才能もあって思いやりのある妻、
そして頼もしくて世間の尊敬を受ける理想の父親、
なんでも持っているんだから、
ベルトくらいはドラゴの息子に譲ってあげなよ…って思いました。
これはアドニスのなかの人、マイケルBジョーダンが
何も持たない、玉座だけを望んできた復讐者を演じた
「ブラック・パンサー」の時と同じ印象です。
そういえばどちらも父と息子の物語です。
(BPは、どっちの父親も死んでいて、
どっちの父親も同じくらいに間違っていた、というのが複雑ですが)
アドニスの娘の名前候補を聞いたロッキーが、
「もっと分かりやすい名前は?ケイトとか…」
って言うと、アドニスが
「黒人の娘だぜ?」って返して
「忘れてた」って笑うところ、
何世代かアメリカに住んでいても
人種によって名前の傾向にそんな違いがあるのか、と思った。