映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「太秦ライムライト」

2014年07月02日 | アクション映画

時代劇で「先生!おねがいしますよ!」と呼ばれて出てくる用心棒役で有名な
斬られ役俳優、福本清三さんがとうとう主役になった映画です。 
松方弘樹が脇役なのです。これはすごい。
一生端役を通してきた役者さんが、その地道な努力を認められ
ハリウッド映画に出演し、トム・クルーズと共演したのち(ラストサムライ)
主演映画が撮られるって、一種のシンデレラストーリーだなあ!

時代劇が衰退しつつある太秦で、
亡き妻の思い出を胸に、不器用に斬られ役を続ける男と、
志を継ぐ若い弟子の交流を描くというあらすじ。
主人公と福本さんのキャラクターがほぼイコールなので
素で喋っておられる?…と思うようなシーンが幾つもあります。

所々もうちょっと説明を足した方が…そこは切った方が…という部分がないではないですが、
福本さんの、誰に対しても敬語で、どんなに親しくても常に一線を引き
慎ましく謙虚に…という人柄が前面に出まくっていて、そこに心を押されます。
もちろん殺陣は心ゆくまで鑑賞できるので大満足。
70歳を越えていらっしゃるのに、身体の柔らかさと瞬発力がすごい。姿勢の保持もきれい。
弟子役の山本千尋さんも、ポーズを綺麗に決めるなあと思ったら
世界ジュニア武術選手権大会でメダルをとっているひとだったので、
特撮に来て女レッドやらないかなこの子…って思ったり。

笑ったのが、映画内の架空のドラマで、
ダンスユニットのイケメンが主人公のトンデモ時代劇のタイトルが
「ODANOBU」なのでした。
来期からでも始まりそうなあるある企画すぎて逆に見たくなりました。
敵の名前が「AKEMITU」なんですが、明智光秀か…!って気付いたの、
しばらくあとだった…。


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