「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

立冬やガソリン臭き傘ひらく 谷口加代 「滝」12月号<滝集>

2014-12-25 03:57:34 | 日記
 「なぜ傘がガソリン臭くなったのだろう」と、作者の謀に
はまってはいけない。秋から冬への季節の移ろいの繊細かつ
微妙な変化を感じればいいのだ。岐路に立つ作者なのかも
しれない。捨ててしまおうと思っていたものを又拾い、臭
いを我慢すれば傘は雨を凌ぐ役目を立派に果たすではない
かと考えてしまう。自画像的な句かと思われます。(H)