「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

朝霧や河原に下りる救急車 加藤信子 「滝」11月号<滝集>

2014-12-06 03:59:33 | 日記
 なにやら事件性を思わせる句です。早朝の救急車のサイレ
ンは不安を呼び起こし何事があったのかと想像をめぐらす。
救急車が河原に下りるで、釣りをしていた人が流されたとか、
ウォーキングしていた人が崖から足を滑らせたとか、つい想
像します。何事もなく、心配するほどのこともなければいい
のですが。この句は不安と焦燥を醸し出す、奥行きのある句
と思いました。(鈴木弘子)