遥か遠くに降った雪が風に乗って晴天の空に舞っている。
視線の動きは、大きな空から、狭い壺の中へと移り、底が
見えているのだから空っぽの壺。顔を近づければ近づける程、
中は真っ暗な空間。口から確かに入った風花の不在の存在。
事象を捉え、空間と関わり、現実を把握する。そんな姿で立
つ美しい句。単なる写生句ではないのかもしれない。しかし、
心象をさぐるのはやめる。風花の儚さや天泣とも呼ばれるこ
とが私にそう思わせるのだろう。(H)
視線の動きは、大きな空から、狭い壺の中へと移り、底が
見えているのだから空っぽの壺。顔を近づければ近づける程、
中は真っ暗な空間。口から確かに入った風花の不在の存在。
事象を捉え、空間と関わり、現実を把握する。そんな姿で立
つ美しい句。単なる写生句ではないのかもしれない。しかし、
心象をさぐるのはやめる。風花の儚さや天泣とも呼ばれるこ
とが私にそう思わせるのだろう。(H)