「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

藁塚の連なる空の広さかな 浅野 稜 「滝」1月号<滝集>

2012-01-29 18:00:47 | 日記
 コンバインが稲を刈りながら、藁は短く裁断して田んぼに
バラバラ落としていく、そんな稲刈りが主流になり、私の住
まいの近くでは藁塚を見ることはなくなったが、幼い記憶の
中の藁塚が蘇ってくる。連なる藁塚、何処までも広い空。カ
メラを向けたくなるような光景です。(H)

生きてるの穴惑ひなの死んでるの 松ノ井洋子 「滝」1月号<滝集>

2012-01-28 06:39:21 | 日記
 作者は遠目に大の苦手の蛇を見ているのですね。というよ
り蛇らしき物に総毛立っているように思えます。もう少し近
づけば疑問は解決するはずなのに恐いのです。棒切れかも知
れないし、トラックから落ちたロープかもしれません。でも
気持ちは良く分かります。私は蝶が大嫌いで、紙きれがヒラ
リと舞っただけでゾッとします。ちょっと待っていて、爬虫
類も両生類も大好きだから見てきてあげます。(H)