「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

別れの手振る真ん中を夏燕 芳賀翅子 「滝」7月号<滝集>

2012-07-25 05:10:33 | 日記
 どんな別れの場面だろうか。燕の季語から察すると湿っぽ
い男女の別れではなさそう。久しぶりに会った友達との楽し
いお喋り、そして別れの時。その寂しさを吹き飛ばすかのよ
うな作者の笑顔といつまでも大きく振る手が目に浮かぶ。二
人を横切る燕を真ん中というストレートな言葉で表し清清い
句となった。(中井由美子)