「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

牛乳を飲みつつ夏の星つなぐ 菅原鬨也 「滝」7月号<飛沫抄>

2012-07-19 05:05:41 | 日記
 作者には「牛乳のうす膜寒波来りけり」の句もあること
から、健康のことを考え牛乳を飲むことを日課にされてい
るようだ。お風呂上り、冷たい牛乳で喉を潤しながら、わ
が遊び場のごとく星空を眺めている。天の川が美しい季節。
つないだ星は天の川をまたいで輝いていること座のベガ、
わし座のアルタイル、白鳥座のデネブだ。その形は夏の第
三角形といわれている。揚句は地球上の一人の人間の存在
と広大な宇宙との取り合わせに生まれた詩。ギリシャ神話
からミルキーウェイと言われる天の川。牛乳に掛けた作者
の遊び心だろうか。(中井由美子)