MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『剣と紅』

2013年03月07日 | BOOKS
 戦国時代ものは名前がゴチャゴチャとする上に、血なまぐさいようで苦手なのですが、刀を持たず、合戦場には行かずとも「いくさ」をする女たちの物語に引き込まれました。


『剣と紅』 高殿 円・著 - 文芸春秋

 ちなみに、著者の名前は「たかどのまどか」さん、題名は「けんとべに」と読みます。


 戦国時代に井伊家の領主となった女性、井伊次郎法師直虎の一生を、彼女の養子である井伊直政が徳川家康に語るという設定で話は進んでいきます。

 「生涯、ただ一度の紅であった」
 この言葉が話の全体を貫いて、井伊家につながる女性たちの悲しくも力強い生き様が描かれています。
 戦国時代の女性が主人公ということで大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」に通ずるものがありますが、主人公に「千里眼」という少しファンタジックな力を持たせることで、物語が魅力的に構成されているように思います。

 表紙のイラストも、つい手に取ってしまうほど素敵。
 渋い赤と、袴の緑。
 そして、「眼力」でしょうか。

 これは映像ではなくて、文字で読んでほしい、そんな物語です。



<追記 2014.05.28.>
 本日(5月28日)放送のNHK「歴史秘話ヒストリア」で、井伊直虎の生涯が紹介されます。
(第182回)放送予定
それでも私は前を向く~おんな城主・井伊直虎 愛と悲劇のヒロイン~
本放送:平成26年5月28日(水)22:00~
再放送:翌週水曜00:40~(火曜深夜)

<追記 2015.09.14.>
 再来年の大河ドラマに、井伊直虎が。
柴咲コウさん主演!平成29年度 大河ドラマ「おんな城主 直虎」
 もちろんこの本が原作ではなくて、連続テレビ小説「ごちそうさん」の脚本家 森下佳子さんが脚本を書かれるそうです。
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