MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『レッド・ステイツの真実』

2012年11月08日 | BOOKS
 昨日のアメリカ大統領選の開票結果。
どうして赤と青がくっきり分かれているか、子どもたちは不思議に思ったようです。
 たしかに、ビックリしてしまうほど、東西の海の近くは青で、内陸部は赤。
そして、赤いところは選挙人の人数が少なくて、地図上の面積と勝敗が結びつかないのもビックリしていました。(私も驚きました!)

 青は民主党の色で、赤は共和党の色。
 それぞれの党の支持者が多いことから、アメリカでは民主党の強い都会型・工業地帯の州を「ブルー・ステイツ」、共和党の強い非都会型・農業地帯の州を「レッド・ステイツ」と呼んでいるのだそうです。
 と、いうことを私は昨年この本を手に取るまで知らなかったのですが……。

  『レッド・ステイツの真実 ――アメリカの知られざる実像に迫る』
  西森マリー 著  研究社
  ISBN 978-4-327-37729-8 C0036
  定価1,575円(本体1,500円+税) 

 レッド・ステイツの人たちがキリスト教を強く信じていることが、この本を読むと分かります。そして、それが社会生活や政治活動に大きく影響していることに驚きます。
 本当にいろいろな意識調査が載っていて驚くことばかりです。
 今でも聖書の中身を「すべて正しい」とする人が多いという調査結果を見れば、「中絶」「同性愛者の結婚」が選挙キャンペーンで大きな意味を持つことが分かります。
 目次や本書の一部は下記リンク、Amazon.co.jpの「なか見!検索」で読むことができます。
・『レッド・ステイツの真実』 なか見!検索 - amazon.co.jp

 決して堅苦しい本ではなくて、高校生ぐらいでも読めるのではないでしょうか?アメリカに留学する学生さん、そしてその家族には必ず読んでいてほしい一冊だと思います。
 国際社会で生きていくには、「キリスト教を少しでも知っておくこと」「聖書は知識として読んでおくべきだということ」「すべての宗教に敬意を払うこと」が必要だと、あらためて思いました。
 キリスト教の知識は、西洋の物語を(現代のものも含めて)読むうえでも大いに役立ちますし、知っていることによるプラス効果は非常に大きいと思います。
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2 コメント

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Unknown (cabron)
2012-11-10 02:43:39
アメリカの田舎の深く宗教に根差した文化って、結構すさまじいものがありますよね。

例えば、高校でも、「人間は神が最初にアダムとイブを作られたのだから、ダーウィンの進化論なんてデタラメは教えません!」とか。何が正しい、という訳ではないですが、信仰の力の強さを思い知らされます。

セントルイスに留学した友人が、米国の田舎を経験できて、本当に良かったと述べていました。確かに、都市の華やかな文化だけを知って米国だと思うのは、東京スカイツリーや六本木ヒルズだけを知って日本だと思っているのと同じことですよね。
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>cabronさん (ムーニー)
2012-11-10 07:17:25
 日本に住んでいると、本当に知らないこと・理解しにくいことが多いものですね。アメリカだけではないのだと、肝に銘じておかないといけませんね。
 アメリカの田舎でも、保守的で宗教を信じていないと、農業は大変な仕事なのかもしれません。(だからこそ、日本は農業離れが進んでしまったのでしょうね)

 メディアで知るアメリカの姿だけでは、アメリカを理解できないというのは文学でも痛感します。
 知ることって大切ですね。
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