行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

華厳

2017年07月18日 | 仏の心
寒い冬の間に咲く椿
春の訪れを告げる梅や桜
梅雨空の中に映えるピンクのサツキ
真夏の陽の光を浴びて咲く朝顔、ひまわり
寒い冬を迎える菊

日本には四季折々、様々な花が咲きます。
花とは実に麗しいものです。
そして厳かです。

辛く苦しい人生の先にはこの麗しく厳かな華が咲き誇っている。
これが華厳の人生観です。

悩みを抜け出したときに、麗しく厳かな華が咲いているのです。
何と明るい人生観ではありませんか。

人生は、煩悩という泥の中からはい上がっていく蓮の花のようなものです。煩悩があるから美しい蓮の花(悟りの世界)があるのです。

怒りは、努力という華に
貪りは、心の豊かさという華に
ねたみは、愛情という華に

変えていきたいものです。
ドイツ語でアウフヘーベン(止揚)と言いますが、一段と高い次元に上げて華を咲かせていくことが人生の意味の一つなのかもしれません。