行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

恨みに報いるに 恨みを以てせず

2010年04月27日 | 禅の心
法然上人の少年時代の話です。
法然上人が9歳の頃、法然の父である漆間時国(うるまときくに)は、預所(この地の荘園を管理する役人)の明石定明に夜討ちをかけられて殺されてしまいます。父、時国は臨終に法然(幼名・勢至丸)を呼び寄せて
「決してワシのかたきを討ってはならんぞ、お前がかたきを討てばまた定明の子供がお前に敵討ちに来るだろう。我慢するのじゃよ」
と言いました。
恨みの炎はどこかで消さなければなりません。戦争にしても日常生活にしてもです。
ただ、それはなかなか難しいことだとは思います。

写真は、岡山県久米南町・法然上人誕生寺の法然上人両親の墓。

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