akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

万葉集

2005-11-16 | Weblog
「万葉集」は素朴だが力強い歌が多い。
人を愛し、安否を気遣い、恋焦がれる感情を歌う「相聞」。人の死を悼み、残された哀しみを歌い、再生を願った「挽歌」。そして雄大な自然をめで、感動を綴った数々の歌。
どれも味わい深く、気取りや飾り気のない分、真直ぐに胸を打つ。

ー旅人の 宿りせむ野に 霜降らば 我が子羽ぐくめ 天(あめ)の鶴群(たづむら)
ー信濃道(しなのじ)は 今の墾(は)り道 刈りばねに 足踏まなしむ 沓はけ我が背

今日、伯母と伯父の姿に重なり、とても愛おしくなった歌。

遠い船出に出る我が子を想う母の気持ちも、働きに行く夫の足元を気遣う妻の気持ちも同じ。
優しく強く、愛する者を我が身のように想う祈りにも似た母性愛。
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1 コメント

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日本文学の深さ (石コロ)
2005-11-17 23:01:08
万葉集を始め、本当に日本には深い文学の世界がありますね。それにしても佐々木さんの文学に対する勤勉さが、きっと日本文化「活弁」にも活かされているんですネ、きっと。
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