akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

『おくりびと』バリアフリー特別試写会

2010-01-26 | バリアフリー映画、福祉
昨日、『おくりびと』のバリアフリー版特別試写会が行われ、副音声ライブ上映をさせていただきました。
滝田洋二郎監督と一緒に舞台挨拶させていただきとても光栄です。TBSテレビ取締社長の信国一朗氏、松竹専務取締役の野田助嗣氏もご登壇下さいました。
本木雅弘さんも「活動弁士さんの副音声付き上映は、我々現代人にとって温故知新。こうして新たな表現を通じ、映画の味わい方が広がっていくことを役者として観客の1人として大変うれしく思います」と手書きのメッセージをお寄せ下さり(超達筆!)感激

昨日のネットニュースシネマトゥディ新しい映画表現の形!? 活動弁士が『おくりびと』の情景を解説する上映会を実施!!

会場には、視覚障害の方、聴覚障害の方もたくさんいらっしゃって、『おくりびと』を一緒にお楽しみいただくことができ、本当に嬉しかったです。
笑いどころでは笑い声を、そして泣きどころでは泣き声を、会場から聴きながら私自身も作品世界を楽しみました。「活弁」というと、“べべんべんべん…時は元禄~”的なイメージの方が多いのかもしれませんが、それは作品によりけり。作品のもつ世界を壊さず、語りで引き立て盛り上げていくのが「活弁」です。「活動写真弁士」はつまり「映画説明者」ですから、現代の映画にナレーションをつけても自然に聴いていただけるように、と思っています。

視聴覚障害者にとっての映画のバリアは、まず観ているだけ、聴いているだけではわからない、ということ。また、公開と同時に観たい作品を選択して観ることができないこと。
こうしてアカデミー賞外国語映画賞受賞の超話題作が、障害の垣根を越えて多くの方に味わっていただけるのは何よりです。

今後は、字幕や副音声付きでご覧になりたい方が、それを選べるようになっていくのが理想です。弱視の方が耳からの情報に、難聴の方が視覚情報に頼りながらのほうが見やすく理解しやすいこともあります。ラジオ世代の方々には、副音声活弁は音の豊かなスペシャルラジオドラマのようで楽しいと言われます。お子さんや知的障害者にも理解の助けになります。

製作費等の問題はありますが、映画製作の段階で、そうしたことを少し考えていただいて、公開と同時にバリアフリー上映も数回行われ、DVD化の際には字幕、副音声対応版で、というふうになっていただけたら嬉しいものです。テレビもデジタル多チャンネル化で、今後は放送と通信の融合も図られていきますから、バリアフリー化ももっと進むでしょう。

すでに映画をご覧になっている健常者の方々は副音声上映を「また別物で、新たな発見や味わいがあって面白い」と仰います。好きな作品は、最初は普通に観て、バリアフリーナレーション版でもう一度観て、というふうに味わっていただけるようになったらと思います。

『おくりびと』バリアフリー版、滝田監督「環境も設備も整った」
コメント (6)

子ども弁士教室慰問発表

2010-01-23 | 活弁
講師を務める北区の子ども文化教室「弁士教室」で、今日は課外授業。
特別養護老人ホーム飛鳥晴山苑へ慰問に伺いました。3月の子ども芸術劇場発表公演を控えて、これまで稽古しつくってきたそれぞれの活弁を、ホームの皆さんに見ていただこうという実践授業。

車椅子のおじいちゃんおばあちゃんの前で、滝野川教室、赤羽教室の10人の生徒たちが元気にこれまでの成果を発表しました。
自分たちだけでやっている時と、お客さんがいる場では、緊張感も伝え方も違います。小中学校で流行っているネタや若者言葉を入れても、おじいちゃんおばあちゃんには楽しんではもらえません。気遣いも必要です。子どもたちなりに直前まで台本を工夫し、手直しして本番。秋からスタートした生徒たちにとっては人に観てもらうのは初めてのことです。

手を叩いて喜んでくれる方、一緒に歌ってくれた方、涙を流した方、それぞれの反応を子どもたちもしっかり受け止め、励みにしてくれたようです。
最後はおじいちゃんおばあちゃんと握手をしながら声を交わし、小学5年生から高校一年生までの二教室の子どもたち同士もとても仲良くなって帰っていきました。

◆今年の北区子ども文化教室発表会「こども芸術劇場」は、3月28日(日)、北とぴあつつじホールで午後1時30分開演です。
「日本舞踊」「落語」「雅楽」「活弁」と盛りだくさん。入場無料、どなたでもご来場いただけます。ぜひ子どもたちの才能と教室の成果を観にいらして下さい。
コメント (2)

『耳をすませば』副音声収録

2010-01-22 | バリアフリー映画、福祉
スタジオジブリ作品『耳をすませば』(1995)に副音声活弁をつけようということで昨年末から準備してきましたが、ようやくスタジオ収録が終わりました。

台本制作に携わって下さったのは、㈱パンドラの松田多加子さん。視覚障害者のための副音声には長いこと関わっていらした方で、今回はとても楽しく共同作業をさせていただきました。また、スタジオジブリの西村さん、シグロの長沢くん。いつもの整音の山縣さん。何度かの打ち合わせ、読み合わせを経て、『耳をすませば』のみずみずしい世界観をこわさなよう、視覚障害者の方々にも楽しんでいただける副音声活弁になったのではと思っています。NHK文化センターのバリアフリー映画講座受講生の方々も、狭いスタジオにかわるがわる見学にいらっしゃり、オブザーバー参加。和気あいあい、楽しい制作現場でした。ありがとうございました。

研究事業段階のため、DVD化の予定がないのが残念なのですが、とりあえず、2月に滋賀県大津で行われるアメニティフォーラム【バリアフリー映画祭】で公開されます。
今後、健常者も含め多くの方にご覧いただけることを願っています。

25日の『おくりびと』副音声活弁ライブ付きバリアフリー上映会も、定員の倍以上の申し込みをいただいたとのこと、せっかく申し込んで下さってお断りした方々にはたいへん申し訳ありませんでしたが、障害のある方ない方が一緒に楽しめるこうした機会が増えていくことを心より願います。当日、楽しんでいただけますように。
コメント

鹿児島バリアフリー映画上映

2010-01-18 | バリアフリー映画、福祉
鹿児島県鹿児島市の南日本新聞社内みなみホールで【みんなで観て、楽しむ映画上映in鹿児島】が開催され、『猫の恩返し』『おくりびと』を副音声&字幕付きでご覧いただきました。『猫の恩返し』の副音声活弁ライブ上映は私も初めてで、森田宏幸監督もいらっしゃっている中、台詞にできるだけかぶらないようにと懸命に語っておりました。
視覚障害の方、聴覚障害の方、知的障害者、小さなお子さんも含め、たくさんの方にいらしていただき、ありがとうございました。様々なリアクションがあり、みなさんと一緒に映画を楽しむことができてうれしかったです。

『猫の恩返し』上映後、山上徹二郎プロデューサーの司会で、藤井康弘氏(厚生労働省保健福祉部企画課長)、森田宏幸氏(映画監督「猫の恩返し」)、飯泉菜穂子さん(世田谷福祉専門学校)と私佐々木亜希子(活動弁士)の登壇でシンポジウム。いろいろと課題はありますが、こうして障害のある方もない方も一緒に映画を楽しめる機会が増えていくよう、努力して参りたいと思います。(写真は開演準備中の会場。シンポジウムにはステージ横で手話通訳と要約筆記がつきました)

コメント

黒豚。

2010-01-16 | Weblog
夕方、鹿児島へ到着。
夜は、社会福祉法人ゆうかりの施設の一つを見学させていただき、そこで映画のバリアフリー化や福祉について様々語りながら交流会となりました。
保育園と老人ホーム(デイサービス)が一つの敷地内にあり、渡り廊下でつながっていました。建物も家具もほとんど木の素材で、きれいで快適でした。0歳から5歳までの子どもたちの部屋は完全に分かれているわけではなく年齢に関係なく日常的に交流できるようにしています。そうすることで、たとえば知的障害のある子も自然となじんで遊べるのだそうです。老人ホームと保育園は、中庭を挟んで、ガラス張りで互いが見えるほどよい距離にあります。多目的ホールで一緒に遊戯会をしたりもするようです。

ゆうかりでは、知的障害者の自立をはかるため様々な事業を行っています。野菜の有機栽培、黒豚や牛の飼育。黒豚はすべて地域(施設や学校、スーパーなど)から出る残飯を餌とし、9か月育てて加工までを手掛けているそうです。安全で甘くておいしいと大人気で、特別お店に出しているわけでなく、契約店と施設内での販売に限っているのですが、人気が高く供給が追い付かないほどだとか(ネット販売するほど生産できていないと仰っていました)。早い便で伺ってそちらの施設も見学なさった飯泉菜穂子先生は、「子ブタちゃんがすっごく愛らしくかわいくて!それがあるときつぶされて食肉になって帰ってくるんだもんねえ。母豚にナオっていう名前がついてて、その子ブタがナオ子だった…」といろいろな意味で感激なさっておりました。

ゆうかりの多目的ホールに、スタッフの方々が座布団と鍋、ゆうかり自慢の有機野菜と「今朝つぶした」という黒豚を食べきれないほど用意さして下さり、心づくしの交流会でした。本当においしかったです。大地の恵みと命をいただいて、生きているんだよなあ、としみじみ味わいました。ありがとうございました。
来秋公開のまだ仮編集の映画『酔いがさめたらうちへ帰ろう』の試写を見つつ(いい映画です)映画談議に花が咲き、お開きとなりました。
コメント (2)

バリアフリー版「おくりびと」試写会ご招待!

2010-01-15 | バリアフリー映画、福祉
バリアフリー版『おくりびと』完成を記念して、25日に舞台挨拶つき特別試写会が行われます。

当日は、滝田洋二郎監督ほかスペシャルゲストをお招きし、私の副音声ライブ上映となります。もちろん字幕もつきます。

 ********************************
 ▽上映作品:バリアフリー版「おくりびと」
  ・副音声つき(活動弁士・佐々木亜希子の副音声活弁ライブ)
  ・日本語字幕つき
 ▽ゲスト:滝田洋二郎監督(予定)、ほか
 ▽日時:1月25日(月) 18時開場、18時30分開映(終了予定21時00分)
 ▽場所:スペースFS汐留
     (港区東新橋1-1-16新橋ヤクルトホール並び外階段上がる)
   →JR新橋駅汐留口徒歩3分
   →地下鉄銀座線新橋駅2番出口徒歩3分
   →都営浅草線新橋駅徒歩1分
   →都営大江戸線汐留駅徒歩4分
   →ゆりかもめ新橋駅徒歩1分
 ********************************

 【応募方法】
 下記情報をご記入の上【siglo@cine.co.jp】までご応募ください。
 ----------------------------------------------------------------
 件名:バリアフリー版「おくりびと」試写会応募メール

 お名前:
 メールアドレス:
 連絡先:
 *お一人様でご応募の場合はその旨お書き添えください。
 ----------------------------------------------------------------

 【締切】
 1月20日(水)12時必着

 【発表】
 1月21日(木)に当選者の方にのみ《メール》でお知らせいたします。
 *対象は1月20日(水)12時までに届いたメールに限らせて
  いただきます。
 *まことに勝手ながら、当選者へのお知らせをもって発表とさせて
  いただきます。
 *当選確認のお問い合わせはご遠慮ください。

 【お問い合わせ】
 シグロ:長沢・奥野 03-5343-3101
siglo@cine.co.jp

コメント (1)

【みんなで観て、楽しむ映画上映in鹿児島】

2010-01-14 | バリアフリー映画、福祉
1月17日(日)、鹿児島県鹿児島市のみなみホールで開催です。
副音声&字幕付き【みんなで観て、楽しむ映画上映in鹿児島】『おくりびと』と『猫の恩返し』。『猫の恩返し』は副音声活弁ライブ上映で、森田宏幸監督もいらっしゃってシンポジウムも行われます。
障害のある方、ない方、お年寄りも、子どもも誰もが楽しめます。
 
 会場/鹿児島市 みなみホール
 開場/13:00 
  13:15~ 『猫の恩返し』副音声活弁ライブ上映&字幕
  14:45~  シンポジウム
         藤井康弘(厚生労働省保健福祉部企画課長)
         森田宏幸(映画監督「猫の恩返し」)
         佐々木亜希子(活動弁士)
         飯泉菜穂子(世田谷福祉専門学校)
       『おくりびと』字幕&副音声上映
 弁士/佐々木亜希子
 料金/大人 1000円  子ども・障害のある方500円
 主催・問合せ/NPO法人全国地域生活支援ネットワーク 
          shien-net@crest.ocn.ne.jp

コメント (4)

第5回鎌倉名画座 活弁公演

2010-01-07 | 活弁
神奈川県鎌倉市の生涯学習センター(きらら鎌倉)市民ホールで、【第5回 鎌倉名画座】開催。小津安二郎監督『生れてはみたけれど』と、牛原虚彦監督の『海浜の女王』を活弁上演させていただきました。

『海浜の女王』(1927)は、鎌倉が舞台となっていて、短縮版2巻のものですが、活弁がつくことでテンポよくとても楽しく観ていただける作品です。
スポーツマンイケメン俳優の鈴木伝明が新聞記者を演じ、女装して大活躍するのですが、会場からしきりに笑い声が。

その後は、笑って泣いて、の『生れてはみたけれど』。お客様とともに、新春公演を楽しませていただきました。

ご覧いただいた映画二本は蒲田撮影所時代の松竹映画ですが、やはり、鎌倉という土地に伺うと、松竹大船撮影所のあった映画の聖地という気がして気が引き締まります。

主催の鎌倉市芸術文化振興財団と、お客様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
コメント (2)

NHK文化センター青山教室

2010-01-06 | バリアフリー映画、福祉
NHK文化センター青山教室 「あなたの声でバリアフリー映画を創ろう~副音声ガイドに挑戦~」
第三期(1月~3月)がスタートしました。

10~12月の第二期は東陽一監督の『絵の中のぼくの村』を題材に、皆さんに副音声台本の書き方、語り方などを学んでいただき、最終回には録音した各自の語りを聞いていただきました。

今期は『ぐるりのこと。』。まったく違うテイストの作品で、副音声台本の作り方も変わります。

三期目になる方、二期目の方、初めての方。皆さんとても熱心で、視覚障害のある方もない方もともに映画を楽しむために、それぞれの経験ともっているものを活かしたいと考えて学んで下さっています。
講座を受けてから、様々な興味と世界が広がったと仰っていただけることがありがたく、和気あいあい、クラスの皆さんの仲がいいのもとても嬉しいことです。

これから、観る側も、作る側も、提供する側も、映画のバリアフリー化をぐんと推し進めていかなくてなりません。今年は、もっともっと多くの方に認知していただけますように。がんばります!
コメント

謹賀新年

2010-01-01 | Weblog
明けましておめでとうございます。
昨年も皆さまに支えられ励まされ、本当にありがたい一年でした。

田舎は真っ白。一メートル先が見えない地吹雪です。新潟~酒田間の列車は完全にストップ。山形経由で帰省しました。

厳しい時代だからこそ、新しいことに挑戦できる気がします。負けずに充実したよい年にしましょう!本年もどうぞよろしくお願いいたします。

try,
trust,
transform,
とらぬ狸の…あれ?
寅。

写真は、「おくりびと」で広末涼子がホームに立っていた余目駅です。電車は酒田まで行かずここでストップ。ここからは迎えに来てくれた弟の車で吹雪の中を帰りました。車中からの農道の真っ白な写真がわけわからんと言われたので、変えました。
コメント (6)