akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

広島【夏休み活弁シアター】

2008-07-27 | 活弁
今年で3回目になります広島市映像文化ライブラリーでの【夏休み活弁シアター】。今年は、『伊豆の踊子』を語らせていただきました。
申込みもいっぱいだったようですが、当日いらして下さった方も多く、ホールに入りきれないくらいのお客様となりました。毎年本当にありがとうございます。

ほのぼのした映像、原作よりちょっとドラマティックに脚色されたストーリー、そして初々しい田中絹代さんや美青年大日方傳さん、懐かしの名優飯田蝶子さん坂本武さんらの登場に、皆さん目を細めたり声を上げたりしながら楽しんで下さり、鑑賞後は少し若返って?いらしたようです。(という年代のお客様が多かったという…)
松竹所有のフィルムとマツダ映画社所有のフィルムの編集が若干違っていて、本番で何度かスリルを味わいましたが、そうした発見も含め楽しく語らせていただきました。

私の公演の前に発表した子どもたちの活弁も、とってもとっても、よかったです!
昨年参加した子が3人、新たな子が2人(他にも水泳大会と重なってキャンセルとなった子たちもいたようですが、またの機会に期待)。
『チビッコギャング』は、小学5年生の女の子と、小学3年と小学5年生のやんちゃな兄弟の3人で挑戦。波乱含みの準備段階を経て、最後の発表はこの3人でなければできない、個性と臨場感あふれるセリフ&語りに。会場が沸き、本当に楽しい上演となりました。
ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』は、タイトル(字幕)がまったくない中で、一度見本でやってみせた私の活弁でしっかり流れとイメージをつかみ、推敲を重ねて細部までこだわった台本を作りました。昨年『桃太郎』で一緒にやった男子コンビが協力体制もばっちりで、工夫満載、とても息のあった素晴らしい語りを披露しました。

頭ナデナデ、おしりペンペン、飴と鞭を使いつつの二日間。みんな本当にかわいくてしょうがなかったです。2年目の子たちは成長ぶりがこれまた嬉しく。

みんなそれぞれ性質が違うし、インスピレーション型、じっくり型、それぞれにあったやり方があるので、アプローチに関して「こうでなくちゃダメ」とは言いません(これは北区の弁士教室も一緒)。ワークショップは丸一日の長丁場、子どもの集中力にも波があって当然です。他人の邪魔をするのはダメですが、モチベーションの高め方も子どもによって違います。作品をよ~く観て自分なりに理解して、一生懸命伝えるための言葉を考えて、最後に、一人一人が「やれた!」という自信と高揚感と「チームで面白いものが作れた!」という感謝が持てれば大成功で、そこに持っていくのが私の仕事。

今日は、子どもたち、朝からやる気満々で、リハーサルの他、何度も自主練習。子どもたちの方から「先生!発声練習やろう!」という積極性。
本番がもちろん一番の出来で、発表の後直接お客さんから「上手だったねえ!」と声をかけられたようで、とても満足げでした。

帰りの飛行場までのバスの中、私はまだ夢の中で彼らとワークショップをしていました…。
また来年会えることを期待して。
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広島【夏休み活弁ワークショップ】

2008-07-26 | 活弁
広島より。今日は一日、広島市映像文化ライブラリーにて、こどもたちの活弁ワークショップでした。今年の演目は『月世界旅行』と『チビッコギャング~ドッグデイズ』。5人が二つの班に分かれ、明日の発表に向け、台本を作り、稽古をしました。
長い一日ですから途中少し集中力が切れながらも、かなり楽しい活弁チームができました。明日の発表公演が楽しみです。私は五所平之助監督『伊豆の踊子』公演です。
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2008-07-25 | Weblog
お好み焼きを食べ、ホテルへ戻ってテレビをつけたら「解体新ショー」をやっておりました。
劇団ひとりのプレゼンは「夢」について。なぜ夢はリアルなのか。それは脳が働いているレム睡眠中、脳には映画のように映像が映し出されていて、それに感情が伴うから。
なぜ夢を見るのか。ある夢研究学者によると「生きていくのに必要な行動を学習するため」とか。
そう、今朝見ていた夢もとてもリアルでした。戦場で、味方を匿いながらなんとか迫りくる敵の手から逃れようと必死で、今にも殺されかねない恐怖の中を生き延びるためにあれこれ智恵を巡らせていました。究極の緊張感。
目が覚めた時、汗びっしょり、状況把握に数秒かかりました。
ここは…
あたしの部屋。
今日は…
!広島だ
飛行機に乗る時間が~!
と、わたわたと始まった一日でありました。昨夜東ベルリンの話をしていたせいか…
でも、今朝の夢のような行動は生きるために不必要であってほしいし、あまりこんな夢は見たくない、です。もちろん、こうした疑似体験のおかげで平和のありがたさを再確認するわけですが。
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広島に到着

2008-07-25 | 活弁
明日は一日、こどもたちのワークショップ。昨年に続き、二回目になります。二つの班に分かれ、一日で明後日の発表台本を作り、稽古をしてもらわなくてはなりません。
こどもたちに会えるのが楽しみです
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今日はリハ。

2008-07-24 | 活弁
FEBOさんとフィルムセンター8月1日分のリハーサルでした。
これから夏企画の活弁公演がいろいろあります。7月半ばまで、芝居に映画、ライブ、展示会等、勉強と称して毎日出歩いておりましたが、ようやく台本作り中心の日々を迎え、たまにテレビを見て涙しつつ、基本的には無声映画と格闘しております。…と申し上げてみたものの、気がつけば目前に公演が迫っていました。。
夏のラインナップ、楽しいものばかりです。ぜひ、いらして下さい。
詳しくは www.mokuren.gr.jp で。
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『風の歌が聴きたい』

2008-07-23 | バリアフリー映画、福祉
最近手話を始めたという友人に勧められ、TBSの水曜スペシャル『風の歌が聴きたい』を見ました。聴覚障害のある夫婦とその一人息子に密着したドキュメンタリー。とてもよかったです。
耳が聴こえないというハンディを超え、結婚し聴こえる子どもを授かった夫婦。息子怜音くんは2歳半にして、両親と他の人のコミュニケーションの仕方は違うのだと悟り、自然と手話通訳をするようになりました。みんなの愛情を一身に受け素直に成長してきたはずの息子。幸せだったはずの家族。

過去に放送した1992年から97年の映像記録から11年が経ち、再び一家に向けられたカメラ。怜音くんは14歳。中学生で反抗期。都心のマンションに引っ越し、生活も一変、夫婦も仕事が忙しく食事もばらばら、息子を甘やかしっぱなしで欲しいものは買い与え、家庭での手話での会話はまったくといっていいほどなくなっていました。

3人の家族は、以前夫婦が大きな人生の喜びを味わった宮古島のトライアスロンレースを再び体験し(観戦ではありますが)、人々との交流や3人で過ごす時間の中で絆を取り戻します。親に反発ばかりし、すべてが「めんどくさい」だった息子も大きく変わりました。

聴こえない世界と聴こえる世界。違うわけではなく、同じ場所に存在し、一緒に感動を味わうことができるのだ。ただコミュニケーションの方法が必要なだけ。
怜音くんは、再び、聴覚障害者の家族や仲間を大事に思い、自分の持つ「手話という会話ができる能力」を生かしていこう、と思うようになります。
最後には「僕の誇りは、聴こえない両親です」というメールが番組スタッフに届きました。

夫婦、親子も、ずっといい関係が続くとは限りません。子どもも伴侶も違う人間でそれぞれの世界を持っており、自分の思うとおりにならないのは当たり前。子育てや家庭の悩みは誰でも抱えているものです。でも、本当に相手のことを思う愛情が根っこにあり、「どうありたいのか」それを伝え行動を起こせば、理解しあえ、支え合えるいい関係は築いていける。またそこに到るには、自分たちだけではない、他者との関わりが大事だ。そんなメッセージが込められていて、聴覚障害ということを抜きにしても、琴線にふれた視聴者が多かったのではと思います。

彼ら一家にとっては、おそらくこのドキュメンタリー取材が、化学変化の媒体となりました。ドキュメンタリーは、ただそこにあるもの起きていることを記録するだけではありません。善くも悪くも、取材というかたちで関わることによって、取材される側に大きな影響を及ぼすものであることを改めて感じさせる番組でした。
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福島大学「映像メディア論」特別講演会

2008-07-22 | 活弁
ということでお招き頂き、福島大学で講演をさせていただきました。
映画の成り立ち、無声映画時代の映画界の変化や、日本における活弁文化について、約1時間という時間ではありましたが、おおまかに話をさせていただきました。最後は「私と活弁」について、ほんの少し、今回企画下さった渡邊晃一先生の質問に答える形でお話させていただきました。

幅広い講座の学生たちが参加して下さり、全員のアンケートをいただいて、私自身もとてもいい経験をさせていただいたと思います。映像の歴史、原点である無声映画、話芸「活弁」等に皆さん少なからず興味を抱き、現在に結びつけながら考えてくれて、嬉しかったですし、私にとっても刺激になりました。

渡邊先生の教え子で、酒田東出身の後輩が二人参加してくれました。協力してくれた大学院生、かけつけてくれた福島市内小学校教員の卒業生。ありがとう。素直で、性格の良さがにじみ出るイイ顔してました。

こうした機会を与えていただけることは本当に感謝です。次回は、もっと面白い講演にしたいと思います。
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活弁ワークショップ

2008-07-21 | 活弁
第三期活弁ワークショップの最終日。今期手がけた、マキノ省三監督、マキノ雅弘主演『雷電』を参加者それぞれに語ってもらう。

みんな違ってみんないい。
金子みすずの世界です。

発表公演は9月21日(日)。落合第一地域センターの4階ホールで行います。
ぜひ、いらして下さい。
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ETV特集 マキノ雅弘

2008-07-20 | 映画・芸術・エンターテインメント
秋田へ帰ってしまう友人の送別会をうちで行い、わいわいやった後、一人HNK教育の『マキノ雅弘 ある活動屋の生涯』を見る。

やっぱり彼はすごい…。4歳から役者として仕込まれ、父省三の制作を手伝い始め、十代から監督としての才能をめきめき発揮。
そのエンターテインメント性、斬新さは抜きんでていた。番組内でも紹介されていた、スターなしで大ヒットを飛ばした『浪人街』(昭和2年)。私も活弁をやった作品であるが、市井に生きる浪人群像は非常にイキイキとしていて、ぐいぐいひき込まれてしまう。スターたちは皆マキノプロから独立していなくなってしまったのに。父省三がうたった「一スジ、二ヌケ、三ドウサ」を実践した監督の手腕である。

彼の作品に出演した無名の役者が何人も大スターに育った。
死ぬまで、映画にこだわり続け、病床にあっても、映画を撮りたがった。
任侠路線でない、彼が本当に撮りたかったエンターテインメント映画を、後期にもっと撮ってほしかったなあ、と思う。
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白井佳夫講座「木下恵介監督再評価」

2008-07-17 | 映画・芸術・エンターテインメント
国立近代美術館フィルムセンターで現在上映中の「長谷川一夫と衣笠貞之助」シリーズ企画。
前から観なくてはと思っていた衣笠監督の『十字路』を観に行くも間に合わず、ごあいさつをして、企画展示「映画の中の日本文学」を観覧してきました。
古代、中世から明治大正まで、本当に多くの文豪の名作が映画化され、ヒットしています。なんといっても、筋は映画の根幹ですから、いい原作と出会えることは名作映画への第一歩。いい文学作品がいい監督や俳優を得て、名作映画へと翻訳されてきた歴史がざっと紹介されていました。

夜は、映画評論家白井佳夫先生が講座「木下恵介監督再評価 彼と戦争2」へ。
白井先生には、東京芸大の特別講座「日本の古典映画」で2年間お世話になりましたが、その講義の中でも何度か木下恵介監督を取り上げて下さいました。
今日は、戦前から戦後の8本のワンシーンを上映しながら、時代ともに変化していった木下作品を検証。
『陸軍』『日本の悲劇』『女の園』『二十四の瞳』『野菊のごとき君なりき』『喜びも悲しみも幾年月』『この天の虹』『惜春鳥』
『陸軍』のラスト、母田中絹代が出兵する息子を追いかけていくシーンや『二十四の瞳』『野菊のごとき君なりき』などは、なんど観ても泣いてしまいます。後者二つは文学作品の映画化ですから原作の良さはもちろんありますが、監督の巧さがなくてはここまで素晴らしい作品にはなりません。
『陸軍』(昭和19年)では、陸軍省後援の映画でありながら、他の軍国主義映画に伍せず、あのラストシーンを撮った監督はさすが骨太な知能犯だなと思います。脚本には
出兵する息子。陸軍の行進。それを見送る母。あとは適当に
程度だったとか。それが、母田中絹代の表情の変化をアップで写し、行進する息子を、見送りの人々にぶつかり逆行し、転んでも泣きながら追いかけていく姿をひたすら映し出すことで、普通の一人の「母」の心情がしっかり描き出されているのです。「なんだこの女々しいラストは!」と叱咤され、しばらく謹慎処分になったわけですが、検閲も潜り抜け、その程度の処分で済んだのだから運も味方したんでしょう。

ドキュメンタリー的なアプローチの作品も面白いのですが、やはり私は『野菊のごとき君なりき』と『カルメン故郷へ帰る』が好きです

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ニッポンの映像展

2008-07-16 | 活弁
打ち合わせとナレーション収録の合間に、早稲田大学演劇博物館で開催中の「ニッポンの映像展-写し絵・活動写真・弁士-」に立ち寄りました。
江戸時代からの活弁に繋がる映像と話芸文化がわかりやすくまとめてあり、全国を巡業して活動写真を広めた駒田好洋の資料も展示されています。
駒田好洋が得意としたD・W・グリフィス監督の『世界の心』の台本冒頭には、検閲のため、
(説明者諸君注意)
本映画説明中「独逸」といふ言語は絶対使用せざるものと
との但し書き。すべて敵軍将校などの言い回しに。
時間と費用がかかっているいい企画展なのに入場者が少なくてもったいない気がします。8月3日まで、足を運べる方はぜひ。
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新宿の漱石講演会

2008-07-10 | 映画・芸術・エンターテインメント
四谷区民ホールでの夏目漱石特別講演会にお連れ頂きました。

NPO法人漱石山房主催で、内容は、
第一部 早稲田大学名誉教授紅野敏郎氏の講演「漱石書簡の魅力と活力」
第二部 神田紅氏による講談「坊ちゃん」

漱石は様々な場所に移り住んでいますが、生まれたのも、亡くなったのも、新宿区内です。そんなわけで、新宿区の共催イベント。

漱石の書簡には、彼のユーモアやまじめさが出ていてなかなか面白く聞きました。
1時間半、長くて、聴きながら本が一冊読めてしまいそうでしたが…
「坊ちゃん」の講談はいま一つ。神田紅さんの声の張りは素晴らしいのですが、本来の作品が持つ文学の香りが抜け落ちてしまった、というのは同行の大先輩たちも同意見でした。落語や講談が好きだった漱石の文体はリズムがよく、それをそのまま活かし、シーンだけを削った台本だったそうですが、語りにもっとメリハリがあったらと残念。
芸のスタイルも大事ですが、やっぱり作品に添って語りはもっと自在に変化すべきものだという気がしました。

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『戒厳令』

2008-07-07 | 映画・芸術・エンターテインメント
吉田喜重監督の『戒厳令』を観る。
二・二六事件の首謀者として処刑された北一輝を追及した作品。脚本が別役実。
なんだってこんな日に、こんな重い映画を観ているんだろうと笑いながら、鑑賞後友人とご飯を食べ現実世界に戻って帰る。
「こんなの高校や大学時代に観てたら、きっと毒されてたなあ」と友人。

日本を軍国主義と戦争に駆りたてていったものは、けっして我欲だけの愛国主義、利益優先思想ではない。むしろ、理想的な美しい統制された国家のために、その思想と革命に我欲を捨て去り身を投じた者たちが歴史を動かしていったのだ。
理想の実現ためには自分の命を捧げるまでの青年たちのエネルギーが、間違ったベクトルを与えられてしまったがゆえに。

作品中、革命の首謀者北一輝その人は、理想を説き扇動した戦闘的人物としてよりも、そういう流れになってしまった中で自分だけは関係ないところにいたいという卑小さや恐怖と闘う臆病さが強調されている。
歴史上の人物はこうした描かれ方で裁かれ、作品中では、忠義心にあふれながら革命に命を捨てきれなかった一番の臆病な兵士に密告されることで、処刑台に裁かれるのである。
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「また逢う日まで」

2008-07-06 | 映画・芸術・エンターテインメント
知人の勧めで劇団ムーンライトの公演「また逢う日まで」を新宿SPASE107で拝見。
一番大切な家族の突然の死をどう受け止め、どう生きていったらいいのか。
そんなテーマを投げかけながら、現世に生きる希望と喜びを笑いに包んで(少なくとも包むつもりで)綴った作品でした。

折しも昨日5日は、とてもお世話になった伯父の三回忌。丸二年経っても涙があふれてしまう伯母と主人公の姿が重なって、伯母に励ましを送りたい気持ちでした。

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