野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

頭の悪い人に権力をまかせる恐ろしさ

2014-08-20 06:22:53 | その他
終戦に関するネット記事がここ数日多いので興味があって読んでいる。
そんな中、「頭の悪い人が権力を持つと恐ろしいことになる」に関連した、気になる記事があった。東電福島の「吉田調書」を産経ニュースが継続的に取り上げており、当時の民主党の事故対応には愕然とするものがある。今回、故吉田所長が「あのおっさん」と呼んだ元首相。 一国の首相が「あのおっさん」と呼び捨てにされ、元首相のその後の言動など、とてもじゃないが、もう二度と一票を投じようとは決して思わない。

★18日のMSNニュースに、「福島第1事故「吉田調書」」の記事があった。
そこには、吉田所長「撤退なんて言葉、使うわけがない」「アホみたいな国のアホみたいな政治家」とある。
東電福島第1原発事故で、現場の指揮を執った吉田昌郎氏は政府の事故調査・検証委員会に対し「全面撤退」を否定するなど
現場の状況を詳細にこう説明したとある。
 --本店から逃げろというような話は
 「吉田氏「全くない」」
 --「撤退」という言葉は使ったか
 「吉田氏「使いません、『撤退』なんて」
 --使わないですね
 「吉田氏「『撤退』みたいな言葉は、菅氏が言ったのか誰がいったか知りませんけども、そんな言葉、使うわけがないですよ。
  テレビで撤退だとか言って、馬鹿、誰が撤退なんていう話をしているんだと、逆にこちらが言いたいです」
 --政治家ではそういう話になってしまっている
 「吉田氏「知りません。アホみたいな国のアホみたいな政治家、つくづく見限ってやろうと思って」 --ある時期、
  菅氏は自分が東電が逃げるのを止めたみたいな(発言をした)」
 「吉田氏「辞めた途端に。あのおっさん(菅氏)がそんなの発言する権利があるんですか。あのおっさんだって事故調の調査対象でしょう。 そんなおっさんが辞めて、自分だけの考えをテレビで言うのはアンフェアも限りない。事故調としてクレームつけないといけないんではないか」

★トップの責任と言うことで、思いだしたのが15日の、「NHKニュースウオッチ9」での終戦から69年 美輪明宏さんに聞く」だ。
10歳の時に長崎で被爆した音楽家の美輪明宏さんへのインタビューだが、文化も人間性も破壊する戦争の悲惨を知る美輪さんに大越キャスターがインタビューした。その中にも、「頭の悪い方に、権力を任せることに恐ろしさ」を痛切に語っていた。豊かに育ててくれた色々な文化が一瞬のうちに灰に帰してしまう戦争をどう思うかついての質問に美輪明宏さんが即座に回答したものだが、「頭の悪い方に、権力を任せることに恐ろしさ」の説明に加え、「軍人が文化は軟弱であるとして、軍人の慰問のために三味線の練習をしていた三味線の師匠さんの三味線を折ってしまった。男なら戦時中は銃を持てと」また、美輪さんの気掛かりな事として、「無意識に画一化されている。音楽も無機質になった。日本人が大切にすべきことは「大和心」の多様性だ」とも言っている。(美輪さんの言う、「大和心」の本来の使われ方は重要だと思う)
   


★太平洋戦争突入時の政府や軍隊の行動や行動の拠り所とした思想を何冊かよんでいるが、「誰も書かなかった日本の戦争:田原総一郎」は理解し易い。
日清、日露、日中戦争から大東亜戦争に至る経緯を簡単に述べた後、誰も勝てるとは思っていないアメリカとの戦争に、日本が何故突入したのかを、関係する当時の責任者達の言動資料を元にまとめている。事実だけを取上げ、関係者の固有名詞をあげて、誰が何を発言したのかを中心に、戦争突入前夜の経緯を掘り下げている。戦争前夜の内閣と陸海軍幹部の動向や発言を読んでいくと、当時の国家の責任者の無責任さと弱さにガッカリして胸の奥にむなしさが込み上げてくる。日本政府や軍幹部の情報力が如何に劣っていたか、そして敵であるアメリカやイギリスの情報や動向に如何に無知であったことか。敵の情報量が欠如する中で、独りよがり思想が先行し、国家の存亡より自部門の利益を優先させ、肝心な決断を要する場面に遭遇すると口を閉じて貝になる、大臣、官僚達のエゴ丸出しが書かれている。自分の意見が通らないと拗ねて自宅に籠り、恫喝先行、天皇から是非判断を正されると貝になり、軍の中堅クラスを説得することもできず、これが我が政府の姿だったとある。一方、新聞を筆頭とするメディアは戦争突入を盛んに煽り、国民もその気になってしまった状況では、国政の舵取り変更(戦争回避)すべしの声は封印され、負けると判った戦争に突入した。既に日本政府の内情や情報はアメリカ政府に解読されて筒抜けだったが、アメリカ政府は素知らぬ顔でアメリカ国内の世論喚起のために真珠湾攻撃を黙認した。絶対に戦争は二度と起こすべきではないと言うのが結論だが、如何にして回避するかの道筋は、多分あえて書かなかったのだろうか。しかし、当時の欧米を中心とする帝国思想下では、軍事力の強弱とインテリジェンスが国の存亡を左右する環境にあったし、弱い国は強い国の搾取を受けざるを得なかったのも事実。

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