股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

“流れ”を感じます!②

2006-06-05 00:22:07 | Weblog
一昔前は「変形性股関節症には手術療法しかありません!」と言い切っていた先生がほとんどであったように思います。
しかし、このところポツポツではありますが、変形を“良いもの”扱いする先生が増えていますし、手術療法以外を重視する先生も増えてきました。
その様な“流れ”を感じています。

注目すべきは、手術を多く行ってきた先生方の中にその様な先生がいらっしゃるということです。
その先生方は、長年手術を行ってきて、いろいろな症例を見てきて“何か”に気づいたんだと思います。
痛みが強い時に手術をすると、痛みが無くなり生活が楽になるということがあることは事実です。
重要なのは、手術後の10年、20年先の股関節の状態です。
人工関節が緩んだらまた入れ替えればいいではないか。・・・という問題ではないことに気づいたのかもしれません。

人工関節にしたら終わり、一安心。・・・と先生も患者さんも思っている傾向があります。
人工関節こそ筋肉の手入れをして、股関節にかかる衝撃を小さくすることによって股関節のダメージを小さくしていかないといけないのではないでしょうか?
自分の骨は不都合があると、股関節を修復できます・・・ただし、皆さんはこの修復を“変形”と呼んで悪者扱いしますが・・・。

人工関節には感受性がありませんので、周りの自分の骨を壊すことを何とも思いません。
それが“ゆるみ”とか“沈み込み”の原因なのです。
これを防ぐには、筋肉を柔らかく大きくしておくことが重要です。
これが重要な“関節の原則”です。

筋肉を柔らかく・・・とは疲れを溜めずに筋肉を正常に保つ手入れをするということ。
筋肉を大きく・・・とは、痛みの無い状態で動く量を増やす、もしくは筋力トレーニングをすることです。

杖で脚をかばうこと・・・これは筋肉を小さくします。
痛みのある状態での筋力トレーニング・・・これは筋肉を硬くします。

みなさん、手術をしているかいないにかかわらず、自骨の手術か人工骨での手術かにかかわらず、さらに股関節か膝関節かにかかわらず、これが人間の関節の原則なのです。
しっかり覚えておいてくださいね。
試験に出ますよ!

この原則さえ踏まえておけば変形性股関節症なんて怖くないのです!


変形性股関節症を怖がらないでね








“流れ”を感じます!①

2006-06-03 01:36:24 | Weblog
たとえば首を右に傾けると左首が痛い時に、首を右に曲げて痛む筋肉をストレッチすると言う治療法があります。
一般的な治療法だと思います。

しかし、一方では痛くない方向(この場合は首を左に傾ける)に動かしながら、自分の手で軽く首に抵抗をかけるという治療法もあります。

最近の勉強の中で、後者の治療法に興味を持っています。
何冊か本が出ているのですが、いずれも理論が欠けています。
理論についての詳しく説明がないから、この治療法が一般的にならないのでしょう。

この理論を詳しく説明すると難しくなるのでここではやめますが、次の2点の特徴だけ書いておきます。

筋肉の性質

①筋肉は強く収縮させた後に、強くリラックスする。
②曲げる筋肉を収縮させると、反対の動きとなる伸ばす筋肉はリラックスする。

上記の二つ性質には専門的に難しい言葉がありますが、ここでは上記の性質だけにとどめておきましょう。

筋肉の性質を考えるときに、“痛くない方向へ動かすことによって(軽い抵抗をかけても良い)痛みをとる”という治療法が理解できるように思っています。

私は、現在骨盤矯正にこの方法を取り入れています。(患者さんが自分でできる)
自分の身体を使った人体実験では、良い感触を持っています。

もう少し自己人体実験を繰り返し、自分の力で痛みをコントロールできる方法が開発できれば、股関節痛の痛みのコントロールに応用しようともくろんでいます。

患者さんが自宅で自分の股関節痛をコントロールできる方法ができると良いですもんね。
この新しい(実は以前からあったのですが)治療方法なら、可能性がありそうです。

もちろん私の基本的な施術法は変えませんが、もっともっと効果的な方法を常に探究していきたいと思います。

この新しい考え方が自分の中で何かを起こしそうな“流れ”を感じるのです。

この治療法の理論を確立し、現在の施術法に加えられると、痛みを取れる確率がさらに上がるものと信じています。

私は、100人の患者さんがいた場合、全員の痛みは取れません。
治療者には、痛みを取る確率を1%でも上げようとする努力が必要です。
80%より81%、85%より86%を目指します。

な~んて、カ~ッコいい!
本来の姿はヘナチョコ野郎~だったりして・・・


変形性股関節症を怖がらないでね

良い週末に!







長く歩くと痛い・・・とは?

2006-06-02 16:51:55 | 痛みのこと
私の握力(あくりょく)は50kgくらいだと思います。普通です。
握力計で握力を連続して測定すると、1回目は50kgです。2回目は48kg、3回目は47kg、4回目は45kg・・・・
ある回数になると筋肉に痛みが出て・・・ついには握力は0kgになります。
筋肉の持久力には限界があり、筋肉は持久力の限界近くになると痛みで知らせてくれるのです。
これはだれでもそうです。人間の筋肉の原則です。

皆さんの中には、「長く(距離や時間を長く)歩くと痛みが出ます。」という方が多くいます。

理由は何でしょうか?

軟骨の磨り減りと変形が原因ですか?
歩きはじめは調子いいわけですから、軟骨の磨り減りも変形も無く、歩き始めると徐々に軟骨が磨り減り、徐々に変形が進むのですか?
そんなことないですよね?

股関節の炎症が原因ですか?
歩きはじめには炎症が無く、歩き始めると徐々に炎症が強くなるのですか?
炎症の痛みは結構強く、歩き始めて徐々に炎症が出るということは考えにくく、一度痛みが出たのであれば、「少し休むと、また歩けるんですよね・・。」ということはありえません。
炎症は、出たり引っ込んだりするものではないし、一度出たら痛い状態が続くものです。
足首の捻挫の時の炎症のことを考えていただければわかりやすいと思います。

普通「歩き出しは調子いいんですけど、長歩きすると痛くなるんです。そこでしばらく休むとまた歩けるんですよね。」と聞くと、これは筋肉の状態が原因と考えるしかないでしょうね。

原因は筋肉の持久力の問題でしょうね?
細かく言うと、筋肉の中の循環が悪くなると筋肉には痛みが出ます。
少し休んで筋肉内の循環が良くなると、また少し歩ける。
長歩き時の痛みの原因が、筋肉であると考えると説明がつくのです。

筋肉の持久力が低下している時にはどうすればいいのでしょうか?

筋肉内の血液循環を良くすることが一番でしょうね。
筋肉が病気ですと、筋肉内の循環が悪くなりますので、筋力が出にくくなるのと同時に筋持久力も出なくなるのです。

皆さんは、原因をすぐに骨と軟骨に結び付けようとします・・・仕方ないんですけどね・・・。
病院でレントゲンを見せられて説明されているのですから・・・。
骨や軟骨には急激な大きな変化は起こりません。
したがって、骨や軟骨が一定であるなら、痛みも一定であるはずです。
痛みに波があるということは、骨や軟骨が原因ではないと考えたほうが良いんですけどねぇ。


変形性股関節症を怖がらないでね








痛み止めとトレーニング

2006-06-01 09:38:01 | Weblog
早いもので6月ですね。
27年前の6月1日に母が亡くなりましたので、この日は私にとって大切な日です。
今日一日を大切に生きたいと思います。


これまでに私は、「痛みがある時は筋力トレーニングをしてはいけない」と繰り返してきました。
では、痛み止めで痛みを抑えておけばトレーニングをしても良いのでしょうか?

痛みがある時にトレーニングをしてはいけない理由は、筋肉が病気である可能性が高かったからでしたよね。
病気の時になぜトレーニングをしなきゃいけないんですか?・・・でしたよね。
病気の時は病気を治すことが優先でしたよね。

痛み止めを飲むことで筋肉の病気が治るのですか?
免疫学的な考え方でいうと、痛み止めを飲むと痛みが取れにくい身体になります。
痛み止めというのは、血管を縮めることによって一時的に痛みを抑えているだけなのです。
痛み止めで一時的に痛みを抑えても、筋肉は病気のままトレーニングをさせられるのです・・・かわいそうな筋肉ちゃん。

「痛み止めを飲んで筋力トレーニングをしてください。」と指導する先生がいるのです。
まったく何を考えているのでしょうか?
皆さんに必要なことは、股関節を長持ちさせることです。
たしかに筋力が強いほど、股関節は長持ちしますが、あくまでも“筋肉が正常(病気ではない)である”という前提があるのです。
皆さん、筋力をつるために股関節を悪化させることがあるんですよ。
どこか間違っていますよね。

痛み止めをのんでトレーニングをすることの効果というか、根拠は何なのでしょうか?
「痛み止めを飲んでトレーニングをして、股関節を悪化させてくださいね」と言っているのと一緒です。
皆さんも良く考えてください。
たまにどうしても出かけないといけない時に薬を飲むくらいならまだしも・・・。

不思議なものです。
私も以前は偏頭痛時に痛み止めの薬を飲んでいました。
しかし、ある本を読んでから薬を飲むのやめました。
そしたら、確実に偏頭痛が出る回数と偏頭痛の程度が軽くなりました。
その後、よほどのことがない限り薬は飲まないようになりました。
もちろん偏頭痛が出ないような努力もしています。
休みの日に生活のリズムをできるだけ平日と同じにして、寝すぎないように気をつけています。肩こりはほぐすようにしています。

皆さんも、痛いから痛み止めの薬と言うのではなく、痛みが出ないような工夫、お手入れをするように心がけてみてはいかがでしょうか?


変形性股関節症を怖がらないでね