股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

筋肉の状態を考えること。 2

2015-12-26 09:18:28 | トレーニングのこと
今年最後の記事です。
皆さん、2015年も私共松本深圧院を応援してくださりありがとうございました。
私は深圧を20年も続けてきたにもかかわらず、今年大きな発見が2つありました。
これで、皆さんの痛みを取れる確率がさらに向上しました。
明日の勉強会でスタッフ全員に伝えます。
今後も、もっともっと臨床経験を増やし、皆さんのご期待に沿えるよう努力してまいります。
2016年も応援よろしくお願い致します。


◾2016年から稼働の13階1302号室の準備が終わりました。
広そうです。




前回の記事では、筋肉の状態は3段階に分けられることを説明しました。

【筋肉の状態】
1、正常
2、疲労(正常の範囲内になります)
3、病気

理解のためにひとつの例をあげましょう。

私が握力計で握力を計ったとします。
1回目に計った時は、数値が50kgだったとしましょう。
これが私の腕の筋力が正常な時の値です。

その後、握力計測を疲れ果てるまで続けたとしましょう。
計測を繰り返すたびに数値は徐々に低下していきます。
1時間後に計った数値を30kgだったとします。

私の握力は50kgなのに、握力が30kgになってしまった。
これは、単純に筋肉が疲労したため筋力が出にくくなっているだけです。
皆さんの足にもこれと似た状況があり得ます。

その時、身体は“重い感じ”や“疲労感”を感じているでしょう。
疲労のため筋力が出にくくなっているのを『筋力低下』と勘違いする人が多いのです。
そして、筋力低下⇒筋トレ という単純な発想になり、さらに筋肉を疲れさせてしまうのです。




引き続き、握力計測をさらに1時間(計2時間)続けたとしましょう。
私の腕の筋肉は悲鳴を上げるように痛み出し、時々筋肉がつりやすくなるでしょう。
極度の疲労と痛みのため握力は10kgしか出ていません。
その後も数値は低下をたどり、とうとう握力は0になります。
もう握るという動作ができなくなるのです。

これは筋肉の病気に似たような状態です。
2時間前には50kgあった握力が、2時間後に10kgになっているのです。


私の握力は50kgなのに、握力が10kgになってしまった。
これは、単純に筋肉が病気のため筋力が出にくくなっているだけです。
皆さんの足にもこれと似た状況があり得ます。
その時、皆さんの足は“痛み”を感じているでしょうし、足が冷たくなり筋肉がつりやすくなっているでしょう。
お尻の奥のほうの筋肉がつってしまった時には、『突然激痛が起こり、一歩も歩けなくなる。』ということが起こるのです。

この状態、筋肉の病気のため筋力が出にくくなっている状態、を『筋力低下』と勘違いする人が多いのです。
そして、筋力低下⇒筋トレ という単純な発想になり、さらに筋肉の痛みを増幅させ、ついには骨の変形を早めてしまうのです。
筋肉は股関節に加わる衝撃を吸収するという大きな役割があるのに、衝撃をほとんど吸収できなければ骨の変形も悪化して当然なのです。

『筋トレをどんどんしなさい』という言葉は、一歩間違うと『骨をどんどん変形させなさい』と同じ意味になるということを知らない人が多すぎると思うのです。

20年前の私も白衣を着て偉そうに勘違いしていたのでわかるのです。



上の例で、私が握力を計り始めた時は50kgでした。
「筋トレをどんどんすればするほど痛みが改善する。」と信じてるプロも多く、そのような先生方は誰に対しても「筋トレしなさい。」と言います。


皆さん、もうお分かりですね。


誰に対しても「筋トレしなさい。」という人は、筋肉がいつも正常だとしか考えていない人の決まり文句なのです。
これを、手術では権威があるのかもしれませんが筋肉にについては勘違いしている偉い先生方が言うものですから、皆さんの多くも「筋力がどんどん低下する」と勘違いさせられているのです。






上に示した握力測定を継続した時の例だと、皆さんにも少しはわかってもらえるかもしれませんね。








関節が正常という前提に加え、筋肉が正常であれば筋トレは何の問題もありません。

しかし、関節内に炎症があったり筋肉が病気の時は、炎症のある関節を動かして病気のある筋肉を鍛えることは絶対に禁止です。


そのことは、もっともっとプロが心がけないといけないことですが、自分を守るために皆さんにもぜひ心がてて頂きたい重要なことです。



それでは、具体的に“関節内に炎症があったり筋肉が病気の時”とはどういうときなのでしょうか?
皆さんはどのように判断すればいいのでしょうか?

それは、股関節周辺の痛みが有るか無いかです。

股関節周囲に痛みが有る時=関節内に炎症があったり筋肉が病気の時、と考えるべきです。

股関節痛を筋トレで改善しようとしてはいけません。
また、筋力低下は股関節痛の原因ではないので、筋力が低下することを恐れないでください。


股関節周囲に痛みが出ると、痛みを避けるために足をかばいます。
すると足をかばった分だけ筋力は低下します。
ですから、股関節周囲が痛いときは一時的に筋力が低下するのは当たり前なのです。



例えば20%足をかばえば20%分だけ筋力は低下しますが、それ以上の筋力低下は起こりません。
20%足をかばう期間が、いくら長引こうともそれ以上に筋力低下は起こりません。

しかし、多くの方は「どんどん筋力が低下する。」「どんどん足が細くなる。」と思うようです。

私は、そのような時は足の太さを図り、かつての太さと比較しますがほとんど変化がないことが多いです。


筋力が低下したら、痛みを取って足に体重をかけられるようにすれば筋力は戻ります。

多くの皆さんの筋力低下は、足をかばったことが原因です。

変形性股関節症という病気は、筋力がどんどん低下する病気ではありません。
ここを間違って考えないことが重要だと思います。


進行性筋ジストロフィーという病気があります。
これは進行性の筋肉の病気で、どんな手を尽くしても徐々に筋力が低下します。
従って“難病指定”されています。
ですから、病名には“進行性”という言葉がついています。

変形性股関節症が進行性であるなら、皆さん“難病指定”を受けているはずです。

“進行性”という言葉はそう簡単に使うべき言葉ではないはずなのです。




筋肉は疲れているときは“足が重い”と感じますので、そんな時は筋肉を休めましょう。
筋肉が病気の時は“足が痛い”と感じますので、痛む周辺をほぐすという治療をしましょう。


痛みや重さがなくなってくれば、どんどん動ける身体になります。
動ける身体になってくると、筋力は再びついてくるのです。





来年は『なぜ軟骨が減るのか?』という記事から始めます。
軟骨が減るから痛いなんて、う・そ・で・す・よ!



お元気に年末年始をお過ごし下さい。



2015年12月26日
松本正彦







年末年始に再度読み返してくださいね!

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2 コメント

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とても分かり易い解説でした。 (meema)
2015-12-28 11:07:26
同じ股関節症の方に、痛みが有る時には筋トレはしていけないよと、アドバイスをする時が有りますが、握力計での疲労の例えはとても解りやすくイメージが伝わります。
ついつい難しい表現になり易い所ですが、分かり易く伝える事の大事さを感じました。
来年の軟骨についてのお話も楽しみです。
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meemaさんへ (MARK)
2016-01-05 13:44:53
松本です。

一般的には筋トレを勧める先生がほとんどです。

問題は筋トレを勧める根拠をもって勧めているかどうかです。

筋トレを勧めるためには、痛みの問診や、筋肉の触診等が前提です。

この話を患者さんに簡単に理解してもらうのは非常に困難です。

「筋トレやめるくらいなら死んだほうがまし。」という方もいたくらいです。

足の“おもさ”や“痛み”をみながら、自分で判断してほしいと思います。

自分の身体を自分で守らなければいけない現状はおかしいと思います。

患者さんが安心して指導を受けられるように治療側のプロも変わっていかなくてはならないと感じています。
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